終末の住人:基本設定


目次



終末の住人:基本設定


終末の住人とは?

 1999年に起こる「災厄」を防ぐために覚醒した異能者です。異能者との違い
は結界能力にあり、このため、異能者と相対した場合に対して圧倒的有利な立
場に立つことが出来ます。
 百年毎に災厄にあわせた人数の住人が覚醒します。


覚醒

 覚醒とは、あるきっかけを持って住人あるいは狩人に目覚める事を言います。
 以下のような条件があります。

・覚醒は、なにかのきっかけを持って起こる。
・住人が覚醒した瞬間、同じきっかけを受けたものが、狩人として覚醒する。
・覚醒すると、「結界」か「鍵の具現化」のどちらかか両方を習得し、使える
 ようになる。
・狩人は、覚醒した瞬間に「対を消滅させる:3」をえ、殺意が芽生え始める。
・異能者の素質を持たないものは、住人として覚醒しない。
・一般人が住人に覚醒した場合は、同時に異能力も得る事がある。
・一般人が狩人に覚醒した場合は、同時に異能力も得る。


災厄とは?

 歴代の記録を見ても、毎回違っているため、参考になりません。また、実際
に歴史には住人たちが防いだ結果が残っているだけなので、それほど大きく取
り上げられる事はありません。
 今回の災厄は、「時間のループ」です。現在、1999年ですが、来年も1999年
なのです。その事に、終末の住人以外の者は違和感を覚えていません。
 このまま、何度も1999年を繰り返していれば、時間と空間は疲弊し、いつか
消滅してしまう危険性すらあります。


災厄の影響

 災厄は、以下のような現象を引き起こしています。

・1999年が終了したと同時に、再び1999年を開始させている。(年末年始で、
時間がループしている)
・「終末の住人」以外の意志を持った存在に、「現在は1999年である」という
認識を持たせている。
・その認識を持った際の記憶との不整合に違和感を持たない様にしている。
・年代わりに、数%の一般人が消滅している。
・消滅した一般人への認識を撹乱させ、違和感を持たない様にしている。

 住人以外ではこの現象を受けます。狩人も異能者も例外ではありません。
 以上の現象が原因で以下の副次的な現象が起こっています。

・災厄の影響を受けている者は、肉体的成長を止めてしまっている。

 当然、「終末の住人」だけがこの影響を受けず、肉体は成長を続けます。



結界とは?

 終末の住人と、終末の狩人のみが作成できる特殊な世界で、その中では精神
を伴った存在は存在しませんが、結界範囲内の状況(施設や気温など)は現実の
ものと全く同じです。
 結界の世界にどれほどの損害を与えても、結界外の同じ存在が影響を受ける
事はありません。
 結界内に現実のものを呼び込んだ場合のみ、影響を与える事が可能です。そ
の場合、現実界にあった物体は突然消失します。


結界の能力

基本
・結界技能以外で、干渉、抵抗する事はできない。
・結界技能を、住人と狩人以外が持つ事はない。
・作成者が意識不明、死亡、範囲外へ脱出すると、自動的に解除される。

結界の作成
 結界を作成します。作成した本人が結界内で意識を保っている限り持続しま
す。作成者が結界から出たり、気絶、死亡したりした場合、自動的に結界は消
滅します。
 結界作成時の強制力が高いほど、「強い」結界で、別の能力者が干渉するさ
いの難易度となります。
 作成者以外が結界に接触、重複する形で結界を作成する事はできません。
 作成者は、結界内で結界の作成を行うと、「張り直し」が可能です。

結界の消去
 作成した結界を消去します。結界作成者以外が消去する事も可能ですが、そ
の際は結界作成時の強制力が難易度となります。
 作成者が消去する場合は、結界の維持を解くだけなので、判定は必要ありま
せん。

結界の感知
 結界が張られている場所を特定したり、強さを判別したりします。
 結界の場所を感知するときには、結界の強さは逆に影響し、強ければ強いほ
ど見つけやすくなります。
※データ的には、強制力を付与特徴に変換して有利に働きます。

結界への召還
 結界内に、特定の生物、物質を召還します。召還された目標は現実世界から
消え去り、結界内で影響を受けます。送還されるか、結界が解かれるかで自動
的に現実世界に戻りますが、結界内で受けた影響は残っています。
 作成者が召還する場合は、難易度0。それ以外の者の場合は結界作成時の強
制力が難易度となります。

結界からの送還
 結界内に召還された存在を送還します。侵入してきた者は送還できません。
 作成者は難易度0。それ以外の者は難易度が結界作成時の強制力となります。
 結界能力者が、送還されそうになった場合、即座に侵入を行えば、結界内に
とどまる事が可能です。

結界への侵入
 結界に自主的に侵入する方法です。
 結界作成時の強制力が難易度となります。(作成者の場合は、侵入する事は
ありえません)

結界からの脱出
 結界から抜け出す方法です。
 結界作成時の強制力が難易度となります。作成者が脱出するのは、結界を消
去するのと同じなので、この技能を使いません。

結界の透過
 結界の中から外へ、外から中へ能力を発現させるための方法です。
 イメージは、能力の「効果」だけを「侵入」または「脱出」させるようなも
のです。
 結界を超えての視覚は、この技能と「感覚」とか「視覚」を組み合わせたも
のです。
 能力の効果のほかに、「透過」できるかの判定を行います。作成者であれば
難易度0。それ以外のものは結界作成時の強制力が難易度となります。


対応難易度表
    作成者    結界能力者        異能者
作成  再作成    不可          不可
消去  判定必要無し 作成時の強制力     不可
感知  判定無し   強制力から       不可
           導かれる値を有利に
召還  0      作成時の強制力     不可
送還  0      作成時の強制力     不可
侵入  ありえない  作成時の強制力     不可
脱出  判定必要無し 作成時の強制力     不可
透過  0      作成時の強制力     不可


結界能力の同時使用

 一度の行動で結界能力の同時使用が可能です。
 消去と同時に作成し、召還を全体にかければ、結界の作成者とその他の人間
の結界存在条件が変更になるだけで現状には変化が無い事になります。
(結界の作成者は、当然術者になります。「侵入」していた能力者は、結界を
張り直されてから「召還」されているので、「送還」の能力を受けてしまいま
す)
 その場合の判定は、一つづつ順番に行います。


終末の狩人とは?

 終末の住人が覚醒したときに、同じ条件に合った人間が覚醒します。
 同時に覚醒した住人と狩人をそれぞれ「対(つい)」と呼びます。
 狩人の方には、「目的:対の消去:3」が芽生えるため、自らの判断によっ
て終末の住人を襲ってきます。
 結界能力、異能力、鍵は、対同士で同じか反対の属性を持っています。


鍵とは?

 住人と狩人の意志を具現化して作成する物体で、対となるものは同じ物体を
持ちます。
 覚醒したときに物体は決定し、形状を変化させる事はできません。
 異能力を使用する場合に、「鍵の具現中」の特徴を有利に足す事が可能です。
 鍵を具現させるには、「鍵の具現」の技能を使用します。
 選られる特徴と強制力の関係は、以下のとおりです。

特徴値 強制力
 1   5
 2  10
 3  15
 4  21

 結界の中で具現している場合は、維持に意志力は必要としません。(つまり、
一定時間で攻撃されることもありません)
 結界の外の場合は、意志力を消費しながら維持する事になります。
※任意のタイミングで、特徴値に対応した強制力で攻撃を受けます。「鍵の具
現化」の技能で無効化に成功しなければ、鍵は消滅してしまいます。


異能とは?

 現代に伝わっているありとあらゆる不思議な現象を人間が使う能力の事です。
結界に干渉する事こそできませんが、それ以外には絶大な威力を発揮します。
 現代の社会では確認、証明されていない能力のため、制限する法律は存在し
ません。
 一説には、非公開な機関として、異能者を「処理」する機関もあるという話
です。
 また、一般の人間の認識は、「不思議な力」「変な力」「化け物の力」とい
うものなので、ほとんどの場合は迫害されます。
 住人や狩人は、結界を張る能力や意志を具現化する鍵を作成する必要がある
ため、異能者やその素質を持つ者しか覚醒する事はありません。


異能者の人数

 1%以下である事は間違いありません。数百から数千人に一人くらいです。
 ただし、異能者同士、引かれ会うのか、異能者が異能者に遭遇する可能性は
もっと高くなります。


終末の住人の人数

 異能者の中の、さらに数%です。
 現在、十数名が確認されています。


現在の終末の住人の認識

 終末の住人は、以下のような認識を持っています。終末の狩人は、これには
当てはまりません。

必須
・現在、2度目の1999年だという認識を持っている。
・2度目の1999年に、住人以外は違和感を覚えていない。

選択(人によって、気づいていること)
・年を越えてから、住人以外の人の肉体の成長が止まっている。
・年を越えてから、突然「いなくなった」人がいる。
・その人が「いなくなった」ことを、住人以外はおかしいと思っていない。


現在の終末の狩人の認識

 基本的な精神、記憶は、一般人と同じです。つまり、2度目の1999年をおか
しいとも思わず、自分の成長も止まっています。また、「いなくなった」人が
いても、変だと思いません。

・対を消滅させなければならないという、理由のない衝動


世界の状況

 現代の日本と全く変わりありません。
 一般人の異能者への認識も、現在と変化はありません。
 数千人に一人の割合でいる異能者がなぜ表に出ないのかというと、以下の理
由が挙げられます。
・能力を隠して生活している。
・それほど強い能力者は少ない。
・周囲の人も、「気のせい」で済ませてしまう事が多い
・管理、統制、制御、証拠隠滅する組織が存在する(……のかもしれない)。


公的機関と異能

 時の権力者には、常に異能者がついていたと言われているように、実際に異
能者が現在の権力者や象徴に付き従っています。
 また、江戸に首都を移したときから、霊的な防御を施設によって張る事を想
定し、都市計画が進められて今に至るので、東京の主要な施設には、何かしら
の霊的な意味があります。


終末の住人の組織

 新宿、歌舞伎町にある喫茶店、「月影」が、現在確認されている唯一の終末
の住人の組織です。
 それ以外には、存在していません。


「月影」とは?

 月島直人が個人経営している喫茶店でしたが、月島が終末の住人に目覚めた
事から、終末の住人がらみのトラブルを回避するために、相互の協力体制を取
り付けようとしています。
 月島が覚醒してから、「御大」と名乗る人物から融資が来るようになり、喫
茶店の経営は続けられる程度の支援を受けています。その見返りとして、「御
大」は終末の住人を集め、結束を固めて行く事を条件としました。「終末の住
人」という単語を月島に教えたのも彼です。
 現在、喫茶店は依然として個人経営ですが、月島が合間をぬって終末の住人
を探し始めています。
 最も、捜索方法は結界を張られたのを感知し、現場に急行するという単純か
つ危険なものなので、効率は余り良くありません。

 月島直人が住人に求める条件は、以下の通りです。
・終末の住人に関しての情報の報告
・災厄に関しての情報の報告
・連絡先の通知
・援助要請

 月島直人が保証する条件は以下の通りです。
・終末の住人に関しての情報の公開
・災厄に関しての情報の公開
・援助要請
・喫茶店の優遇
・結界能力の解説、訓練

 一番大きいのは、相互の援助要請で、何かトラブルが発生したときは、関係
なくても動ける住人達で解決しようというものです。
 ただし、強制力は極めて低く、要請しても人数が集まらない事も良くありま
すが、変わりに自分の生活を優先する事も認められています。

・結界を張ったのが感知されれば、最優先で接触し、月影への連絡方法を確保
 しようとします。
・「御大」とは、それから連絡を取っていません。自動で口座に融資が振り込
 まれています。



連絡先 / ディレクトリルートに戻る / 語り部総本部