エピソード18『試食』


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エピソード18『試食』

朝  
「何か最近結構お客が増えてきたなぁ。繁盛するようになっ たやないか。よかったなぁ……でもちゃんと払うてる人は何人おるやら(笑)」
観楠 
「フツーのお客さんはちゃぁんとお金を払ってくれる!」
美樹 
「(読みふけっていた文庫本から顔を上げて)わたしはちゃ んと払ってますよ。ねぇ、店長」
観楠 
「美樹さんの場合は、パンの代金よりもお茶代の方が圧倒 的に多いですねぇ……」

回想シーン……-------------------------
 状況……
  昼前。パン屋内に他に客はおらず、
  暇そうな店長と、文庫本を読みふける美樹。

観楠 
(さっき渡した試食品のパンがいつの間にか無くなってい るのを見て)「美樹さん、その新製品のパンですけど」
美樹 
「………(話しかけられているのに気がついていない)」
観楠 
「@@@@@と@@@を混ぜてみたんですけどねぇ」
美樹 
「(ようやく、何か話しかけられていることに気付くが、 文庫本から目を離さない)んぅ………」
観楠 
「どうでした? お味の方は?」
美樹 
「うん、まぁ、美味しいと思うよ。うん」
観楠 
「売れますかね」
美樹 
「うん、大丈夫じゃないの。不味くはないよ(そう言いな がら、更に文庫本のページをめくる。そして残っているコーヒーを啜る) あ、店長、コーヒーお代わりお願い」
観楠 
「………」
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観楠 
「いつもこんな感じで……(笑)」
三彦 
「……自分は、学生でありますので……」
観楠 
「もちろん三彦君の分はツケてありますよ(笑)朝に続い てツケが多いですからね。ちゃんと払ってくださいよ」



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