某月某日水曜日昼、観楠宅にて
- 観楠
- 「ふぁ……ぁ。休みの日はごろごろするに限るっ……と。
布団は干した、掃除は終わった、ウチには誰もいないっ……うーん、くつろぐねぇ(ふにゃ)」
- ミか
- 「パパ、ぱぱ! かなみちゃんが帰ってくるの、お迎えの
時間よ」
- 観楠
- 「え、もう? しまった、お昼の用意忘れてた! ええっ
と……駄目だ、 なにか買いに行かなきゃ。 ミかもくるかい?」
- ミか
- 「うん、ミかもいく」
- 観楠
- 「ええっと……財布財布、鍵? 鍵、鍵っと、よし。あ、
頭、頭……お待たせ、いくよぉ」
- かなみ
- 「父様、ただいまぁ! (笑顔)」
- 観楠
- 「あ、あれ? かなみちゃん、1人で?」
- かなみ
- 「あのね、お友達となのっ!」
- 観楠
- 「お友達? このマンションにかなみちゃんのお友達、い
たっけ?」
- かなみ
- 「うん! きのうからなのっ。のぞむちゃんがお隣にきた
のっ、きのうなのっ(笑顔)」
- 観楠
- 「の、望ちゃん? ……ミか、昨日隣で引っ越し、あった
かい?」
- ミか
- 「あのね、たくさん人が来てたよ。よく見えなかったけど」
- かなみ
- 「ねぇ父様、あとで遊びに行ってもいーい?」
- 観楠
- 「(望……男か……)え、えぇ? あぁいいよ。そっか、
かなみちゃんのお友達なら、ご挨拶しに行かないとね……じゃぁ、お昼食べたら行こうね」
- ミか
- 「今からお昼の用意、買いに行くのよね」
- 観楠
- 「かなみちゃん、ちょっと待っててね。すぐに帰ってくる
からね(笑顔)」
- かなみ
- 「……うん。かなみ、おるすばんするの」
- 観楠
- 「(あれ? いつもなら『いくっ』 って言うのになぁ) う
ん、じゃぁたのむね。鍵、閉めていくから、開けちゃ駄目だよ?」
- かなみ
- 「はぁーい」
- 観楠
- 「元栓……よし、電気関係……よし。それじゃいってきまぁ
す(かちゃり) 隣か……どっちだろ?」
- ミか
- 「早く行こうよぉ」
- 観楠
- 「そ、そうだな……(あとでいくから、まぁいいか)」
- 男の子
- 「あ、かなみの父ちゃん! こんちわっ(笑)」
- 観楠
- 「と、父ちゃん? えっと、君は誰かな? (しゃがむ)」
- 男の子
- 「昨日引っ越してた、伊川 望(いかわ のぞむ)、伝明寺幼
稚園年長組! ねぇ、かなみ、いる?」
- 観楠
- 「(ははぁコイツのことか……)ん? ちょっと待っててね。
お昼終わってないからね。終わったら望君の所に行かせてもらうから、お母さんによろしくね(笑顔)」
- 望
- 「ふぅん……じゃぁ待ってる。かなみによろしくなっ(笑顔)」
- 観楠
- 「(呼び捨てにしてんなよこのくそがきゃぁ!) じゃぁ、
あとでね〜」
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