語り部メモ:1998年05月分


目次


語り部メモ:1998年05月分

 きちんと考察なりにまとめる気力は今はありませんけど、アイデアや自分自身への問いかけなんかは毎日積み重ねていたりします。せっかくなので、ここで幾つか紹介してみることにします。
http://kataribe.com/ron/
語り部論考

 にて過去のメモを公開しています。

1998/05/04:戦場を組み立てる

 アイデアや自分自身への問いかけを、せっかくなので、ここで幾つか紹介してみることにします。

 TRPGは共有世界にPCを介して関与する遊びであると考えると、現在のルールシステムではまだまだ不十分な部分は多いように思われる。たとえば、キャラクターの能力と相互干渉の明確化については共有可能な形でルール的に表現できることがほとんどではある。キャラクターの作成ルールと戦闘ルールがそれを表現するための道具である。

 しかし、戦場にせよシーンにせよ、場を表現すルールについてはたいしたバリエーションが見受けられない。戦場を表現するルールを持つといっても、せいぜいヘクスなりクスエアなりを使用して移動の自由度とコストを表現することで戦術を組み立てることが可能なようにする程度のものである。

 もっと別の方法で、戦場なりシーンなりをルール的に組み立てて明確化し、参加者の間で明確に共有可能なものとする方法はないものだろうか。領域を一定間隔で分割する方法が有する効能は、現在位置のメリット・デメリットと移動の制限と交戦距離の算出を明確化するというものであろう。同様の効能を得るためには別に等間隔で分割された盤面を使用する必要はないはずである。たとえば、特定領域のもつ効能とスタック制限によって構成された頂点と、到達可能性と移動の重みづけによって構成される辺からなるグラフ(網状の連鎖)であっても問題はないのではなかろうか。

 このような戦場の構成要素の効能をルール的に表現できるようにして、実際のシナリオ作成やプレイ中に戦場を作成・構築して判断基準を提供することができるようなルールを提供できると、戦場以外にもシナリオ構造そのものまでを表現できるような面白いものができるのかも知れない。

1998/05/29:内訌によるゲームバランスの変化

 アイデアや自分自身への問いかけを、せっかくなので、ここで幾つか紹介してみることにします。

 物語の進行上の目的というか方向性にとって有害な個性をもつ主役格というのものも、フレーバーとしては役にたつわけで……問題は、程度の問題なのだろうか。

 最終的に進行方向に持っていくことの可能な存在であり、進行方向に持っていくことに(労力をかけるだけの)メリットがあるのであれば、なんらかの労力の支払い――たとえば説得するとか鼓舞するとかお願いするとか報酬で釣るとか――により、そのPC自身もしくはまわりのPC/NPCを介して進行方向に進ませることになるわけです。この場合、PCでありながら、進行上の障害として働いていると考えることが可能なのかもしれない。

 このようなPCが障害として動作する場合のゲームバランスは、どう考えるべきであろうか。PC同士の戦闘(あつかいですよね結局は)によりパーティのもつゲーム資源(語り部だと余力)の減少が発生するわけであるが……。

 ……って、普通のルールだと、交渉やなんかでのゲーム資源の減少はないに等しいか。プレイ時間の減少は当然あるわけですが。

 語り部の余力には、PC間での活躍の程度のバランス取りという利用方法があるわけで、その面から考えると内部対立であろうがなんだろうがシーンごとに余力が削られること自体には問題はないわけですが、全体の余力が減ることで敵とのバランスが変ってしまうのは難儀かなぁ……。マスターがアドリブでいじればいいだけではあるわけですが。


連絡先
ディレクトリルートに戻る
語り部総本部