原文 :更毬 静夢
リライト :sf
これは、今日本で一番プレイされていると推測されるソードワールドのキャラクターと世界設定を利用して語り部でプレイする事を目的としています。
また同時に、語り部の技能値や特徴の値をよく知られたルールのものと比較する事によって解り易くする事をも目的としています。
語り部は能力値ボーナスを「特徴」として扱います。「特徴」とはキャラクターが一般人とどれだけ異なっているかを示す数値です。
特徴の欄に単に「敏捷度:1」と書くだけでも良いのですが、 語り部らしい個性的なキャラクター表現を実現するために、例えば敏捷度ボーナスであるならば「すばやさ:1」と変えるというように、 自分で言葉を書き換えてみるとより楽しめるでしょう。
以下に能力値ボーナスと特徴の値との関係を表にしてありますので、これを参考にして変換してみてください。
表1.特徴とSWの能力値ボーナスとの関係。 特徴値 SWの能力値 意味 ボーナス -------------------------------------------------------------- 0 +1 特になにもありません。 1 +2 普通より少し優れている。くせ程度。good。 2 +3 かなり優秀。衆に秀でている。better。 3 +4 圧倒的に優れている。卓越した能力。best。
次に技能ですが、セージ技能以外は「複合的技能」の欄に書いて下さい。ちなみにファイター技能なら、クスキ流剣術などとそれらしく書き換えて下さっても結構です。イメージを豊かにするために、むしろお薦めします。
以下にSWの技能レベルと、語り部の技能値との関係を表に書きます。
表2.技能値とSWの技能レベルの関係 (注)SWの技能レベル (1)ファイター、シーフ、セージ、レンジャー、バード (2)プリースト、シャーマン、ソーサラー 技能値 SWの技能レベル 学生 熟練度 (1) (2) -------------------------------------------------------------- 6 0 初心者。 7 へたくそ。 8 1 小学生 習い始め。 9 1 2 中学生 一応基礎ができたあたり。 10 2 3 高校生 9割のプロ。 11 3 4 大学生 その道の専門家。 12 4 5 大学院生 優秀な教授や院生。 13 5 6 非常に有能 14 6 7 指折りのプロ。 15 7 8 ノーベル賞候補 飛びっきりのプロ。
語り部では道具の優劣は重要視されていませんが、イメージをしやすくするために道具の欄に持ち物を書いて下さい。ただし魔法の武器を持っている場合などは、語り部では「特徴」として扱われますので、「その他特徴」の欄などに「銀のショートソード(+1)」というように書いて下さい。
語り部の特徴的なルールの一つである「体力、集中力」ですが、これをSWの生命力、精神力に対応させる必要はありません。技能値のうちもっとも大きなものを最高技能値として、語り部のルールにそって余力総計を決定し、プレイヤーの趣味で割り振って下さい。
魔法の行使ですが、語り部では本来魔法だろうと剣術だろうとすべて同様に扱いますので、強力だが精神力を消費するという制約をかけられているSWの魔法を再現する為に、SWにおける自分の技能レベルと魔法の使用レベルとの差によって、使用する最低限の強制力を決めておきます。
もちろん、術者の意志によって強制力をこれ以上に取って下さっても構いません。
以下にレベル差と強制力の関係を表に書きます。
表3.レベル差と強制力の表 技能レベル−魔法レベル 必要強制力 ---------------------------------- 0 6 1 5 2 4 3 3 4 2 5 1 6以上 0
語り部にはレベルアップという概念は存在しませんので、ゲームバランスを崩さない為に、必要ならばSWの経験値表にしたがって技能レベルを上げて下さいませ。
プレイヤーの皆さんは、おそらくソードワールドのルールではあらわせないような個性をキャラクターに与えておられる事と思います。
この個性を特徴によって数値的に表現する事が可能です。
詳細は語り部本体ルールを参照してくださいませ。
市販されている豊富なシナリオ集を参考にしてみてくださいませ。
数値などを語り部にコンバートすれば、市販されているシナリオをそのまま使用する事ができるはずです。
富士見ドラゴンブック『ソードワールドRPG』水野良・グループSNE
ISBN4-8291-4228-6
富士見ドラゴンブック『ソードワールドRPG上級ルール分冊1』
清松みゆき/グループSNE ISBN4-8291-4240-5