エピソード11『観楠、弄ばれる!!』


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エピソード11『観楠、弄ばれる!!』

素子 
「ひまですねえ……」
観楠 
「暇だねえ……」
素子 
「あ、店長。お客さんですよ」
観楠 
「おや?、始めて見る顔だね」
素子 
「めずらしいですね、いつものメンバー以外の人が来るの」
観楠 
「素子ちゃん、それはちょっと言い過ぎじゃない(苦笑)」
素子 
「(無視) 何かお探しですか、喫茶でしたら右に回って下 さい」
お客 
「あの……店長さんは……」
素子 
「店長ですか? てんちょー、お客さんのご指名」
観楠 
「あ、はい。なんでしょう」
お客 
「あなたがここの店長さんですの?」
観楠 
「そうですが……なにか?」
お客 
「ああ……会いたかったですわ、お父様!」
観楠 
「は、はい?(汗)」
お客 
「まさかお忘れになったんじゃ、そんな事あるわけござい ませんわね。よろしいでしょう。教えてさし上げます。わたくしは“かなみ”。あなたの娘ですわ!」
観楠 
「と、言われましても……(汗)」
かなみ1
「思えば長い道のりでした。あれはそう、わたくしがまだ 幼稚園に通っていた頃……(うだうだ)……」
素子 
「娘って……まさかほんとにお子さんなんですか?!」
観楠 
「ちがーうっ! 断じて違う!!(ハアハア)」
素子 
「あ、店長。また、お客さんですよ」
観楠 
「(助かった……) いらっしゃませ……え?」
客2 
「ああ、会いたかったぜぇ。観楠ぃ」
観楠 
「ちょ、ちょっと、いきなり抱きつかないで下さい」
客2 
「いいじゃないか、あんたとあたしの仲なんだからさ」
かなみ1
「ちょっと! お父様から、離れなさい! 汚らわしい!」
客2 
「お父様ぁ、何言ってんだい。こいつはお前の親父じゃな くて……」
観楠 
「そうですよねぇ(ほっ)」
客2 
「あたいの親父なの(うふ)」
観楠 
「ちがーうっ!(目の幅涙)」
かなみ1
「まっ、この“かなみ”のお父様を、自分の親父だなんて。 そんなことありえませんわ」
客2 
「かなみだぁ? なんでおめえが“かなみ”なんだよ。  “かなみ”ってのはあたいの事だって、きまってんだよ」
かなみ1
「まっ! “かなみ”といえば、このわたくしです」
かなみ2
「おれだ」
かなみ1
「わたくしです」
客3 
「あのー、すいません。店長さんは、どちらにおられるん でしょう」
観楠 
「(ハアハア) はい、なんですか」
客3 
「ああ、なんて感激なんでしょう! お父さん、私です “かなみ”です!」
観楠 
「はぁ?」
客4 
「へえ、あんたが私の父上?……まあまあってとこね。あ、 一応自己紹介しとくわね。私はあんたの娘の……“かなみ”ちゃんって呼んで!(キラキラ)」
かなみ
「ただいまっ、父様っ!……なにやってるの?」
かなみ1
「お父様!」
かなみ2
「観楠ぃ」
かなみ3
「おとうさん!」
かなみ4
「父上、」
観楠 
「ああぁぁ……夢なら早く覚めてくれぇぇ……」(目の幅血の滝涙状態)



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