ぽたっ 人気のない場所 視界が赤黒く染まっている 蒸し暑い、夜 ぽたっ 纏わりつくような、空気 でも、私は幸せをかみしめていた ぽたっ 空腹がみたされた、そんな幸福感 ぽたっ したたり落ちる、雫 ぽたっ ……もったいない ぽたっ こぼれ落ちる、雫 ぽたっ 「ん……」 私は起き上がって、雫がたてる音の方へと歩み寄った。 「もったいない……」 しっかりと水道の蛇口を締め直す。 「まだ3時じゃない……。寝よ寝よ」 布団へと戻る。 幸せな、眠りの時間。
水道料金だってバカにできません
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