プルートミア物語百科事典
- ア《接頭辞》
- マクワウィア語の接頭辞。単語の前につけて、より良い○○という
意味にする。転じて、より良い○○にするもの、としても用いられる。
子供に、だれそれよりも更に優れた人になって欲しい、との願いを
こめて、ア(元の人名)とすることもある。
アティア家
ア=セット家
- アイナクラム《呪具》
- おそらくプルートミア最強の呪具の一つ。古ユーロ文明が残したう
ちでも最強の遺産。
古ユーロ文明
古ユーロの時代にユナファの諸力を増幅・分極するために作られた
呪具で、ちょうど手に握りやすい程度の大きさの長楕円体をしており
使用時には繭状に広がり人間を包む。
ユナファの諸力
過去においてはユナファの諸力からソーンの力を分極した。
ソーン
アフィ・ユーロの東方の「湖上の神殿」にて眠りに就いている。
湖上の神殿
- アイラーク《植物》
- マクワウィア語で「より良くするもの」との意味を持つ言葉であり、
この場合はそこから派生して「治療者」の意味として用いられている。
青い花弁を持つ百合科の多年草で、万能薬の原料となる。水辺に数
輪だけ生える。
アイラークの薬
- アイラーク・の・くすり
- アイラークの薬《薬剤》
- 生体の活動を活性化して、ほとんどの怪我や病気を癒す事ができる
が、末期の癌や自己免疫疾患には逆効果となる。
アイラークと呼ばれる百合に似た花から作る。
アイラーク
- あおき・ほうじゅ
- 蒼き宝珠《名詞》
アルキノ・ベアノス
- あお・の・きしだん
- 青の騎士団《結社名》
- 世界の平和のために、頼られすぎないように隠れて人々を助けてい
る、武術者系の神人達の集まり。
本部が調和の地(ラメヴィス・スラーウィル)である事からも分かる
ように、時の知恵派と協力している。
時の知恵派
- あおの・けんせい
- 青の剣聖《称号》
- ロトスの英雄サスティーン・カルキアのこと。
サスティーンはあらゆる武道と軍学に優れ、ロトスの覇権を決定的
にしたいわゆる「大探索」によって「道を開きしカリィナ」の称号を
も得ている。青の騎士団創設者の一人。
カリィナ
青の騎士団
- あおの・けんせい・りゅう
- 青の剣聖流《流派名》
- あらゆる武道と軍学に優れ、大探索以後は「道を開きしカリィナ」
の称号を持つロトスの英雄、青の剣聖サスティーン・カルキアがカカ
ヤキの導きによって創始した剣術。別名サスティーン流剣術。
青の剣聖
光の家系(ロトスの王族カルキア家)に伝わる門外不出の剣術である
が、実はラオネイクの応用でもあるために一般人には習得できない。
光の家系
ラオネイク
- ア=セット・け
- ア=セット家《家名》
- ユーロ王国の貴族。
3400年代の双子の内乱のときに、セット家より別れた。代々セット
家より優秀な人物を輩出している。
セット家
- ア=ゲーネ《宗教》
- スアール・ナズートによってゲーネ教から創始された、哲学的な宗
教体系。より良い(人生の)道を求めて生活をすることを目的として
いる。トロック地方全域で、もっとも普及している宗教の一つ。
4107年時点の最高僧侶はポナス・ツイグ。
総本山はナトゥール王国首都ナトゥールにある。
- アティア家《家名》
- ティア家から派生した一族で、愚かな当主が続いた本家をしのいで
権勢を振るうようになった。ユーロの五大貴族のひとつに数えられ、
「北の守り」と称されている。
ティア家は、セット家やユナファ家についでユーロ王国でも古くか
ら続く家系であったために、奇妙な呪具を数多く所蔵している。
ティア焼きの産地ティア・ラフィスを領地としている。
4107年時点の当主はマシェラ。
ティア家
- アヴェルナ・だんしょう
- アヴェルナ断章《書名》
- 多くの魔導書において、頻繁に引用されている。最も一般に知られ
ている、フェロンの書の魔法学関係の写本。
フェロンの書
- アフィ・ユーロ《都市名》
- ソーン直轄領、ユーロ川旧河路の中央部の東側にある、登録人口三
万四千人の都市。
4106年からーン王国連合国王スピアネ・ソーンがリィム城より統治
している。
最盛期には登録人口百万を数えた旧ユーロ市城の跡地に、4106年に
スピアネ一行によって再建されたために、「再建されし」の意味を持
つ「アフィ」を前につけられている。
- アルキノ・ベアノス《名詞》
- プルートミアの双子惑星で、総面積の九割を海面が占めている。
ピタタレス語で青き宝珠の意味。マクワウィア語ではシェラィと呼
んでいる。
シェラィ
「アルキノ」とは「青き」といった意味で、「青い」という意味の
「アルキス」の変化したもので、雅語です。「ベアノス」とは「宝珠、
宝玉」を表わす言葉です。もともとは「高価な」という意味の形容動
詞です。気取った言い方ですから、本来の簡潔な名称が別にあったも
のと思われます。
- アルケン・こご
- アルケン古語《言語》
- ヤシェン地方で三千年前に日常語だった言語。理法の呪文やシハー
ト系符術に用いられている。
- アルマ《地名》
- 聖地アルマ。カルデラ湖の中央の死火山。森の人の聖地で本拠地。
- アレィナ《都市名》
- 登録人口百五十万人以上(一時滞在者を含めると実人口は三百万と
も言われる)を誇る、世界最大規模を持つロトス王国の王都で、光の
家系の本拠地。北部マクワウィアの通商・政治の中心地であり、常に
先進的な文化と安定した政治体制を維持してきた。
ロトス王国
各種の呪付製品の生産が盛んで、魔道都市とも通称される。また、
書物の出版も盛んであり、識字率は99%にも達する。
長い歴史と伝統を誇るだけあり奇妙な場所、奇妙な建物、奇妙な人
物がてんこもりであり、超エリート校たるノーティス学院、水晶学院、
百三門神殿、いくつもの大宗教の総本山などがある。
- アヨラ・こうぼう
- アヨラ工房《組織名》
- 玩具から異界製造までこなす、ニモト最大の兵器廠。
ニモト
- あんこく・たいりく
- 暗黒大陸《地名》
- エルガルトス大陸の通称。核汚染・ウィルス兵器によるミュータン
ト化、エルガルトスを滅亡させた各種禁呪の残余による異常気象や怪
異の数々により、ほとんどひとが近づく事はなくなっている。、
エルガルトス大陸
- いえ・の・めいよ
- 家の名誉《風習》
- 「家の名誉を汚したものは、家の名を奪われる」という言葉に示さ
れるように、家という組織に属している以上はその家の名に恥じない
行動をすることが求められます。
家の名誉を汚した者から性を奪う事で、何者の庇護を設ける事がで
きない立場とする「奪姓絶縁」がマクワウィアの風習には有ります。
- いかい
- 異界《名詞》
- プルートミアとは異なった世界一般の事。人間が住めるところもあ
るが、住めないところのほうが圧倒的に多い。
神人達が隠棲地として、居住不可能だった異界を改造する事は、プ
ルートミアではよくある事である。
- いじゅう
- 異獣《名詞》
- 異界に住む生物のうち、人型でない生命体の通称。
異界
- イソ・シークエンサー《結社名・地位》
- ピタタレス語で自由術師の意味。ピタタレス帝国崩壊後に誕生した
強力な旅の魔法使い達の互助組織であった。
「道の掟」を主要な思想的根拠として持っていた。
現在では事実上消滅している。
- いのう
- 異能《名詞》
- 生まれながらにして持っている特殊能力のこと。学んで獲得する力
である「呪法」と区別して用いる。
念動力や精神感応といったいわゆる超能力を含む。さらに、変身能
力や高速再生、精神操作や神々自身の神力も含まれる。
呪法
- イファ・ツホーク《魔力武具》
- ピタタレス語で支える剣の意味。ミアネの手になるものだとされて
いる。ミアネの上級使徒の身分を証明する、身分証明代りになる魔剣。
真実看破、悪意浄化、魔力の増幅、能力封印といった能力を、念じる
だけで用いることができるほか、ミアネの神力を増幅することが可能
です。
ミアネ
外見は青白い刀身を持つ細身の長刀。刀身は軽く反っており、片刃
である。古形ラークル文字で、「ミアネによって任じられし真実の執
行者」と刻まれている。
【特徴】威力増幅+4 神力増幅+3 - イフェ=ナスル《呪具・建造物》
- 幾多の文明を滅ぼした、ピタタレス帝国の最終兵器。イフェ=ナス
ルの侵攻に対抗し得たのは、古ロトス文明とニモトのみであったと伝
えられている。
ピタタレス帝国
ピタタレス最強の術者達によって作られた、石造りの真球形の砦。
内部にはびっしりと空間回路が組み込まれている。驚異的な丈夫さで、
ほとんど破壊不能である。防衛用の物を除くすべてのイフェ=ナスル
は飛翔能力もあり、現存するものにも(4100年でも)空を飛ぶ事がで
きる物もある。
これの一つが、古ユーロ文明との戦いによって故障して、ナーイー
フィーで1000年以上の間眠りにつき、のちに紅蓮戦争において当時の
ソーン王国連合を崩壊に導く役割を担った。
それ以後にも、大ユーロ帝国の双子の内乱時にサームが戦局を覆す
ために使用しようとしたが、果たせなかったとされている。
- ヴィス・ギシャ《呪付物》
- ピタタレス語で土の人形、土偶という意味。
空間場工学によって行動能力と簡単な意志・判断能力を与えられた
土の人形のこと。強力な呪付により非常に丈夫になっている。
もともとピタタレス帝国の自動兵士であり、今でもピタタレスの遺
跡には、古代の命令をそのまま守り続けているヴィス・ギシャが存在
している。特別に相互連絡・警報発令機能などを与えられていない限
りは、あるヴィス・ギシャを破壊しても応援が呼ばれるようなことは
起こらない。
額の部分に埋めこまれた赤いガラス玉がヴィス・ギシャの中核であ
り、思考装置にして感覚器、エネルギー蓄積器である。これが壊され
てしまえば、ただの土人形に過ぎなくなる。
また、この目の数が強さを決める最大の要素である。一つの場合は
感情でうろたえることの無いとはいえ一般兵士程度の技量であるが、
二つ、三つの目を持つ場合には非常に強力になりうる。人の魂を結び
付けて更に強化されている場合もある。
姉妹品に、石で作られたチュア・ギシャというものがあり、こちら
の方が丈夫であるものの、反応速度は鈍い。
- ウェル=イェグ・もじ
- ウェル=イェグ文字《文字》
- ウェル=イェグ帝国で制定・使用された文字。
ウェル=イェグ帝国
- ウェル=イェグ・ていこく
- ウェル=イェグ帝国《国名》
ウェル=イェグ文字
- ウスニル《薬剤》
- 神との感応力を増し、神の助力を得る事が出来る。祭りでよく用い
られる。
- ウル・りゅう・たんとうじゅつ
- ウル流短刀術《流派名》
- チウルの神具を使いこなす為に生まれた武術。開祖はチウルより武
術の型を直接承ったと言われている。その特徴は、短刀と身体が一体
となり、風のように舞うが如く鋭く切り裂く事である。
チウル
- うんめい・の・しと
- 運命の使徒《結社名》
- 時の使徒と補い合う組織で、真の指導者たる運命の御子が現われる
まではシェール・カルキアの管轄下にある、人材発掘・人材育成組織。
エトラ・ギ・ネーセに対抗するために有能な人物を発掘し、道を誤
らないようにそれとなく指導することが任務である。
エトラ・ギ・ネーセ
時の使徒に比べると、間接的な支援を行なう。
時の使徒
- エーク・もじ
- エーク文字《文字》
- ラークル文字の補助にもちいるためにピタタレスで開発された、表
音用のラークル文字。表音用にラークル文字を定型化し、特化したも
のである。
ラークル文字
- エトラ=ギ=ネーセ《固有名詞》
- 存在の反対のもの。古来より幾多の文明を滅ぼしてきた物理現象。
これを避け得た文明は、ニモトくらいであったらしい。
- エドラ=ゲン《異獣》
- 別名、翼ある破壊者。
- エネマ=ミネ《異界》
- マクワウィア語で「星の名」の意味。
- エフェク・の・ひかり
- エフェクの光《異能》
- 乳白色の光が体から発して、周りの人々の体と心を癒す事ができる
という、心優しい女性の一部が使う事のできる力。
愛するものの危機に、覚醒する事が多い。
- エマカリオ《文明》
- アラベスク多島海においてタレス暦前千八百年頃に亡んだ文明。
アラベスク多島海
エマカリオ語
- エマカリオ・ご
- エマカリオ語《言語》
- 多島海の古代文明エマカリオでの日常語。この言語が多島海古語の
原形となった。
エマカリオ
多島海古語
- エリシャ《神名録》
- いちおうローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。
偉業の伝承者と呼ばれる。象徴は縦棒の入った上向き正三角形。聖
具はエリシャの伝声盤など。
真実であることを必ずしも重視せず、人々の心を鼓舞することを優
先する。そのためミアネとは相性があまり良くない。
吟遊詩人が良く崇めている。
- エルガルトス・かいほうせんせん
- エルガルトス解放戦線《文明名》
- 高度技術、とくに物理学・化学・工業技術に秀でた業績を残した数
少ない文明の一つであるエルガルトス文明の一派。大陸外への侵攻の
ため、風と語らう者達と戦った。
機械・科学による兵器を多用し、核兵器や軌道爆撃、最終的には重
力場兵器や反物質なども開発したが、不完全な先端技術を利用した核
炉の暴走によってエルガルトス大陸を荒廃させた。
エルガルトス大陸
- エルガルトス・たいりく
- エルガルトス大陸《地名》
- 南極点を含んだ大陸。
氷河に削られ、元々豊かとは言えない土地であったうえに、核炉の
暴走などによる汚染で、ほとんどが人の住める所ではなくなっている。
放射能による変異体や超科学技術の産物が多数徘徊するために、マ
クワウィアなどでは暗黒大陸と通称されている。
- エレイ・イクス《結社名》
- 第三眼教団のこと。
4106年にナフィール・ファトゥナによって復興された。
「第三の目の力」を得るために修行し、第三の眼の調和を得る事に
よって心の安定を得る事を目指す。
修道所はカティア=ナーフィール山のセフィトにある。
- エレファーム《都市名》
- 学問の都、図書館都市などと通称される学業都市。フェロンの総本
山がある。
フェロン
- エンキ《植物》
- この実を煎った物をすり潰して香を焚くと、強い眠気を呼ぶ事がで
きる。催眠術などに用いられる事が多い。
- おか・の・きた
- 丘の北《地名》
- トゥーフの、「トゥーフの丘」の北側にある、飲む・打つ・買うの
歓楽街の通称。
トゥーフ
- カーズナロア《呪具》
- 変幻自在の武器。ソーン家伝来の物らしい。
ソーン家
- カーニス・りゅう・むけつ・けんぽう
- カーニス流無血剣法《流派名》
- ハーク三公国のひとつナラム=ハーク公国当主の次男であったカー
ニス・ハークは、ルミス流を皆伝まで修めたものの物足りないものを
感じていた。ルミス流は、たしかに誰もがが努力すればそれなりの技
術を身に着けることができるという点で優れてはいたが、それは王者
が納めるべき剣術と言いうるのだろうかと考えたのである。
王たるものが剣を取るようでは戦いは負けたも同然である。王者に
必要な剣術とは、不意打ちされた際などに味方が駆けつけてくるまで
の間身を守るための護身術としての剣術なのだと喝破したカーニスは、
身を守るための剣術として無血剣法を考案したのであった。その後、
カーニスは後に無血剣法に王者としてのとりあえず負けないことを目
的とした政治・軍学を加えて集大成し、子孫に伝えたのである。
代々ナラム=ハークの公子によって秘伝として伝えられてきたカー
ニス流無血剣法が転機に立ったのは、結果としてナラム=ハーク公国
を含めたハーク三公国をも滅ぼすこととなった第二次ルヒック独立戦
争によってであった。
当時のナラム=ハークの公子イシャスが、最終的には敗北したもの
の、無血剣法の理論を利用してルヒックの天才軍師クィットスの猛攻・
奸計を食い止めたため、それに着目したのちのルヒック皇帝マーシェ
ンがイシャスの命を助け、指南役に取り立てたのである。ルヒック帝
国の伸張に伴いイシャスの権限も増大し、二代皇帝の摂政にまで取り
立てられさえしたのであった。
そして、三代皇帝「英明帝」ノムスが文民政治への移行のための方
策の一環として無血剣法の貴族への流布を決定、それまでは秘剣の部
類であったカーニス流無血剣法が世間に広まることになった。
ルヒック帝国の崩壊に伴いハーク家の権勢は崩壊、現在でも無血剣
法を伝承するハーク家の人間が仕官を求めて旅をしている。
無血剣法は剣理として巧みな攻撃よりも間違いの無い防御を重視し
ているためにつけられた名であり、言うなれば自分自身が無傷・無血
のままで戦いを終えるための剣法である。
身を守ることを最優先とするこの無血剣法には、刀を持たないとき
にも身の回りのものを利用して攻撃を避ける手段も含まれており、最
悪の場合には素手で刀などをさばくことさえも考慮されている。
- かいろ・きじゅつ・げんご
- 回路記述言語《文字》
- 空間場工学の事象回路の記述に用いられる。もともとはニモトの世
界記述言語の一部を簡略化したもので、図象化された数式の様なもの
である。
- カエアネ・ぶんか
- カエアネ文化《文明名》
- ロトス地方にタレス暦650年頃から800頃年にかけて勢力を誇った、
古ロトスの残党。国家全体がシザン信仰の論理の元に動いていた。
最終的にエトラ・ギ・ネーセの余波の再来による滅亡を予知した彼
らは大混乱したものの、当時の指導者にしてシザンの大司祭であった
カールセン・カルキアの有名な演説「我々には、もはや滅びしか残さ
れていない。しかし、我々が亡んだ後も人々は生き残る。我々の知恵
と我々の力を受け継ぐ者たちのために、我々の生きた証しを残そうで
はないか」のもとに奮起し、神たる剣カカヤキの再生やカエアネの聖
衣の作成、虚空都市イスフェルの建造などといった大事業を成し遂げ
た。
- カカセス・りゅう・りょうりじゅつ
- カカセス流料理術《呪法》
- 偉大な料理人カカセスの開発した、食べたものについて記憶する記
憶術と、巧妙な調理術、そして物質変成を行なう呪法によって構成さ
れた呪法的料理術。一度食べた料理はどんなものでも再現できること
で知られている。
- カカヤキ《神名》
- ロトスの古伝に「神たる剣」と称えられる神剣カカヤキは、剣自身
が起源不明の超一流の強力な神である。剣の神としての特性により他
の剣を自在に操ることさえ可能。
その肉体である剣は、サスティーンのいわゆる大探索によりロトス
の地に再びもたらされ、現在はシェール・カルキアが所有している。
- かぜと・かたらう・ものたち
- 風と語らう者達《文明名》
- エルガルトスを南極のエルガルトス大陸大陸のみに封じ込めていた
文明。もともとは都市は持たなかったが、後期には石の王国レディム
(崩壊したのちに同地で再興したのがローデ文明)の協力を得て、エル
ガルトス開放戦線との戦いのため、各地に浮遊城塞を作った。
エルガルトス開放戦線の新兵器の投入により勢力をすり減らし、エ
ルガルトスの自壊の影響を防ぐための努力のなかで最終的に文明の維
持が不可能になって、統一政体としては事実上消滅した。
風の王国マリス=シャトラに存在する白薔薇は当時の都市の一つで、
最盛期には六十四万人の人口を数えた。
- かぜ・の・とも
- 風の友《民族名》
- 風と語らい、風を操る。マクワウィアにおける風と語らう者達の末
裔の一つ。
- カセラ《都市》
- ソーン直轄領内の、旧河路とユーロ川が合流する所の東側、カティ
ア=ナーフィール山の西側にある。登録人口九千六百人。
特産物は魚介類。
イリフェンの突堤、酒場「跳ねる魚」などがある。
- カティア=ナーフィール・さん
- カティア=ナーフィール山《地名》
- カセラの東にある山。山頂には陽光亭という宿があり、エレイ・イ
クスの修行所である「セフィト」はこの山腹にある。
- カフナ《神名》
- 人々と神々との仲立ちをする伝令神。
- かみ・を・こえる・もの
- 神を越える者《称号》
- 不死者のなかでも、ひときわ強力な人々の事をさす。
- カラメスト《神名》
- クラロデ神教のいわゆるローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱で、
霧の主などとも呼ばれる力の神。女性格でチウルの妹に当たる。
象徴はにぶい白。聖具は白い手旗。優しき忘却を与えることをその
役目としている。
祭儀としてはチウル同様忘年会を主に司る。
クラロデ神教
- カリアン・ご
- カリアン語《言語》
- カリィナ《称号》
- 光の家系において、重要な役割を果たす者。果たすべき役割を前に
つけて○○たるカリィナと呼ばれる事も多い。
- カルキア《家名》
- 別名光の家系。ロトスの王家。ラオネイクと呼ばれる異能を持つ。
- ガルヌイ《兵器名》
- 神を討つもの。エルガルトスの想念場抑圧装置をもつ。正体はマイ
クロマシンにより再構築される個体戦用アンドロイド。エルガルトス
開放戦線の最晩年に開発された。
エルガルトス解放戦線
一体は泉の地方神ティラシィの宿った依代を滅ぼした。
【特徴】分子強化装甲:4 反物質炉駆動:3 分散協調型知能:3
人間にはできない動き:3
【技能】想念場抑圧:30 高機動戦闘:25 赤外線探知:15
ガンマ線レーザ:22
- かれい
- 家霊《力源》
- 各家系(同一の姓を持つ一族)に共有される象徴力のこと。祖先霊や
神となった祖先の現世にもたらす力の複合体で、家名と血縁を介して
家霊を力源として呪力や異能を発揮することを可能にする。一般の家
系では幸運の呪いや治療術、占いなどに多少関与する程度が多いのだ
が、一部家系では強力な異能に達することもある。ユナファ家のユナ
ファの諸力、光の家系ことカルキア家のラオネイク、ソーン家のソー
ンなどが典型。
新たに姓を変え一家を建てるということは、家霊の力をある程度放
棄することとなり、それなりの覚悟と力量が必要になる。また、家霊
の力を剥奪されることに繋がる家名剥奪刑が重刑となるのも家霊の力
が重要であるがゆえである。
- かわしずめ・の・たま
- 河静めの珠《呪具》
- ユーロの失われし聖宝の一つ。ユーロの川神と交流し水をあやつり、
水の象徴力をもって癒しとなす。
4106年にシェラファ・アティアが再発見し、所持している。
ユーロの失われし聖宝
- キシャナ・の・えんばん
- キシャナの円盤《呪具》
- 使用方は以下の通り。
キシャナの円盤を両手ではさみ、カフナの聖句を三度唱える。「カ
フナ、カフナ、我が力のもとに、供物を約し奉る」と。その後、「偉
大なるものよ、霊魂の導き手たるものよ、神霊シャムアネよ、我が願
い聞き届けたまえ」と唱え、円盤を胸に当てると、神霊シャムアネを
呼びおろす事になる。
この時、器となるための人物が必要となり、キシャナの円盤の力を
発動させる事は、器となる人物に大きな負担をかけることになる。負
担とは、血の気が失せ、血の咳を吐く、体に力が入らないなど。使用
後キシャナの円盤は、供物として消える。
- きぞく
- 貴族《地位名》
- 国家に給金をもって雇われている一族のことです。財源は国家から
の固定の給金と役職による手当です。ただし、功績に応じた小規模な
徴税権を世襲的に与えられていることも良くあります。
給付対象が個人であれば普通の官僚制度なのですが、一族となって
いるので給料を貰う権利を世襲することになります。
制度的には弊害も多いものの、産まれたときから国家に仕えるため
の教育を受けてくるために、官僚としては優秀であることが多いよう
です。
- キッチ《都市名》
- ナーケス王国の北方山岳地帯のかなめ。北山軍の駐屯地。
登録人口三千八百人。
- ギニス・ご
- ギニス語《言語》
- アムグ砂漠北東部で用いられる、地方の日常語。
- ギリアン・もじ
- ギリアン文字《文字》
- きんじゅ
- 禁呪《呪法》
- なんらかの理由があって、禁じられた呪文の事。たいてい、威力が
大きすぎたり、効果が予測困難だったりする。
・光のリーア:「陽光招来」
・シザンの神力:「時間逆転」
- ぎんとう・どおり
- 銀灯通り《地名》
- ユーロ王国首都のユーロ・イームでも、最大にして最も活気にあふ
れた繁華街。「夜の無き」銀灯通りと呼ばれるように、夜になると街
灯がつく。この明るさは昼と変わらないほどである。
透明の屋根で覆われているために、雨の心配が無い。
- くうかんば・こうがく
- 空間場工学《呪法》
- カルム・イーロンがニモトの「空間回路論」を用いて作り上げた、
空間回路の作成・制御・分析によって、目的とする効果を得る呪法。
教科書の多くはピタタレス語、古ピタタレス語で書かれている。
論理学と位相幾何学の知識を必要とする、数学的呪法体系。
回路記述言語
- くおん・の・めいてい
- 久遠の冥帝《呪具》
- ネイ=カーン家に伝わる家宝の腕輪。ネイ=カーン家の先祖でも
ある神と交信し、助力を乞うことができる。舌を噛むようなややこ
しい呪文を唱えることにより、交信が成立する。呪文を間違えると
暴走したりする傍迷惑な側面を持つ。
- クナフィン・ていこく
- クナフィン帝国《国名》
- マクワウィア北方の覇権国家。開祖はクナフィン・マクロナス。皇
帝の一族はクナフィン家を名乗っている。
4107年現在、五代めの女帝リムファル。宰相は女帝の叔父ラームセ
ン。北伐将軍シルファスと近衛将軍フィルテスは双子で女帝の弟。
4107年現在ハイラム連邦との国境紛争中。
- クノーレン・しき・ごしん・けんぽう
- クノーレン式護身剣法《流派名》
- 間合いの短い短刀の弱点を、相手が攻撃のために伸ばした手指など
を攻撃することで克服した流派。
3582年ごろ、ロトス王国アレィナの道場主であったクノーレン・ロ
フティムが娘のために開発したもので、その名の通り護身用の短刀術
である。
その後クノーレンはロフティム家から独立して一家をなし、この護
身剣法は現在でもロトス王国各地のクノーレン家道場において教えら
れている。
- クマーナ《名詞》
- クライク・メニアの生活共同体の事。一種の拡大家族で、おおむね
村のようなものだと思って良い。
クライク・メニア
- グラーセ《神名》
- クラロデ神教のいわゆるローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。
クラロデ神教
再帰の案内者と呼ばれ、崩の力の神でもある。象徴は四葉の根元に
回帰する矢印で、それぞれ生死の輪廻・食物連鎖・大気や海洋の循環・
因果応報を表現しているという。あくまで回帰の管理者ではなく、案
内者である
教義としては「生命とは多数の死と引き換えに維持されていること
を直視せよ」「死者は再び現界に生まれ変わる」「災いを転じて福と
なすために努力せよ」などがある。
信徒は難病や重病を扱う医師や助産婦など。
- クライク・ご
- クライク語《言語》
- クライク・メニアが使用していた言語。現在でも、クライク・メニ
アは儀式や歌や掛け声に用いている。
マクワウィア語の祖語の一つで、清音中心。
- クライク・メニア《民族名》
- ピタタレス語で「森の人」の意味。正確に訳せば、「森に寄り添う
もの」である。ピタタレス語での別名「ムアール」にというものがあ
るが、これは「山の民」といった意味の外来語である。
彼らはクマーナという共同体を作って暮らしている。
彼らの奉じる言葉は、「己の位置を見出しなさい。己の力を見定めな
さい。人には、力にあった位置があるのです」といったもの。
調和法の原型的な力などの独自の呪術を用いる。
- クラレシア《植物名》
- 白地に紫の大きく華麗な花。
- クラロデ・しんきょう
- クラロデ神教《宗教》
- ローデ文明において信仰されはじめた抽象的な力を象徴する神々、
いわゆる「ローデの神々(ローデ・ミナスト)」を崇め、神々の力を借
りる宗教。
のちにセンティア文明において力の神との契約により簡便に呪力を
行使できるリーアが産み出され、センティア文明の滅亡後タレシス地
方に生き残った残党が、のちにピタタレス帝国を作り上げるのに協力
し、ピタタレス帝国の世界制覇とともに各地に勢力を広げていった。
ローデの神々
- クルースィ・こ
- クルースィ湖《地名》
- ハーラティック王国内の汽水湖。
- クレアミア《材料》
- 青い金属状の物体。呪具の材料、とくに刀身に用いられる。
- くれない・の・じゅつし・だん
- 紅の術師団《結社名》
- 「道の掟」をもとにした、「規約」を持っている。
- ぐれん・せんそう
- 紅蓮戦争《歴史》
- 1618年勃発、10年以上にわたってユーロの地をおおった大戦争。
この戦争においてピタタレス帝国の残したイフェ=ナスルが修復・
使用され、最終的に当時のソーン王国連合は崩壊した。
- くろききんはい・ハーラマイト
- 黒き金杯ハーラマイト《呪具》
- 普段は単に優美でありながら丈夫な黄金の杯にみえるが。その力を
発動させると真の闇色、まったく光を反射しない完全黒体となる。
基本能力は金杯の中心を焦点として回転楕円体の結界面を作り、内
部から外部・外部から内部への事象の移動を制限するという一般的な
隔離結界ただしその強度は高く、金杯の内部に結界面を維持してまま
にできるため、便利な封印道具として活用できる。
もともと紫玉の天盃ネムシェルシェに対抗させるために作成された
ため、人間精神において心理的な壁を作成して個我を強制的に確立し
たり、人格を複数作成したり、不安定化された精神構造を補強するこ
とも可能である。
- ゲーネ・きょう
- ゲーネ教《宗教》
- ゲーネとはピタタレス語で道の意味であり、ゲーネ教とは人として
の道を守って生きることを教える哲学的宗教体系である。
ア=ゲーネ
- けっかい・じゅつ
- 結界術《呪法》
- 呪具と呪印を組み合わせて、結界を構築する技術の総称。
閉じられし五芒星陣
六芒星陣
- けっこん・ぎれい
- 結婚儀礼《習俗》
- マクワウィアでの結婚は、双方が成人、すなわち14才と半年たって
成人儀礼を受けた後からということになっている。
貴族社会において一般に適齢期と言われるのは16才から22才程度で
あるが、例外も多く適齢期がいであることが障害になる事はさほど多
くはないようです。
結婚儀礼においては、その人がどの家に所属するかの再編する事が
できる。マクワウィアでは、両方が同じ家に入る必然があるとは考え
られていないために、別々の家に所属したまま結婚する事ができます。
この儀礼は、一般に死と再生を象徴した展開になっています。
- ケルン・の・こら
- ケルンの子ら《通称》
- 封魔の民の事。封魔の民が自らの始祖ケルンの名をもって、「我ら
ケルンの子らの一氏族……」などと自称する。
封魔の民
- げんしん・てんぽう
- 幻真転法《呪法》
- ついさっきまで現実の存在であったものを幻影に変えたり、それま
では幻影にすぎなかったものを現実の存在に変えたりできる。非常に
知られていない呪法だが非常に強力である。
ロトス王国サロウェルが本場。
- ごうぞく
- 豪族《地位名》
- 特定の土地(領地)の徴税権を保持している一族を差す。財源は領地
からの税金。
貴族との間に厳然たる区別があるわけではなく、特に歴史の長い国
などでは貴族と豪族が同一視されるようになっていることも多い。
ユーロ王国などでは、五大貴族と呼ばれるもののうちセット家、ア
ティア家、トゥ=クィット家の三つは完全に元豪族です。
- こじょうの・しんでん
- 湖上の神殿《建造物》
- 古ユーロ王国がピタタレス帝国の侵攻に対抗して建設した呪法要塞
の一つ。
偉大なる水の統治者セーフェがニモトの技術者と協力して建造した
対イフェ=ナスル防衛要塞。外見は地上四階、地下二階の半径500mの
城塞。セーフェの神殿でもある。
中央ホールでアイナクラムを守っている液体生命体は、セーフェの
依代にもなる。
アイナクラム
- こ・ピタタレス・ご
- 古ピタタレス語《言語》
- ピタタレス帝国成立以前のタレシス周辺の日常語の事を、帝国成立
後にはこう呼んでいる。
ピタタレス帝国
ピタタレス帝国崩壊後には、空間場工学の教科書に学術用語として
残っているのみである。
- こ・ロトス・おうこく
- 古ロトス王国《国名》
- タレス暦前千年ごろからタレス暦六百年過ぎまで、ロトス地方で繁
栄した文明の中心。光に象徴されるエネルギーの変化を崇拝していた。
ピタタレス帝国の世界制覇を妨げることのできた国家のひとつであっ
たが、ピタタレス崩壊と期を同じくして崩壊した。その原因はほとん
どの人間にはしられていないが、エトラ・ギ・ネーセの襲来にあった。
高度な生命工学を持ち、人間の改良に力を注いでいたらしい。一説
にはラオネイクという異能、それに光の家系自体が、古ロトスの最大
の成果にして遺産であるとも言われている。
古ロトス語で会話し、フェルス・ロマネを雅語としていた。
当時の首都は今も光の都として知られるフェルスである。
フェルス
- こ・ロトス・ご
- 古ロトス語《言語》
- 五千年前のロトス地方の日常語で、いまだにロトス王国の公用語で
もある。マクワウィア語の祖語の一つ。
古ロトス王国
- こけい・ラークル・もじ
- 古形ラークル文字《言語》
- ラークル文明において呪符や魔法陣に用いられていた。のちの汎用
ラークル文字に比べると、効果の幅は限定されるが、魔力そのものは
こちらのほうが大きい。
ラークル文明
- こだい・ラークル・ご
- 古代ラークル語《言語》
- ラークル文明ではネーセ=ミ・コーンと呼ばれていた。もともとは
ラークル文明の日常語である。
ラークル文明
- コファ・ラムリィ《建築物》
- 七つの建物の意味。ラィットゥ王国ラィットゥの王宮。
王族の私邸、王の執務室、迎賓館、役所(裁判所含む)、兵営、集
会場、広場、倉庫などからなる複合建造物。
- コリス《都市名》
- 王都コリス。ナーケス王国の首都。
クルースィ湖から流れ出る大河セッカ川(ユーロ川の支流)をはさん
で商都チャタスと相対している
ナーケス王の命令によって新たに作られた都市であり、歴史は短い
ものの整理された町並みはそれなりに美しい。登録人口一万二千人。
住民の半数は貴族・兵士とその家族である。
- コリュ・の・とう
- コリュの灯《結社》
- ラタンが異教徒どもを滅ぼす手伝いをするべきであると考え、積極
的に実行している一団。主に精神術者を使う。
「ラタンの意志」主流からすれば異端である。
ラタンの意志
- サーシャレィ《神名》
- マクワウィア土着の信仰対象。ロー・フィーム湖の湖の神で、強大
な地方神と考えることも出来る。
命抱きし水の母と呼ばれ、慈母の微笑みを持つふくよかな女性とし
て姿をあらわす。象徴は水と二枚貝、真珠。
聖具としては危険な存在を封印した川真珠「慈母の涙」がある。こ
れは「封妖の扉」と言う、二枚貝の形をした宝器によって生成される。
- サウエル《称号》
- ニモトにおける、最高の地位。すべての面で優れた能力を持つ人物
に対して、ニモトのサウエル会議によって認定される。
ニモト
- ザマ・の・かぜつかいの・いちぞく
- ザマの風使いの一族《民族名》
- マクワウィアからは多島海を挟んだ向こう側にある大陸に住む、隠
れ里の民人。風と語らう者達の子孫である。風霊ウォスティを崇める。
風と語らう者達
4107年時点での指導者はキシュン・ハーグ。
エルガルトスの兵器を封印していたうちの一派が、4102年にダナク
ス・ロントと手を組んだ裏切り者によって壊滅させれられている。
- サラトゥ《都市》
- ユーロ王国の一都市。登録人口二万五百人。ナティス家の領地。サ
ラトゥの吟醸酒として知られる、旨い米酒の産地。
ユーロ王国
- サロウェル《都市名》
- 登録人口六十三万人の、ロトス王国第二の都市。統治者はサロウェ
ル家。針葉樹サロウェルとその加工品が特産で、森の都と称される。
ロトス王国
ミアネの総本山がある。幻真転法の本拠地でもある。
ミアネ
幻真転法
- サロウェル・け
- サロウェル家《家名》
- ロトス第二の都市サロウェルを所轄する大貴族。カルキア家との血
の繋がりも強いため、特に宗家に近いものはラオネイクを使えること
も多い。
サロウェル
- サロウェル・じゅ
- サロウェル樹《植物名》
- 単にサロウェルといえばこの樹のことを差すことが多い。マクワウィ
ア北方で密林を成す、針葉樹。樹液を入れた酒は、独特の芳香を持つ。
燃えにくく、木目が素直で加工しやすいという特性を生かして、工
芸品や建築物の材料に多用されている。
- シェムール・だいがく
- シェムール大学《結社》
- ユーロ王国ユーロ・イームの二大大学の片割れ。大ユーロ王国期の
3026年に創設された。
ユーロ王国
ユーロ川の流路の変化によるユーロ・イームの移転に伴い、現在の
場所に移築された。
貴族の子弟を中心的対象とした、理論中心の高等教育機関。一般に、
権威主義であるとみなされている。
- シェラーム・りゅう
- シェラーム流《流派名》
- サロウェル家のお家流。神速の断ちと安定したさばきを特徴とする、
裁きの剣の軽くそった刀としての特性を生かした剣術。
サロウェル九公家のひとつシェラーム家が宗家として伝えている。
ノーティス学園ではシェラーム流を剣術の講座に取り入れている。
ノーティス学園
- シェラィ《惑星名》
- マクワウィア語での惑星プルートミアの双子惑星の名。ピタタレス
語ではアルキノ・ベアノス。
- しぎょくのてんはい・ネムシェルシェ
- 紫玉の天盃ネムシェルシェ《呪具》
- ユーロの失われし聖宝の一つ。大ユーロ帝国期の双子の内乱におい
てサーム陣営による使用が確認されているが、以後の消息は不明。
ユーロの失われし聖宝
夜のとばりの降りんとする、まさにその瞬間を封じたといわれる玉
石は深い紫紺。真の黒で書かれた閃光流描文字を内側にあしらわれた
軽くねじれたすり鉢状の盃である。
ネムシェルシェとはマクワウィア語で影を導くものといった意味で
あり、この天盃に一度満たされた水を飲ませると水盤に人の心の闇を
写しだす。また、全天を闇で覆ってその下の全ての人間に対して、自
分自身がもっとも嫌ってい過去の行為についての内省を強要すること
が可能。その力を一人の人間に対して用いると、どちらが偽物である
といえない分身を作り出して(正確には一人を二つの体に分割すると
みたほうが良い)、その心のうちを再認識させることもできる。
- しきりょく
- 色力《呪法用語》
- 色彩に潜む象徴の力。
色力象呪
- しきりょく・しょうじゅ
- 色力象呪《呪法》
- 色彩に潜む象徴の力である<色力>を魔力の源である<力源>とし
て利用して、事象を変革する呪法。
色に結び付けられた象徴を利用して、現象を導く。
色力
- シザン《神名》
- ローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱とされるが、その起源は不
明確。ニモトでロセアと呼ばれている神格と同一のものであるらしい。
クラロデ神教
「時と運命の守護者」の称号で知られるものの、人格神的な描写を
されていない。これは他のローデの神々との大きな相違点である。
逆正三角形の各頂点に球があり、三角を光を表わす直線が貫いてい
る図形を象徴としている。また「流れとしての時」と「支配」を象徴
する神格であるとされている。聖具としては青と白の聖衣が有名であ
る。
戒律には「克己心を忘れる事なかれ」や「なんじ自らを支配せよ」、
「先見を持って日々を有意義に生きよ」などがある。
シザンの力を借りた特殊な神力には、時間の操作や封印、予知、宿
縁の感知などがある。
もともとの由来は良く解らないが、ローデ文明においてクラロデ神
教の主要神の一柱として取り入れられたことが知られている。のちの
センティア文明期には力の神々の枠外に位置した事からどちらかとい
えば辺境域で信仰された。
ピタタレス帝国では(おそらくはニモトがらみで)主神の一柱として
信仰の中心に位置した。また同時期……もしくは若干先行して存在し
た古ロトス王国の主神としてもシザンが信仰されていた。
現在の表の最大の信仰集団はロトス王国のシザン神殿である。その
背後には光の家系と称されるロトスの王家と、その一員である時の御
子シェール・カルキア率いる時の使徒、運命の使徒と呼ばれる強力な
術者集団が存在する。また、時の知恵派として知られる神域以上の術
者集団とその武道方面の盟友青の騎士団もシザンとの深いかかわりを
持っている。
- ししん・けっかい
- 四神結界《結界術・神力》
- 天界の守護四神と呼ばれる、シゥル(東)、スラキア(西)、ナーティ
ア(北)、ミゲル(南)の四柱の神々の像を、それぞれが守護する方角に
配することで、影響を遮断する。
神像を外向きに配すれば、外部からの影響を被る事を遮断し、神像
を内向きに配すれば、内部の影響が漏れる事を遮断する。
- しと
- 使徒《称号》
- それぞれの神の望む任務を遂行する有力な神官や司祭のこと。基本
的に国家には従属しない。認定者は上級使徒。
上級使徒
- シハート・けい・ふじゅつ
- シハート系符術《呪法》
- 理法に似た力を、符を用いる事で素早く安全に使う事ができる呪法
体系。創始者はシハート・チャタル。
理法
符術
この符術には理法の理論が取り込まれているために、使用言語はア
ルケン古語である。
アルケン古語
- シムク・ロィヤ《薬剤》
- マクワウィア語で「聖なる茶」の意味。精神を安定させる効果があ
る。成人や結婚の儀礼の前夜から、これを服用する習慣がある。
- しゃかいてき・ちい・の・ひょうげん
- 社会的地位の表現《習俗》
- マクワウィアにおける一般的な社会的地位の表現方法は、以下のよ
うなものです。
・首から下げた金属の板に紋章を入れておく。
・外套の止め具に紋章を入れておく。
・両方、又は片方の肩に、紋章の入った服と色の違う布を付け加える。
・紋章入りの指輪や腕輪をはめる。
- シャムカ・いけ
- シャムカ池《地名》
- 「鏡の如き」シャムカ池と称されるように、都市内にある池として
は異常なまでに透明度の高い池。
ユーロ王国ユーロ・イームにある。
ユーロ・イーム
- じゆう・じゅつし
- 自由術師《結社名・地位》
イソ・シークエンサー
- しゅうきょうか
- 宗教家《地位》
- 司祭・神官・僧侶があります。「司祭は人々と対話し、神官は神々
と対話し、僧侶は己と対話する」などと、古来より言われていますが、
厳密な職掌があるわけではない。
司祭は神の代理人で、神官は神との仲介役。
- じゅうりょく・しようせき
- 重力晶石《呪具》
- ベノ=リゥムの原材料となる結晶である。重力晶石の十分の一のベ
ノ=リゥムが作り出される。たやすくは手に入るものではない。
ベノ=リゥム
ベノ=リゥム同様に、重力場に影響を与える事ができるが、その力
が制御しにくく粗雑であるために、一般的には用いられない。主に空
間場工学に用いられる。
- じゅほう
- 呪法《用語》
- 人間の意志の力を導いて、様々な効力を発揮させるための技術の総
称。これにたいして生来の意志の力は「異能」と呼ばれる。
空間場工学などの現実に干渉するための科学技術から、まじないや
呪詛といった魔術的なものまでが含まれる。
異能
- じょうきゅう・しと
- 上級使徒《称号》
- それぞれの神の望む任務を遂行する。国家には従属しない。
認定者は他の上級使徒三人以上。ただし上級使徒が三人に満たない
神に使える者ならば上級使徒が一人でも良く、上級使徒が一人もいな
い場合には使徒が相談して決める。神々自身が任ずる事も多い。
- しょうぐん
- 将軍《地位名》
- 水軍、各方面軍などの一軍の司令官であり、優秀な戦闘技術と指揮
能力を持つ貴族が国王の委任を受けてその地位に就く。
ただし、戦略的能力の有無よりも政治力の多寡によってで決定され
る事も少なくはない。
- しょうま
- 翔魔《異界知性体》
- しょうま・の・さと
- 翔魔の里《異界》
- 異界フィータムの事。
- ショクト・しき・こうろ
- ショクト式香炉《呪具》
「召喚香による人間模倣の実際 − ハラス香の場合 −」 の巻末付録
によると、
「タッティ地方において用いられる香炉の一種であり、結界の特性を
微調整する能力がある。
元々は、結界を微妙に操作して特殊な効果を得る、空間場工学に似
た雰囲気の呪法に用いられていたものである」
- シラトゥ・しゅうどうだん
- シラトゥ修道団《結社》
- シラトゥの秘力を身につけることを目的とする修行団体。トゥーフ
の地下などに封じられた社が残っている。
マサク・シラトゥが、二重十字の暗殺教団にシラトゥの秘力が奪わ
れるのを怖れて、地下にシラトゥの社を封じた時点で、事実上消滅し
ている。
- シラトゥ・の・ひりょく
- シラトゥの秘力《呪法》
- しろき・せいき
- 白き旌旗《集団名》
- ピタタレス語で「シャラハ・リューディ」を名乗っている。
ハーラティックの現政権に敵対する旧王弟派の残党。指導者は「白
き烈風」セルン・ニュラム。
- じんこう・しんちょう・マラクタルト
- 人工神鳥マラクタルト《呪造神》
- カエアネ文化時代に古ロトス王国の生命工学によって地方神の力の
再現実験の一環として作られた存在で、フェルスのこる記録によれば
増加試作されて25体が作成されている。実体を異界におくことにより、
地方神の弱点である本体を破壊されると無力となるというという点を
改善してある。
異界に本体がある都合上、結界により遮断されることに弱いという
欠点があり、このタイプの人工地方神は主流とはならなかった。
病的なまでに白い皮膚に透ける緑の血管と、星闇にきらめく青緑の
瞳、ガラスのように輝く針で作られた羽をもつ、人間よりも大きな白
鳥のように見える肉体を生成し、依代的に使用する。
能力的には最高技能値30程度、最高技能は時空乱流による攻撃と時
空門の創製に相当する神力である。一定空間内から締め出すことは可
能であるが、本質的に封印するには異界を丸ごと封印する技術が必要
になる(難易度35以上)。
- じんめい・の・ほうそく
- 人名の法則《習慣》
- マクワウィア地方での一般的な名前のつけ方は次の通りです。
・男性の名前の末尾には、ン ス ク ル といった音がくる。
・女性の名前の末尾には、ル サ ia ea fa y といった音がくる。
ちなみに、 ia は、花の名である事を表わす語尾です。
語頭に「ア」をつけると、より良い何々、といった意味が付加され
ることになります。「ア=○○」といった名前は、○○に先祖の優れ
た人物の名前が入り、それ以上優れた人物になるようにとの祈りを込
めた命名であることが多いようです。
姓のほうは末尾の法則は特になく、一般的なマクワウィア語の単語
の法則に従います。出身地や開祖の名前、役名や自然物を表わす名詞
であることが多いようです。
ロトス周辺では2音節の名が、ユーロ周辺では1音節の名が、好ん
でつけられます。
- しんりょく
- 神力《異能・呪法》
- 神の力を祈りを介して用いる技術。神々自身の持つ力の事を指すこ
ともある。
実は、地方神を含む人格神を除けば、強大な力を持つ存在、もしく
は概念に神という名前をつけているだけであり、その存在を神として
扱うことにより、その力のおこぼれを利用することができるという仕
掛けが祈りである。その意味で神力も一種の呪法体系だと言える。
- スィーム《都市名》
- スィーム王国の首都。
スィーム王国
- スィーム・おうこく
- スィーム王国《国名》
- ユーロ王国の北に接する王国。首都はスィーム。
スィーム
- せいじん・ぎれい
- 成人儀礼《習俗》
- マクワウィアでは満14才半で成人となりますが、成人儀礼とはその
人がどの法有集団に所属するかを選ぶものです。大抵の場合はその時
在住していた国家に所属することになりますが、神殿などの宗教組織
に従属する事もあります。
まれには、「どこにも所属しない」という選択肢を選ぶものもいま
すが、法の保護を受ける事ができないために、よほど有能な人物でも
ない限りは生活する事すら困難でしょう。(神々などは、たいてい法
には従ってませんげどね)
もちろん、成人儀礼以後も法有集団を変えることはできますが、社
会的軋轢の原因になり易いために、普通はそうしません。出家して世
俗を離れ、修行の道に入る場合くらいでしょう。
- せいしん・そうほう
- 精神操法《呪法》
- 精神を操ることで、幻覚を感じさせたり、相手を操ったり、普段は
出せない力を出させたりする呪法の総称。
使用者は精神術師と呼ばれる。
- せかい・きじゅつ・げんご
- 世界記述言語《文字》
- ニモトにおいて用いられている、世界の構造を表現するための記号
法のこと。
回路記述言語
- セット家《家名》
- 建国当初以来ユーロ王国を軍事面で支えてきた、土着の豪族。その
歴史はユナファ家がユーロ地方に登場するはるか以前にまで遡る。
領地はセット山を含むセットナァ周辺。セット山城も含む。
- セットナァ《都市》
- ユーロ王国第二の都市で、登録人口三万八千人。セット家の領地。
セット山城の一部をなしている。
セット家
4107年時点では指導者はラァ=ナフェス・セット。政庁は下のセット
城と呼ばれる平城。
この近辺で近くで月光布が織られており、セット家の意向により、
その集配はセットナァに一元化されている。またセットナァは良質の
武具の産地でもある。
- セネス・ツホーク《魔力武具》
- ピタタレス語で導く剣の意味。ミアネの御子が呪付したもの。
ミアネ
真実看破、悪意浄化、魔力の増幅の能力を念じるだけで用いること
ができ、ミアネの神力を増幅します。ミアネの使徒の身分を証明する、
身分証明代りになる魔剣でもあります。
青白い刀身を持つ細身の長刀。刀身は軽く反っており、片刃。古形
ラークル文字で、「ミアネによって任じられし真実の執行者」と刻ま
れている。
- セレン=ミヤ・ご
- セレン=ミヤ語《言語》
- コーリ(大いなる)・エフ(大地)島のセレン人が用いる言語。
- せんこう・るびょう・もじ
- 閃光流描文字《文字》
- マクワウィアでまじない、護符などに最もよく用いられる文字。ル
ノアナ系、クレシム系などの多数の流派が存在する。
- せんてぃあ・ご
- センティア語《言語》
- センティア文明において用いられていた言語。リーアの呪文に用い
られている。
- センティア・ぶんめい
- センティア文明《文明名》
- ローデ文明崩壊後に、その神々を受けついで発展した。滅亡後、彼
らの生き残りは、タレス地方を支配した。
センティア文明は今でいうリーアに相当する力の神を介した呪法を
創始した。そのため現在でもリーアにはセンティア語が用いられてい
る。
- そういん・ご
- 双韻語《言語》
- マクワウィア地方全域で用いられる、歌や語りに用いられる雅語。
もともとマクワウィア語の特殊化したものである。
マクワウィア語
- そうしん・ほう
- 操身法《呪法》
- 肉体の力の増幅。念力移動。基本的に呪力の対象は自分自身のみ。
操念法の肉体強化系中心を中心として特殊化したもの。
操念法
各種武道に付随する事も多い。
- そうは・えじゅつ
- 操覇絵術《呪法》
- ファム王国北方の森の人の里に伝承されている、絵を介して世界や
物体、人間を操作する呪法体系。
ただしこの呪法には宿敵とでも言うべき神が存在し、時々気紛れに
妨害してくる。
- そうはつ・ほう
- 操髪法《呪法》
- 髪を操り、武器や道具とする。操念法の特殊なもの。
操念法
- そうねん・とうえい・ほう
- 想念投影法《呪法》
- イメージを相手に投射して、現実の効力を引き出す。幻影・幻覚を
用いて物理的効果さえ引き出す。
たとえば、剣で切るイメージで相手を殺したりできる。
- そうねん・ほう
- 操念法《呪法》
- 念ずる事で人の内に潜む力を引きだす呪法。効果は空間場工学の物
化空間や物体移動に似ている。
ラクィーシャ流など各種の流派が存在する。
- ソーン・け
- ソーン家《家名》
- ソーンの異能を操る一族の子孫。ユーロ地方で何度か王国連合を築
いたことが有る。
マクワウィアを守るために存在する一族で、危機的状況に際してマ
クワウィアの軍事力を結集するために活躍する。
ソーン
- ソーン《異能》
- エネルギー流の制御や変換、魔力の増幅などを可能にする異能。
ソーン家の人間の一部が使う事ができる。
ソーン家
- ソーン・おうこく・れんごう
- ソーン王国連合《国名》
- マクワウィアの危機に際して結成された国家連合。ソーン家によっ
て構築された。
ソーン家
- だいさんがん・きょうだん
- 第三眼教団《結社》
エレイ・イクス
- だいしょうぐん
- 大将軍《地位名》
- 軍の総司令官であり、優秀な戦闘技術と指揮能力を持つ貴族が国王
の委任を受けて国軍の全体的統括を行なうもの。
ただし、将軍以上に戦略的能力の有無よりも政治力の多寡だけで決
定される事も少なくはなく、そういった無能な大将軍によって滅んで
いった国は数知れない。
- だい・ユーロ・おうこく
- 大ユーロ王国《国名》
ユーロ王国
- だい・ユーロ・ていこく
- 大ユーロ帝国《国名》
ユーロ王国
- だい・ユーロ・おうこく・き
- 大ユーロ王国期《時代区分》
ユーロ王国
- だい・ユーロ・ていこく・き
- 大ユーロ帝国期《時代区分》
ユーロ王国
- タシアカぞく
- タシアカ族《民族名》
- 多島海全域に散らばる海洋狩猟民族。共同生活しているシャチと共
に行なう追い込み漁を得意とし、集団の結束力は群を抜いて高い。
タカシアとはこの部族に見られる特殊な交感能力の名でもある。
- タシェン《地名》
- 多島海古語(タシェン古語)で浅き内海の意味。アラベスク多島海の
こと。
アラベスク多島海
- タシェン・こご
- タシェン古語《言語》
多島海古語
- タックス《家名》
- 変身能力を持つ、タックス地方の王族。
- タックス・ちほう
- タックス地方《地名》
- 北極地方。タックス氷洋とその周辺・内部の島々、リアン大陸の北
部(特に北壁山脈の北側)を指す。
タックス氷洋
- タックス・ひょうよう
- タックス氷洋《地名》
- 北極海。
タックス地方
- タッティ・ちほう
- タッティ地方《地名》
- ユーロ地方東方に位置する、「森の人(クライク・メニア)」の土地。
特殊な呪法や呪具、謎めいた隠れ里などが多数存在する。
- タットゥ《家名》
- ユナファの分家。ファランセ公国の大公家。
ユナファ家
- たとうかい・こご
- 多島海古語《言語》
- タシェン古語のこと。もともとアラベスク多島海全域の日常語だっ
たが、タシェン文明が壊滅してからかなりの年月が過ぎた現在でも、
海神への祈りに用いられている。
タシェン古語
アラベスク多島海
マクワウィア語の祖語の一つで、エマカリオ語の流れを組む言語で
ある。
マクワウィア語
エマカリオ語
- ダナクス・ロント《結社名》
- ピタタレス語で「闇なす者」の意味。国家の解体、崩壊を促進する
ことを目的とする、無政府主義者の集まりで、有能な人物しか存在し
ない事で有名である。
本部はグロウン・フェードにある。
- タレシス《都市名》
- タレス地方にある巨大な半地下都市。もともとタレス会議の開催地
であり、そのままピタタレス帝国の首都となった。
ピタタレス帝国
- タレス・かいぎ
- タレス会議《結社名》
- タレス賢人会議の通称。
ピタタレス帝国
タレス賢人会議
- タレス・けんじん・かいぎ
- タレス賢人会議《結社名》
- のちにピタタレス帝国を産み出す土台となった。
タレス会議
ピタタレス帝国
- タレス・ちほう
- タレス地方《地名》
- タレス山地を中心とした山岳地帯。
- タレス・れき
- タレス暦《名詞》
- タレス会議において制定された、太陽暦。年と日しか存在しない。
タレス会議
- チウル《神名》
- クラロデ神教のいわゆるローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱で、
風と忘却の神。気まぐれと移り変わりをつかさどる。男性格でカラメ
ストの兄に当たる。
象徴は白のナイフと記憶喪失。聖具は白い金属で作られたナイフ。
過去に縛られず生きることを求める。
祭儀としては忘年会を主に司る。
チウルの神殿は孤児院を運営していることが多い。
クラロデ神教
- ちから・の・おう
- 力の王《称号》
- ある分野のリーアについて、大導師位以上の非常に優れた力を持つ
人々のこと。リーアの王、その分野の力の王、力の神によって認定さ
れる。
炎のリーアなら炎の王、といった具合に呼ぶ。
- ちから・の・かみ
- 力の神《称号》
- リーアの力源となる神。何らかの「力」を象徴する存在。
リーアなどによって力を借りる際には、力の用途が限定されるかど
うかは力源として契約する神の性格によりますが、原則としてはどん
な用途にでも利用可能です。
- ちほう・しん
- 地方神《名詞》
- 確固たる依り代を持つ神。人格神である事が多い。
強力な精霊としてみる事もできるほか、祖先神を兼ねている事も良
くあるようである。
人間同様に力の大きさも様々であるが、一般に支配領域内では神人
級の力(技能値にして30〜38)を発揮できる。可搬性のある依代を媒体
にして発現した場合には技能値25前後、依代を中継して力を与える際
には技能値20前後の能力を発揮できる。
力こそ強大だが現実に干渉してくることの少ない普通の神よりも、
頻繁に人々に干渉してくるものの多い地方神の方が厄介なのかもしれ
ない。
- チャタス《都市名》
- ナーケス王国首都コリスの近郊にある、商都の名を冠される自由貿
易都市。登録人口三万一千人。
完全にナーケス王国の領土内に存在するものの、ナーケス建国戦争
時に軍資金を献上した際に自治権を保つことを承諾させてあるので、
現在まで王国の干渉をさして受けないで繁栄し続けてきた。
現王、すなわち建国王は、当時の良い思い出などからその状態を良
しとしてはいるものの、若手官吏達は国内にナーケスの国法に従わな
い都市があることが許せず、自治権剥奪を虎視眈々と狙っている。
- ちょうわ・ほう
- 調和法《呪法》
- 物事をあるべき姿に向ける事、平均化を促進する事によって、目的
とする効果を引き出そうとする呪法。
- ちれい・の・すず
- 地霊の鈴《呪具》
- ユーロの失われし聖宝の一つ。
ユーロの失われし聖宝
台地に潜む力を引き出す事ができるほか、ユナファの力を引き出す
事もできる。
サームによって人工地方神イスファ・サームの心臓部として使用さ
れている。
- つうしん
- 通信《社会》
- 都市間の連絡においては、継ぎ飛脚を頼んで手紙を届けてもらうの
が一般的です。
術者の場合には、簡単な伝言なら鳥に頼んだり呪術を用いて手紙を
送ったりするでしょう。「遠話」の術を使うという手もあります。
- ツォイト《不明》
- ツォール・がわ
- ツォール川《地名》
- ラシェ湖最東部より流れ出している。この川にそってツォール街道
が伸びている。
- ツマーク・あんさつ・きょうかい
- ツマーク暗殺協会《結社》
- 赤と黒の二重十字をシンボルとする暗殺教団。
暗殺の請負を行い、死と恐怖をばらまく事を主目的とする。抜けた
者には死の制裁が来る。
- ティア・ラフィス《都市》
- 登録人口三万六千人のユーロ王国第三の都市で、堅固な城塞都市。
アティア家の領地である。幾何学文様の彩色陶器「ティア焼き」の産
地として有名。
アティア家
- ティルス《都市》
- ラスターク王国のニュロス街道の峠口にある。峠の向こうは聖トー
ラ神王国。谷口扇状地の環湟都市で、人口三千人。
4103年当時の指導者はファ−ナ・ラスターク。
峠越えの旅人達のための宿場町であり、周辺の農村からの産物の集
まる市場の町でもある。市の町のひとつ。
- トゥーフ《都市名》
- ユーロ川河畔の自治都市にして都市国家。商人の都と称される。登
録人口五万三千人。歓楽街「丘の北」などがある。
政庁はラファ会館。
法のゆるやかな自由都市なので、もっと人口があってもおかしくは
ないのだが、周辺の多くの都市が比較的解放的になっているため、大
都市になれずにいる。
- トゥ=クィット《家名》
- ユーロ・イームの対岸にあるトゥ=クィットの渡し場に潜んでいた
幾多の魔物達を退けたとされる英雄が始祖。
その後その渡し場周辺を領地とし、与えられた渡しの独占権を利用
した渡し場の運営を主な資金源としている。
「翼ある剣」が家紋である。
4107年時点の当主はマシェレィ。
- とう・もの
- 問う者《宗教》
トームの鍵を用いて行き来する。
トームの鍵
- トーム・の・かぎ
- トームの鍵《呪具》
- 異界トームに出入りするための呪具。
トーム
- とうごう・しんかん・ちょう
- 統合神官長《称号》
クラクト・ミズナ
神の声をもっとも良く聞くことができ、神をその身に降ろす事が出
来る力を持つ人物のこと。定命の者でもっとも御子に近い存在と考え
ればよいだろう。ただし、統合神官長にまでなるような人物は、たい
てい、そのまま修行を続けて不死者となり、歴史の表舞台から退く事
になるのだが。
任務はそれぞれの神の望む任務を遂行すること。認定者は神自身。
- とき・の・いんしょう
- 時の印章《組織名》
- 平和維持と情報収集を主目的とするソーン家の諜報機関。
ソーン家
4106年にナディア・ソーンによって復興され、現在の本部はアフィ・
ユーロ。
支部には、ユーロ・イーム(セレン・シャイト他)、トゥーフ(ナー
フェン・カフィル)、ファランス(ハラシャ・ミスト)、カセラ(ケ
スタス・ローム)等がある。
- とき・の・しと
- 時の使徒《役職・組織名》
- 時の御子たるシェール・カルキアに率いられる、人材発掘・人材育
成組織で、実行部隊。
エトラ・ギ・ネーセに対抗するために有能な人物を発掘し、道を誤
らないように支援している。
- とき・の・ちえ・は
- 時の知恵派《組織名》
- もともとは、腐敗しきって権力のみに目を向けだして、忠告を聞か
なくなったタレス会議を見放したカルム・イーロンが創始した組織。
各種呪法をはじめとして、世界について深く研究している、術者系
と学者系の神人達の集まり。
本部は、調和の地(ラメヴィス・スラーウィル)。
- とき・の・みこ
- 時の御子《称号》
- シェール・カルキアの尊号。
- とじられし・ごぼうせい・じん
- 閉じられし五芒星陣《結界術》
- 要するに、完全な五芒星のこと。
制圧系の結界などに用いられる一部が欠けた五芒星陣と区別するた
めに、特に「閉じられし」とつける。
結界外部からの干渉のみならず、異界との接触をも遮断する事がで
きるために、一般に(一時的な)単純封印に用いられる。
また、呪力の蓄積にも用いられる。
香炉などによって結界の性質を変化させる事で、召喚陣として利用
することもできる。
五芒星陣
- トリィーア《都市》
- ファランセ公国。登録人口二万九千人。
- どんよくなる・カロソ
- 貪欲なるカロソ《異界生物》
- 異界メ=ルソの生き物。
全体としては大蛙のようで、固い下唇が庇のように伸びている。大
きく丸い目は、下唇の下にある。頭部から六本の触手が伸びており、
触手の先端には閉じると花の蕾のようにも見える爪がある。触手が自
在に伸縮して、獲物を突き刺し、体液を吸い出す。大きな口は堅牢な
クチバシめいたものになっており、堅いものを噛み砕いて咀嚼する。
- ナーイーフィー《地名》
- アフィ・ユーロの北北東に存在する石灰岩台地。自然・人工を合わ
せると数え切れぬほどの洞窟が存在する。
ピタタレス帝国が古ユーロを攻め滅ぼす際には、ここに一大拠点を
築きあげた。その際に、イフェ=ナスル一基が行動不能になり、この
地で千年の眠りにつく事になる。のちにピタタレスの都市(グレス・
ラムと名付けられる事になっていた)が建設されたが、完成する前に
ピタタレス帝国そのものが崩壊。未完成のまま放置される事となった。
- ナーケス・おうこく
- ナーケス王国《国名》
- ニフラム連山内の比較的孤立した盆地の国で、中央部にラティム湖
を擁することから水郷として知られている。
ラティム湖南岸のナーケス王国第二の都市コリスに首府をおいてお
り、現在も建国王ナーケスが統治している。王国第一の都市は自治都
市チャタスである。
登録人口は42万人、兵士総数一万人弱。水郷としての性質上、その
うち2000人は水軍に属している。
- ナタノミス《都市名》
- 炎熱の都、火山都市などと呼ばれる、特殊な魔導都市。
- ナタノミス・りゅう・かえんじゅつ
- ナタノミス流火炎術《呪法》
- 炎熱の都、火山都市ナタノミスで生まれた、火と熱を操ることに特
化した呪法。炎晶石をはじめとした炎熱呪具を製造することができる。
ナタノミス
この術の使い手には、管理者、変換者(熱を加工して使いやすい形
にする)などの独特の位階がある。
- ナティス《家名》
- マルックスソーン37家の一家。ある理由で3900年頃にユーロ王国に
移り住んだ。その後は宮廷魔術師の一族として順調に勢力を伸ばし、
ユーロの五大貴族の一つとなった。サラトゥ周辺を領地としている。
4107年時点の当主はカラティア。
- ナミシア《植物名》
- 日陰でひっそりと咲く。
- ニモト《国名》
- 最強の超技術国家。もっとも、国家と呼んでよいのかは分からない。
エトラ・ギ・ネーセを回避しえた唯一の国家。
- ニモト・ご
- ニモト語《言語》
- ニモトの日常語。かなり複雑だが、表現力は高い。用途によって多
数の段階に別れている。
ニモト
一般に、ラウス文字で表記する。
ラウス文字
- ヌークロイナ・ナスチスト《組織名》
- サースティン・ミカノスによって設立された、古代の魔法を研究す
る協会。会員は赤い服にだいだい色のマントと帽子が正装である。
- ネーセ=ミ・コーン《言語》
- ラークル文明の日常語。ピタタレスの研究者は古代ラークル語と呼
んでいる。
- ネティス《神名》
- クラロデ神教、ローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。豊穣な
る実りの導き手と呼ばれる女神。地の力の神。
クラロデ神教
- ノーティス・がくえん
- ノーティス学院《結社》
- ロトス王国アレィナの王宮の近くにある。
もともとノーティス・イーロンによって始められた私塾が元になっ
ており、王族や上級貴族の子女を中心対象としているが、高い才能と
向学心を持たない者には、どんなに身分が高くても入る事はできない。
クラロデ神教や、空間場工学、リーアなどの呪術を中心に教えてい
るが、神話・伝承・歴史・歌曲・言語などの広い分野にわたって教養
を身につけさせている。ミアネの使徒の三大養成所のひとつでもある。
剣術としてシェラーム流を教えていることから分かるように、サロ
ウェル公家とのつながりは深い。
ここの出身者であるというだけで、非常に尊敬される。小人数制の
大学。女性がけっこう多く、趣味的な内容の講義も多い。
他国から留学して来る王族が多いことでも有名。
- ハーマリア《植物名》
- 別名「旋花」。
- ハーラティック・おうこく
- ハーラティック王国《国名》
- ニフラム連山を西に望み、クルースィ湖南岸に大都ハーラティック
を首都として持つ。登録人口450万人を誇る大国。
- ハティス《都市名》
- セッカ川のハーラティック王国との国境近くにある町。ナーケス王
国南衛軍が駐屯している。
登録人口四千五百人。ただし隊商などの登録に入らない人間でそこ
そこ賑わっている。
- はっこう・ばん
- 発光板《呪具》
- ロトスの発光板。
古ロトスの生命工学によって生み出された、やわらかく輝く板。蛍
のような冷たい光を放つ。
- はちぼう・しょうかん・じん
- 八芒召喚陣《結界術》
- 二つの正方形を45度ずらして組み合わせた八芒星に、二重円を外接
させたもの。二重円には呪文字を書き込み、八芒星の頂点の位置には
結界を維持するための誘導体を設置する。
一般に、ある種の異界から魔物を召喚するために用いられる。
- はつどう・しゃ
- 発動者《称号》
- ラオネイク、ソーンなどの特殊能力を持ち、それを操る事のできる
人物のこと。
- はらす・こう
- ハラス香《薬物》
(「召喚香による人間模倣の実際 −ハラス香の場合−」によれば)
「ハラス香はタッティ地方に産する非常に強力な召喚香であり、少量
であっても大きな効果を産み出す事ができる香であるが、一般にそ
の制御は非常に困難であると言われてきた。
だが、比較的安定した利用法も無いわけではない。「ショクト式香
炉」(巻末を参照の事)と「閉じられし五芒星陣」を用いる事で、
異質ながら強力な存在を召喚しうるのである。
この場合の召喚魔法陣が、一般的な召喚呪法に用いられる八芒星陣
ではない事に注目する必要がある。本来は単純封印に用いられる結界
が、ハラス香の強力な力によって、異界との門を安定して維持する効
果をもたらすのである」
閉じられし五芒星陣
- ハラス・ナート《異界生命体》
(「召喚香による人間模倣の実際 −ハラス香の場合−」によれば)
「ハラス・ナートは、ハラス香による召喚において、最も有用な被召
喚物だとおもわれる。
ハラス・ナートの最大の特性は、その模倣性にあり、複製を作り出
すときの鋳型と、複製材料の両方に用いる事ができる。この特性を生
かして、呪具の量産を行う事ができるのである。
だが、この手の強力な呪法の常であるが、好ましくないし用法も存
在する。その最たる物が、「人間の複製」に用いるというものであろ
う。記憶や能力などについては、完全は期しがたいが、一般的な呪力
関知によって発見できない事が、大きな脅威となりうる。
強力な霊視やミアネなどの神力によって、発見する事もできるが、
最も明快な方法は、ハラス香を利用する事である。
ハラス・ナートによって模倣された擬似人間にハラス香をかがせる
と、活動能力が極度に低下するのである。
ただし、この方法にも欠点はある。ただでさえ強力な力を持つハラ
ス香を、不用意に使用したならば、いったいどのような怪異が発生す
るかが予想できないのである。よって、この方法を利用する際には、
六芒星陣や四神結界によって、十分な封鎖をおこなった場所で行う事
が肝要である」
- ハル=シフォン・の・じゅんれい
- ハル=シフォンの巡礼《習俗》
- 30ヶ所(2×3×5)の聖地を祈りをささげつつ巡礼すれば、平
穏な生活を得る事ができると言う民間信仰に基づき、聖地を巡礼する
人々の事。結婚前の女性が、幸福な結婚を願って巡礼することも多く
みられます。
男性の巡礼は、総数の1割程度で、たいていは現役を退いた老人達
です。
一般的な巡礼期間は半年くらいですけが、人によっては何年も続け
る場合も有ります。
巡礼達は、独特の、くるぶしまでの白い長衣の上に、頭巾の付いた
白い上着を羽織り、薄絹で顔を隠しています。この独特の服装をして
いると、巡礼であるとの印象が大きいために、個人の印象が薄れてし
まうため、正体を隠したい人々が巡礼服を着ている事もあります。
- ハルルハイト《呪具》
- 霊妙剣。レィンの剣。
レィンはこの剣によってサームを封じたと伝えられている。
- はんえい・の・そせき
- 繁栄の礎石《呪具》
- ユーロの失われし聖宝の一つ。都市を発展させ国家を強大にするた
めに、住人の霊力を集約・再利用する機能を持つ。
4006年に再発見したファティ・タットゥ・ユナファによりファラン
スの丘に安置された。一寒村が4107年時点で35万人もの登録人口を数
えるファランセ公国首都ファランスへと成長したのには、繁栄の礎石
の力が大きいという。
- はんよう・ラークル・もじ
- 汎用ラークル文字《文字》
- マクワウィア地方では、よく記念碑等に用いらている。ピタタレス
帝国の学者達によって改良された線刻文字の一種。
古形ラークル文字に、ピタタレス語の補語などを加えたり、制限や
約束ごとを減らしたりして、表現力を高めたものもの。その分呪力は
落ちている。
- ひかり・の・かけい
- 光の家系《家名》
- ロトスの王家であるカルキア家の別称。ラオネイクと呼ばれる異能
を持つ一族。美形が多いことでも有名である。
- ひかり・の・ことば
- 光の言葉《言語》
フェルス・ロマネ
- ひきゃく
- 飛脚《職業》
- 大きな隊商宿なら、たいてい飛脚への連絡を扱っています。飛脚の
到達範囲は一応マクワウィア全土です。
基本的には料金体系は、道程と速度によっています。ただし僻地へ
の便は数倍の額を取られます。また宅配するのはさらに高くつき、普
通は預り所(主に隊商宿)に届きます。
- ピタタレス・ていこく
- ピタタレス帝国《国名》
- タレス暦を創始し、空間場工学が生み出した転送門により、世界各
地を繋いだピタタレス帝国。その母体となったのは、タレス(賢人)会
議とよばれる有能な術者と政治家による団体であった。
タレス暦前 200年頃までのタレス地方は、山岳信仰である事のみを
共通点とする多数の国家による戦乱の直中にあったのであるが、タレ
ス会議の尽力により一応の統一をみた。
統一後タレス会議のもとに結集された国力はタレス地方の外への進
出をまねき、地元勢力とのいざこざも発生。しだいに右傾化したタレ
ス諸国家をタレス会議が統一する形でピタタレス帝国が誕生した。
- ピタタレス・ご
- ピタタレス語《言語》
- もともとはタレス地方の言葉(今ではこれは古ピタタレス語と呼ば
れている)であったが、ピタタレス帝国の成立・世界制覇により全世
界に広まった。ピタタレス帝国崩壊後も、世界全域での知識層の共通
語となっている。
表音文字としてエーク文字を採用しているが、呪法などの特殊な用
途や人名などには、いわゆる汎用ラークル文字を用いた。
- ピリアノ《薬剤》
- 反射能力が速くなる、一種の興奮剤。
- ファイナ《神名》
- ラティム湖を守護する地方神で、高い霊威を持つことで諸国に知ら
れている。名前からも分かるように女性の姿を取っており、巫女王と
呼ばれる女性を介して世間に介入する。
性格的には温厚なほうであるが、一度怒らせると手におえない。
- ファイナ・しんこく
- ファイナ神国《国名》
- ラティム湖上に浮かぶ極小さな島国。国とはいうものの、実際には
自治都市程度の大きさでしかないが、その霊威と権威によって独立国
としての地位を保ち続けている。
ラティム湖の守護神ファイナを祭る巫女王と呼ばれる女性が神威を
もって統治している。
ナーケス王国成立以前にニフラム連山東域を支配していたラカトリ
ス帝国時代に、迂闊にもファイナに無礼を働いた皇帝への怒りを当時
の巫女のひとりがとりなした事への感謝の意を込めて、何者たりとも
制することのあたわぬ神域として公式に認められたのが始まりで、そ
れ以後幾度も周囲を制する国は変わったものの、神域を侵す危険を試
みて成功したことはなかった。
- ファランス《都市名》
- 登録人口三十五万人のファランセ公国の首都。政庁はファランスの
丘と呼ばれている。4006年、ファティ・タットゥ・ユナファにより、
「繁栄の礎石」の力を借りて興された町。
貝紫染め、貝の干物を特産とする。
4107年時点の指導者はファランセ公クリィカ・タットゥ・ユナファ。 双船亭などがある。
- ファランス・の・おか
- ファランスの丘《地名》
- ファランセ公の御座所の通称。ファランセ公国の官庁街。
繁栄の礎石が安置してある。
- ファランセ・こうこく
- ファランセ公国《国名》
- ユーロ王国の西南西、ロー・フィーム湖の東岸に位置する大国。も
ともとは大ユーロ期のユーロ王国の一部であった。ユーロ地方では現
在のユーロ王国に匹敵する国家規模を誇っている。
指導者は4106年時点でファランセ公クリィカ・タットゥ・ユナファ。
タットゥ家はユナファの分家であり、ユーロ王国の継承順位も持つ。
産物としてはロー・フィーム湖の魚介類を用いたものが有名。
西にはロー・フィーム湖。北には紅蓮戦争で亡んだソーン王国連合
の首都クノイック・トゥムのあったクノイック山がある。
首都は登録人口35万人のファランス。他に大規模な都市としてはマ
シェカン、トリィーアなどがある。
- フィータム《異界》
- 別名翔魔の里。翔魔と呼ばれる存在が住む。この地の最高神官は、
フィータムと呼ばれる。
- ふうま・の・たみ
- 封魔の民《民族名》
- ケルンの子らと呼ばれる事からも分かるように、神祖ケルンの子孫
によって構成されており、各地の封魔の里に住んでいる。
独自の呪法である魔獣封身術を利用して、解決屋的な事を生業とし
ている。
何やら、第二段階なる代物があるらしい。
- フェルス《都市名》
- 登録人口四十一万人。ロトス王国第三の都市。古ロトス王国の首都
であったため、その遺跡が多く残されている。
光の古都とも呼ばれる。
- フェルス・こりゅう・けんじゅつ
- フェルス古流剣術《流派名》
- 光の古都として知られるロトス王国フェルスに伝わる古伝。
青の剣聖流の基礎となったと言われており、実際に基礎的な部分は
ほぼ同一であることが知られている。
洗練された動作と複雑な型が特徴であり、比較的習得が困難な剣術
の一つである。
- フェルス・ロマネ《言語》
- 光の言葉の意味。五千年前のロトス地方の雅語で、光の家系の儀式
やロトス地方の古謡に用いられている。
- フェ=ルニーア《家名》
- もともとは単なる金貸しであったが、貯えた資金を有効に活用し、
五大貴族に名を連ねるにいたった。現在でも金貸しをしており、財力
は豊富で、セット家には及ばないものの貴族中第二位の財力を誇る。
4107年時点の当主はルフェイ。
- フェロン《神名》
- クラロデ神教の、ローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。知識
の守護者。その象徴は、書物と筆。
クラロデ神教
一部の宗教系のものを除いた、ほとんどの学校に祭られており、総
本山は、学問の都として名高い、エレファームにある。
エレファーム
痩せて背の高い書生風の姿であらわさる。
フェロンの信徒は、知識と情報を保存する事に務めなければならな
いために、信徒のほとんどは収集家にして研究家であるといっても、
過言ではない。フェロン神殿は、マニアの巣窟といってもいいかもし
れない程である。
実の所、この神は、ニモト最高の百科事典編纂協会であるフェロン
協会が編纂した、「フェロンの書」と通称される本を読んだ人々の、
著者に対するイメージから生まれた存在ですが、今では実際に強大な
力を手にしています。
フェロンの書
- フェロン・きょうかい
- フェロン協会《組織名》
- ニモト最高の百科事典編纂協会。
フェロンの書
- フェロン・の・しょ
- フェロンの書《書名》
- ニモトの百科事典編纂協会フェロンの出版物。
フェロン協会
ニモトが各地から集めたすべての情報が記されているが、誰もがす
べての内容を読むことができるわけではなく、読み手の能力と資格に
応じて内容が変化する。そのために、各種の写本が存在する。
これは本来、端末によって読み出すものであったらしい。
一般には、知識の守護者フェロンの著した書物だと信じられている。
フェロン
- フェロン・の・かんむり
- フェロンの冠《聖具》
- フェロンの御子が呪付者。見ている物が何であるかを知る事が出来
る、フェロンの神力の増幅具。
「真実」とラークル文字で刻まれた、青い金属クレアミアで出来て
いる。
フェロンの書
- ふししゃ
- 不死者《名詞》
- 肉体年齢をを自分で制御出来るだけの力を持つ人々。
- ふじゅつ
- 符術《呪法》
- 呪符を作っておいて、それを利用する事で、素早く安全に呪法を用
いる事が出来る呪法の総称。柔軟性と威力においては、元となった呪
法よりもやや劣る。
閃光流描文字、ラークル諸語、ミトス呪文字など、呪付に書かれる
文字の種類は多岐にわたる。
シハート系など多数の流派が存在する。
- ふたご・の・ないらん
- 双子の内乱《歴史》
- タレス暦3394年から3407年までの13年間続いた大ユーロ帝国の内戦
のこと。ユーロの二人の王子レィンとサームの骨肉の争い。
この戦争によって当時の大ユーロ帝国は崩壊した。
大ユーロ帝国
- ブラウナ《神名》
- クラロデ神教のいわゆるローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。
嵐の荒神と呼ばれ、風の力の神でもある。
クラロデ神教
象徴は渦、もしくは多重の同心円。
嵐をなだめるための祭儀などがあり、船乗りの間で良く信仰されて
いる神の一つ。
- プルートミア《惑星名・世界名》
- ヘレィナ《結社》
- ラシャの力をはじめとする魔法の研究を目的とする魔術結社。
ルナィン・ナンシェがラシャの円盤を持ち出し、壊滅した。
- ヘレィナ・もじ
- ヘレィナ文字《文字》
- 魔術結社ヘレィナが用いた独自の魔力文字。ラシャの円盤に用いら
れている。
- ホゥム=トゥム《建造物》
- 不動の城、不滅の城の意味を持つ、偉大な力を持つ魔石「ホゥム=
トゥムは浮かべる城イフェ=ナスルに対して作られた古ユーロの要塞
の一つである。イフェ=ナスル同様に独自の宇宙に固定・係留されて
いる。正二十面体の結晶状の姿をしている。
防護に必要な面積・体積が少ないが、攻撃力に難があり、集中攻撃
によって防戦一方となったところを空間ごと門を切り離されて無力化・
封印された。
- ほうゆう・しゅうだん
- 法有集団《法制》
- マクワウィア法における重要な概念のひとつ。
マクワウィア法に基づいた法規を持ち、それを施行し、守るものか
ら税を取り立てる事のできる集団のこと。
人は、どの法有集団に属するかを選ぶことができる事をマクワウィ
ア法によって保証されている。
- ほくへき・さんみゃく
- 北壁山脈《地名》
- マクワウィア地方とタックス地方を隔てる大山脈で火山帯。マクワ
ウィア地方をタックス氷洋の寒気から守り、北内海に熱を供給してい
る。
- ほしみ・の・やかた
- 星見の館《建築物》
- ラスターク王国首都ラスタークにある。学者王テルレームによって
建てられた天文台を元にしている。王宮兼天文台。
- ボルドゥ《神名》
- クラロデ神教、ローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。炎の大神
と号される炎の力の神であり、破壊と再生の管理を司る。
クラロデ神教
外見は髭を生やした威厳のある壮年の男。象徴は炎・赤・熱。
生は破壊を産むものであるが、また破壊から新たなものを産み出す
ものである。すべての破壊を嘆くのではなく、そこから何が産み出す
かを考えよ。
祭儀としては冬至祭において太陽の死と再生の儀式を行う。
呪具として暖房機具の作製が可能。教義の難度のために、平神官は
いても平司祭は存在しない。
- マーフェル《神名》
- クラロデ神教、ローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。混沌の主
と号される崩の力の神であり、変化と流転を司る。
クラロデ神教
停滞は忌むべきものであるとする改革者にして旧来の秩序の破壊者。
計画性のない破壊で迷惑をかけるものは「迷える混沌のしもべ」と呼
ばれ厭われる。
- マオイ・ツホーク《魔力武具》
- ピタタレス語で開く剣の意味。ミアネの上級司祭に与えられる、身
分証明代りになる魔剣です。
ミアネ
ミアネの大司祭が呪付したもので、真実看破、悪意浄化の能力を念
じるだけで用いることができるほか、ミアネの神力を増幅する力も持
ちます。
青白い刀身を持つ細身の長刀。刀身は軽く反っており、片刃。古形
ラークル文字で、「ミアネによって任じられし真実の執行者」と刻ま
れている。
- マクワウィア《地方名》
- マクワウィア・ご
- マクワウィア語《言語》
- マクワウィア地方全般で用いられる日常語。基本的に清音のみで構
成されている。語尾に促音がくることが比較的多いが、それが長音と
はなりにくい。
- マクワウィア・ほう
- マクワウィア法《法制》
- マクワウィアにおけるもっとも基本的な法制です。大抵の国家では、
マクワウィア法に準拠した上で、そのうえに独自の法を構築していま
す。(
最も有名な項目は、「集団に属する者は、保護を受ける代償として、
なんらかの形で奉仕を行い、法を守らなければならない」というもの
でしょう。
- マシェカン《都市》
- ファランセ公国。登録人口六万七千人。
- マシャナ・イーム《都市》
- シェリア王国のマシャナイム川がラシェ湖に注ぐ東岸にある古都。
歌ではなまってマシャナイムとも呼ばれている。
ラシェ湖の水産物が特産。
4107年当時の指導者は国王チェナサ・カフェア。
- マシャナイム《都市》
- マシャナ・イームの美称。
- マシャナ・こ
- マシャナ湖《地名》
- ラシェ湖のアリェナ島より東側の別称。
- まじゅう・ふうんしん・じゅつ
- 魔獣封身術《呪法》
- 封魔の民が用いる呪法。異能ではない事に注意。
雷狼・炎虎などの魔獣を支配し、体に封印する。封印者は、魔獣の
力を呪文として用いる事が出来る。また、召喚して命令に従わせる事
も可能である。「我が右腕に封じられし、力ある雷狼ロンウェイよ。
我が敵を葬るため、我が身よりいでて、その姿を現わせ!」
- マセレ《都市》
- ソーン直轄領のアフィ・ユーロとトゥーフを結ぶ最短の街道の中央
部に存在する。アフィ・ユーロから徒歩で五時間くらいの距離にある
都市で、登録人口二千五百人。
アフィ・ユーロができてから人口が千五百人も減ったたために、ど
うも寂れた印象をぬぐえない。
- マティルト・の・ぼうし
- マティルトの帽子《呪具》
- 赤い鳥の羽の形をしたルビーの飾りがついたエメラルドグリーンの
帽子で、持主以外にははずせない。羽を触ると、「飛行」や「幻影創
造」の力が発動する。
- マッティス・りゅう・たんとうじゅつ
- マッティス流短刀術《流派名》
- 普通の刀に比べて取り回しの容易であるという短刀の長所を利用し
て、素早い身のこなしで相手の懐に入り込み、急所狙いの一撃を叩き
込むことを主戦法とした流派。
大ユーロ時代のファランスにおいてマッティス・カーマが工夫した
ものであった。のちの大ユーロ崩壊期に暗殺者が好んで利用したこと
からユーロ王国近辺では評判が悪くなったために、この流派の残党は
各地に散ってしまっている。
- マ=ラシェア《都市》
- シェリア王国のコセラの谷の北、ラシェ湖湖畔にある。森の人との
交易で成り立つ交易都市。
- マリス=シャトラ《異界》
- 風の御子マリスによって作られた異界で、別名風の王国。廃村ラロ
ファとつながっている。人口30万人。
ここではすべての建造物、土地が空中に浮いており、プルートミア
の事を「大地」と呼ぶ人々が住んでいる。
主な「島」には最古の神殿マリス=ファタ、王都リムレ、不征都市
キュラム、空中要塞ケレムール、古代都市「白薔薇」などがある。
- マリス=ティニア《異界》
- 風の御子マリスによって作られたが、製作途上で放置された。
- マルックス《地方名》
- ロトス・ユーロなどを含むマクワウィアの中心部の事。北海の南。
- ミアネ《神名》
- クラロデ神教の、ローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。真実
を見通す者。勇者を見定める神。基本的な性格は、辛辣なる人情家で、
銀の剣を持った、鷹の顔と羽を持つ人の姿であらわされる。
クラロデ神教
総本山は、ロトス王国サロウェルにある。
ミアネの信徒は、不幸をもたらすための嘘を見逃してはならない。
ミアネの使徒・執行者は、マクワウィア法を守る国ならどこであっ
ても、事件を調査し裁判する事が出きる、検察・警察・裁判所を兼ね
たような役割を持ちます。
司祭以上には、裁きの剣と呼ばれる、青白い刀身を持つ細身の長刀
が与えられます。この裁きの剣には、ミアネの神力を増幅する力が与
えられています。裁きの剣の刀身は軽く反っており、片刃であり、古
形ラークル文字で、「ミアネによって任じられし真実の執行者」と刻
まれています。
事情の勘案をせず、真実をすべて明らかにすれば良いとしか考えな
い信者は、「浅薄なる真実のしもべ」と呼ばれ、蔑まれます。
- ミアネ・の・め
- ミアネの目《聖具》
- 重要なミアネの法具でミアネ自身の手になるものだと言われている。
ミアネの神力を増幅する。青水晶を透して見ると、真実を見る事が
出来る。
楕円形の銀の板に、鷹の目の形の青水晶をはめ込んである。
ミアネ
- ミクル・ツホーク《魔力武器》
- ピタタレス語で裁きの剣の意味。広い意味ではミアネの司祭以上に
与えられる、身分証明代りになる魔剣の総称であり、狭い意味ではミ
アネの司祭位のものに与えられる魔剣のことを指す。
外見は青白い刀身を持つ細身の長刀で、刀身は軽く反っており、片
刃である。古形ラークル文字で、「ミアネによって任じられし真実の
執行者」と刻まれている。
狭義でのミクル・ツホークの能力は、真実看破の能力を念じるだけ
で用いることができることと、ミアネの神力を増幅する力も持つこと
です。
ミアネ
- みこ
- 御子《称号》
- 神々の一番有能な使徒のことたと考えられていますが、実際には神
の力を非常に効率よく引き出す事のできる才能を持つ人物を指してい
ます。下手をすると神々自身よりも効率よく現界に干渉できることさ
えあります。
- ミトス・じゅもじ
- ミトス呪文字《言語》
- 一部の呪術師が呪いに用いる文字。発声不能な図譜である。
- ミトス・じゅじゅつ
- ミトス呪術《呪法》
- ミトス呪文字によるのろい。
- ムアール《民族名》
- ピタタレス語で「山の民」を指す言葉。「山の民」=「森の人」で
あるからして、「ムアール」=「クライク・メニア」です。
この言葉はピタタレス語らしくはない言葉であり、おそらくクライ
ク・メニア自身の言語(クライク語と称される。本来の意味を無視し
ていることからみて、この呼び名はタレス人によるものでは無いであ
ろう。おそらく、さほどピタタレス語に堪能ではないマクワウィアの
一般大衆の中で自然に発生した呼び名ではなかろうか)であるか、マ
クワウィア語の単語であったに違いない。
- めいめい・きやく
- 命名規約《習慣》
- →人名の法則
- メセリア・だいがく
- メセリア大学《結社》
- ユーロ王国ユーロ・イームの二大大学の片割れで、実学の雄。
3308年に、シェムール大学教授会と学生の一部との抗争を治めるた
めに、当時の女王メセリアの命によって創設された、実用的な学問を
中心とした高等教育機関。
自立自尊を校是とする。
- もり・の・ひと
- 森の人《民族》
クライク・メニア、山の民
- やみ・なす・もの
- 闇なす者《結社》
ダナクス・ロント
- ヤシェン・ちほう
- ヤシェン地方《地名》
- ゆいいつ・の・みち
- 唯一の道《宗教》
- 狂信的正義を奉じ、正義に反するものすべてを滅ぼそうとしている、
ゲーネ教の異端。
- ユーロ・イーム《都市名》
- ユーロ川河畔にある、ユーロ王国の首都。登録人口三十二万人。
一時期大流行した通俗歌謡である「夜無き都の讃歌」などにおいて、
「ユーロ千年の都」とたたえられて以来、その通称が定着している。
4106年より女王シャレーン・ユナファ、宰相ウォイト・ナティスに
よってユーロ城より統治されている。
名所は「夜の無き」銀灯通り。「鏡の如き」シャムカ池など。
千年前の河路の移動に伴って、水路の確保のため、今の位置に移転
された。以前の位置は今のアフィ・ユーロの場所であった。
大ユーロ王国期には、登録人口六十万人を数えた事もある。
歴史的経緯により、市壁はあちこちで途切れ、もはや意味をなして
いない。わざわざ市壁を建て直して、いらぬいさかいのもとを作るべ
きではないとの考えもあって、実質的には出入りは自由になっている。
- ユーロ・おうこく
- ユーロ王国《国名》
- ユナファ家によってユーロ地方に建国された国家。最大期にはロト
ス王国に比肩する勢力を誇った事もある。
ユナファ家
良質のユーロ米によって裏付けられた安定した経済力を誇る。その
他特産品としては、ティア焼き、サラトゥの吟醸酒、月光布、セット
ナァの武具、絹織物などがある。
4106年時点では女王シャレーン・ユナファ、宰相ウォイト・ナティ
スらによって統治されている。当時の登録人口は約 500万人。首都は
ユーロ千年の都ユーロ・イーム(登録人口32万人)。
ユーロ・イーム
- ユーロ・の・うしなわれし・せいほう
- ユーロの失われし聖宝《呪具》
- ユーロ王国の王家が所有していた高度の呪法製品のうち、現在は所
在が失われてしまっているもののこと。
ユーロ王国
古ユーロ文明が作成したもの、 とくにピタタレス帝国との戦争に
おいて使用された超兵器などのたぐいから、大ユーロ帝国期に献上さ
れたものや歴代のユナファ家の人間がユナファの諸力を解明・体得し
て作成したものなど、来歴は様々。
双子の内乱で失われたものが多い。
双子の内乱
以下のようなものがある。
河静めの珠
地霊の鈴
繁栄の礎石
霊妙剣ハルルハイト
紫玉の天盃ネムシェルシェ
- ユナファ・け
- ユナファ家《家名》
- ユーロ王国の王家。現在(4000年代)ではほとんど忘れられている
ものの、「ユナファの力」と呼ばれる異能を持っている。
- ユナファ・の・しょりき
- ユナファの諸力《異能》
- ユーロ王国の王家の持つ異能。現在(4000年代)ではほとんど忘れ
られていますが、未分化の「可能性の力」もしくは、「開放」の力と
されている。
力そのものはかなり強力なようであるが、ソーン家のソーンや光の
家系のラオネイクよりもはるかに発現しにくく、数世代に一人程度し
か発現しない。
実は、ユナファの諸力はソーンやラオネイクの原型となる力です。
- ラークル・もじ
- ラークル文字《文字》
- ラークル文明の日常語であったネーセ=ミ・コーン(古代ラークル
語)を表記するための文字として生まれた、象形文字。
古代ラークル語
特に呪法用に特化したものを、ピタタレスの研究者は古形ラークル
文字と呼んでいた。
古形ラークル文字
彼らは古形ラークル文字を改造し、線刻文字にして書きやすくした
うえに、ピタタレス語の補語などを加えたり、制限や約束ごとを減ら
したりして、表現力を高めた。これを汎用ラークル文字と呼ぶ。ただ
し、この改造で大幅に使いやすくなったものの、文字が蔵する呪力そ
のものは弱くなった。
- ラィットゥ《都市》
- ラィットゥ王国首都。登録人口四万二千人。
4106年時点で女王シレィサ・ラィットゥ、国王クリム・ラィットゥ
が政庁であるコファ・ラムリィより統治している。
- ラウス・もじ
- ラウス文字《文字》
- ニモト語における表音文字で、発音記号としての機能を持つ。どの
言語の発音でも、正確に表わす事ができるのが最大の特色。
ニモト語
- ラオネイク《異能》
- 変革の力。光の家系に関連する家系の人々の一部がもつ。
ラオネイクを行使する際には、青白い光が発生する。
- ラシャ《呪法》
- 人の心を動かす力を持つ。使用言語はヘレィナ文字。ラシャの円盤
と呼ばれる呪具を媒体として発動させる。
- ラシェ・こ
- ラシェ湖《地名》
- 湖の中央部にはアリェナ島があり、アリェナ島より東側はマシャナ
湖とも呼ばれている。
- ラスターク《都市》
- レストから、キュスナ川の上流に向かったところにある、ラスター
ク王国の王都。人口四万八千人。
4103年時点の指導者はネルリーク・ラスターク。政庁は星見の館。
- ラタン・の・いし
- ラタンの意志《宗教》
- 唯一にして絶対なる神ラタンを崇める、人々の強い反発により地下
にもぐった宗教。
いずれラタンが邪神を崇める者どもを滅ぼし、試練に耐えた信者達
の楽園を作ると信じている。
強硬派にコリュの灯、穏健派にラハシェ派があるが、試練に耐える
事を喜びとし、異郷とを絶対悪とするラタンの意志本流から見れば、
どちらも異端である。
- ラッチャーニア《地名》
- リアン大陸の事。
リアン大陸
- ラティム・イーム《都市名》
- ナーケス王国第三の都市。西守軍の駐屯地。
イームの名を持つことからも分かるように、歴史の古い都市である
が、現在では多くの部分が廃墟となってしまっている。
もともと大ユーロ時代の諸都市の一つであり、大ユーロ帝国崩壊に
よってラティム公国として独立したときの首都でもあった。
この地を治める国家の盛衰・移り変わりによって起こる戦火によっ
て幾度も荒廃し、そのたびに復興してきたものの、今ではナーケス王
が王都を別に構築したことによって重用性が低下、人口も激減した。
今でも旧貴族や豪族などが住んでいるために、ナーケス政府はこの
町の動向を常に監視している。
現在の登録人口は六千人。最大時の登録人口は六万人にも達してい
たので、現在ではその十分の一でしかないことになる。
ナーケス王国
- ラティム・こ
- ラティム湖《地名》
ナーケス王国の中央部に位置し、王国の面積の過半を占める湖。
ラティム湖から発する川は、ユーロより下流のユーロ川に注いでいる。
ナーケス王国
- ラハシェ・は
- ラハシェ派《結社》
- 異教との協調を認める、ラタンの意志の最異端。コリュの灯の妨害
を主な活動としている。
ラタンの意志
コリュの灯
- ラファ・かいかん
- ラファ会館《建築物》
- トゥーフでの会議、集会などに用いられる。市役所を兼ねる。
豪商ラファ・カロス=ランによって建てられた。
- ラムトス・りゅう・けんじゅつ
- ラムトス流剣術《流派名》
- いくつもの型の集合体としての定石を重視する流派。
相手を自分の学んだ定石にはめてしまえば、連続した猛攻によって
勝利をつかめる可能性が高いのだが、わずかなりとも型を外れると応
用力にかけるきらいがある。
- ラムレ=ロン《異界》
- ラルシュ《家名》
- ソーンの分家。マルックス・ソーン37家のひとつ。
家訓は常に冷静であれ。戦いにおいて怒りを持つ事は悪い事ではな
いが、制御できない怒りなど、百害あって一利も無い。
役割は先陣役。
ソーン家
- ラルシュ・りゅう・ぶけんじゅつ
- ラルシュ流舞剣術《流派名》
- マルックス・ソーン37家のひとつラルシュ家の伝える剣術で、実際
には剣術自体は戦理戦略をも含むラルシュ流武術の一部でしかない。
素早い身のこなしも踊るような優雅な動きと見える独特の体さばき
を特徴とする。
- ラントーク・の・なみだ
- ラントークの涙《薬剤・装身具》
- 香を嗅ぐと、心が静まる。香水の一種。ラントークの信徒が身につ
けている。
その香水入りの「優しき心に幸いあれ」と書かれた瓶をつけた、首
飾りの名でもある。
- リアン・たいりく
- リアン大陸《地名》
- プルートミア最大の大陸。別名ラッチャーニア。マクワウィア地方
はこの大陸の西部の巨大な半島部。
ラッチャーニア
- リーア《呪法》
- センティア語で「技」の意味。ちなみにピタタレス語でも同じ意味
である。力の神の一部を自分の中に引き入れることにより、引き入れ
た神の力を利用することを可能にする。
力の神
センティア語
リーアは各系統ごとに、力の神との契約を必要とするので、一つか
二つの系統しか習得されない事が多い。
センティア文明において見出された呪法なので、呪文に用いる言語
はセンティア語である。しかしセンティア語を習得する必要があると
はいえ、契約によってたやすく得られるために呪法の学習に時間を費
やしたくない人間、とくに貴族や騎士、商人などが護身用に学ぶこと
も多い。
系統には光、炎、地、雷、水、風、金、木、闇、崩などがある。
光:エネルギー・光源・浄化・貫通・高速移動・推進
炎:熱源・噴出・融解・生命・滅却・再生
地:岩石・根源・不動・豊穣・基盤・長い年月
雷:エネルギー・電気・プラズマ・破壊・融合
水:河川・血液・不定形・流動・交流
風:大気・ガス・移動・透過・圧力・自由
金:金属・伝導・硬質・交易
木:生育・豊穣・生命・創造
闇:影・陰・恐怖・死・真実・人心
崩:分解・エントロピー・創世・万物流転
等の系統がある。(:以降は機能の一部)
- リーア・の・おう
- リーアの王《称号》
- すべてのリーアを上級導師位以上で用いる事の出来る人々。認定者
は力の神である。
リーア
- リーア・の・しん・の・おうリーアの真の王《称号》
- すべてのリーアを大導師位以上で用いる事の出来る人々。認定者は
力の神。
リーア
リーアの王
- リオ=アミド《言語》
- タレス暦千年頃から、世界各地の商人達が用いだした、通商用に簡
略化されたピタタレス語のこと。文字としてはエーク文字のみを用い
ている。
ピタタレス語
エーク文字
- りきげん
- 力源《呪法用語》
- 呪法の力の源となる存在のこと。
リーアでは力の神、色力象呪では色力。
- りほう
- 理法《呪法》
- 物理学的知見を象徴力を介して操作する呪法体系。
ヤシェン地方の第二文明の人々により開発された、世の理の力を借
りて呪力を行使する呪法。使用言語はアルケン古語。
科学知識をその基礎としているが、科学を知らなくても使える。も
ちろん、科学理論に詳しければ、使いこなしやすい事は間違いない。
- ルコンヤ《神名》
- ルコンヤは、格好つけや伊達男の守護者であり、その姿はたいてい
派手な衣装を身につけた、美形としてあらわされます。男でもあり、
女でもあり、どちらの性を取ることもできる、とされています。
性格は、目立ちたがりの御調子者で、神話などではしばしば事件に
巻き込まれています。
ルコンヤの信徒は、自分なりの格好よさを発見して、できる限り演
出しなければなりません。思わせぶりな言動、もったいぶったふるま
い、からかうような言質を弄することを忘れてはいけません。また、
有利不利よりも、格好の良さを気にして行動しなくてはなりません。
そのために、多くの呪文が用意されています。どれも、かなりずれ
たものですが。
当然、これらの呪文の力が封じられた呪具もあります。
- ルミス・りゅう・けんじゅつ
- ルミス流剣術《流派名》
- マクワウィアではもっとも一般的な流派の一つ。
流派の伝承によれば、開祖ルミスが霊山ヘラトにて修行中に霊夢を
見て開眼したと伝えられているが、実際にはヘラト近辺の森の民の間
に伝わっていた剣術をルミスが独自に改変して学びやすくしたもので
ある。
だからといってルミスの才能が否定されるわけではなく、後に多数
の流派のもととなったことからも分かるように、整理された型の体系
と段階的な修行階梯で誰でも学べる剣術を作り出したルミスの才能は
剣神として崇められるようになったのも無理はないほどのものであっ
たと言えよう。
ルミス流には現在では正当嫡流と呼べるものは存在せず、ルミス流
○○派を名乗る各種道場がマクワウィア全土、いやそれ以外にさえも
多数存在している。
ルミス流から派生した各種流派には二通りのものがある。ひとつは
ルミス流の特性である学びやすさを高めるための工夫を付け加え、町
道場などで広まっていくもの、もうひとつはルミス流では階層制度の
せいで浮かばれないことの多い天才肌の剣術家が独自の流派を起こす
場合である。
- れいりょく
- 霊力《異能》
- レクト《通貨》
- マクワウィアの一般的な通貨の単位。ニモトの信用通貨単位との相
互交換性を保証されている。
一般には金本位制に基づく金兌換の計数貨幣。一応紙幣もあるが、
大国のもの以外はさして信用性が無い。最も信用性が高いのはニモト
の複製不能な特殊紙幣で、だいぶ下がってロトスの紙幣といった所で
あろう。
- レクト=カナ《都市》
- ファランセ公国。登録人口七千三百人。川真珠の産地。
サーシャレィの結構大きな神殿があり、その昔、サーシャレィ様が
降臨されたという伝承がある。
ここのサーシャレィの神殿には、封妖の扉が安置されている。
- レスト《都市》
- ラスターク王国の、キュスナ川がユーロ川に注ぐ合流点にある、登
録人口三万二千人の商業都市。巨大な南門が特色。ラスタークからの
積み出し中継港で、門の町と称される。
4103年時点の指導者はネルリーク・ラスターク。
- ローデ・ぶんめい
- ローデ文明《文明名》
- のちのタレス地方に近接したアカディス山地において発達した文明
で、クラロデ神教を創始したことで有名。ローデの神々という呼びか
たはこの文明の名から来ている。
クラロデ神教
ローデの神々
- ローデ・の・かみがみ
- ローデの神々《宗教名》
- ローデ文明で崇められた神々のことを後の人が総称した名前。
クラロデ神教
ローデ文明
- ろくぼうせい・じん
- 六芒星陣《結界術》
- 二つの三角封魔陣を重ねあわせ、六角形の内部と外接円の外側との
あいだの干渉を遮断する事ができる。術者は外接円の内側かつ六角系
の外側にて施術する。
結界術
- ろくぼう・てんそう・じん
- 六芒転送陣《結界術》
- 六芒星陣を使用した転送門。
六芒星陣
- ロセターヌ《植物》
- 乾燥させて燃やすと、召喚香になる。
ランテーヌ王国のロセターヌ山の特産。
- ロタン《神名》
- クラロデ神教のいわゆるローデの神々(ローデ・ミナスト)の一柱。
クラロデ神教
物事の関係を司り、縁をなす者とよばれた。因果律を象徴する神で
あり、呪法の基本である物事の連関・一定の手順によって望んだ結果
をもたらすための基板を提供していると考えられている。
教義の難しさからピタタレス時代には既に一般には忘れられた神と
なっていたが、ローデ文明ではもっとも重要な神の一つだった。別名
シザンの友と呼ばれることから分かるように、本来はニモト系の存在
らしい。
タレス暦四千年代には、ロタン信仰は小規模な呪術信仰系諸集団や
時の知恵派などで細々と行われている。
- ロトス・おうこく
- ロトス王国《国名》
- マクワウィアで常に最強を誇る大国。平均登録人口は五千万以上。
- ロトス・ご
- ロトス語《言語》
- ロトス地方でもちいられる日常語。マクワウィア語の一方言で、二
音節の単語を好むのが特徴。
マクワウィア語
- ロルフ・の・やかた
- ロルフの館《建築物》
- トゥーフの3234年に建造された。歴代の主は、以下のような人々。
ルフェル()
ナーフェン(4106〜)
- ワーラ・きょうかい
- ワーラ協会《結社》
- 別名伝承の解読者。各地の伝承の収集、分析を行う。
連絡先 / ディレクトリルートに戻る / 語り部総本部