エピソード5『恐るべき接待』
- ホレス・ハムト
- 接待の超達人。ソーン家の一人。
- シェネア・フェルス
- ミアネの上級使徒。クロマを追っている。
- メレア・エレス
- シェネアの友人。
- シェラク・イーロン
- シェネアの協力者。トリックスター。
- クロマ
- ソーンを影で応援している(?)策謀家。
いつものようにメレアがホレスに関する報告をしている。
- メレア
- 「ホレスさん、お城に行きたくないんだって。自室にこもっ
て誰にも会わないって言って泣いてるわ」
- シェネア
- 「ふーん……で、今度は何なの?」
- メレア
- 「接待役を任されるのが嫌になったらしいの」
- シェネア
- 「何で? 天職だとおもうけど?」
- メレア
- 「ま、普通ならそうなんだけど……」
ホレスの監督したもてなし感激した近隣諸国の王が、見送りに出た人々に熱弁を振るっている。
- とある国王
- 「我が国をぜひホレス殿に譲らせていただきたい!
あの素晴らしい歓迎にに対し私の提供できるものは、我が国そのものしかない!
我が娘との婚礼を行ない、私は引退して、わが国をホレス殿によって支配していただくのが最善であると確信しております!」
計算もなにもなく本気なところが、とても恐い。
- シェネア
- 「ねぇ、シェラクさん?」
- シェラク
- 「え、なぁに?」
- シェネア
- 「……これもクロマの計画の一つだと思う?」
- シェラク
- 「ホレス君のこと?」
- シェネア
- 「そう」
- シェラク
- 「もしそうなら……面白さではあたしより上手ってことに
なるわね(笑)」
- シェネア
- 「そうじゃなくって……(汗)」
- シェラク
- 「強敵だわ(笑)」
面白ければ良いのか、シェラクってば。……良いのだろうなぁ。
- ホレス
- 「私はただ皆さんに喜んでいただければと思ってしている
だけなのです、どうか分かって下さい〜!(泣)」
何をやっても裏目に出る人間というのはいるもんだ。
マクワウィアの諸国家は、われわれの視点からすると比較的こぶりです。呪法技術による農産力の高さから人口稠密なこと、能力の個人差が非常に大きいために大型の統一国家が存在しがたいことなどが原因です。
そういう小型の国家ではあるとはいえ、技能値25の渾身の接待というものは国家そのものと取り替えてもよいと思わせるほどの恐ろしいものであることは確かです。核戦争並みの被害といいましょうか。
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