某月某日、ベーカリー楠にて
- 三彦
- 「で、お前がここでこう入って……で、追い出したところ
を」
- 三郎
- 「三彦が確実にゲットしていく、と……何か不毛やなぁ……
そんな上手く行くとは思えん」
- 三彦
- 「むぅ……いい作戦だと思ったのだが。なら、このセンは
どうか?」
- 三郎
- 「人数もうちっと廻せんかなぁ……ここらあたり」
- 素子
- 「……狭いところで紙広げて、なにやってんのよ」
- 三彦
- 「(隠す)貴様! これを見たのかっ?」
- 素子
- 「よくはわからなかったけど、 なにかの図面だったよう
な……それより片づけてよね、せっかくお茶入れてあげたのに、これで、どこに置けって言うつもり? そぉだ、あんたの頭においたげよっか? (笑)」
- 三彦
- 「さては鬼畜米国のスパイだなっ! 銃殺だっ!!」
- 三郎
- 「かまへんがな。まぁ、落ちつきって(笑)」
- 素子
- 「そうそう、ただでさえ暑いってのにこの上酒井の冗談に
つきあう気なんてあるモンですか(笑) で、なんの相談?」
- 三郎
- 「来週、例のゲームがあってその作戦を練ってたところ」
- 素子
- 「ゲーム?」
- 三彦
- 「帝國軍人たる我々にとって欠かすことのできない、疑似
戦闘訓練というやつだ」
- 素子
- 「ふぅ〜ん……あ、それってこないだ言ってたヤツじゃな
いでしょうね?」
- 三彦
- 「だとしたらどうする?」
- 素子
- 「あんたねぇ…… その日って、 あたしにも声かけてたで
しょ! 何で全然連絡が来ないのよっ!?」
- 三郎
- 「あれ、素子も来んの?」
- 三彦
- 「…… 常連以外のメンバーは往々にして忘れられるのだ
威張)」
- 素子
- 「威張って言うコトじゃないでしょー……よーし、こうなっ
たら」
- 三郎
- 「こうなったら?」
- 素子
- 「絶対行ってやるんだから!(燃え上がる)」
- 三郎
- 「燃えてるのはいいけどな……装備はどうすんの?(笑)」
- 素子
- 「愛用のデザートイーグルがあるわっ!」
- 三彦
- 「気持ちは認めよう。しかし、それでは話にならん。却下
だ」
- 三郎
- 「そぉやなぁ……今回はあきらめるってコトで……」
- 素子
- 「なぁんでよぉ〜」
- 観楠
- 「賑やかだねぇ(笑) 素子ちゃん、仕事……」
- 素子
- 「あ、そうだ! 店長、あのですね……(云々)というわけ
なんです。で、良かったら装備一式、貸していただきたいんですけど(笑顔)」
- 観楠
- 「あぁ、それはいいけど……サイズあうかな? あとで持っ
て来るから、あわせてみてね。あ、それと一応勤務中だから自重してね(苦笑)(奥に引っ込む)」
- 素子
- 「さぁて……ふっふっふ、 これでもうばっちりよね(笑)
覚悟しときなさいよ、さ・か・い・くん☆」
- 三郎
- 「仕方ないやろ、こーなったら(笑) まぁ、花が増えたと
思ってあきらめて(笑) あ、面倒は三彦が見るんやね」
- 三彦
- 「何故だ!?」
- 三郎
- 「(冷ややかに) 最初に声かけてそのまま放ったらかした
のは君やないか。責任とって当然(笑)」
- 三彦
- 「くぅっ……なぜだ、納得が……(ぶつぶつ)」
- 素子
- 「でね、酒井くん☆どうも、妹が一回サバゲをやってみた
いらしいの。一緒に連れてくから、ねぇ、嫌なんて言わないわよね(うふ)」
横で聞いていた観楠たち……
- 観楠
- 「パン屋に連れてきて、あらぬ疑いをかけるようなまねは
するなよ、朝っ!」
- 朝
- 「疑われるようなことせんように気ぃつけといたらええね
ん」
- 観楠
- 「(無視) あ、そういえば竜胆さんも、銃とかに興味ある
んですか?」
- 竜胆
- 「えぇ、高校時代を思い出します(笑)」
- 観楠
- 「(皿を拭きながら)……そういやぁ、三彦君達がゲームや
るらしいですよ、近いウチに……(よいっと)」
- 竜胆
- 「まあ、マルゼンのイングラム位しか持ってなかったんで
すけどね。だから、友達からP90とか借りたりして、 やってました。あ、今度、銃とか売ってる店教えてもらおうっと☆」
某月某日 片山宅にて
- 慎也
- 「(電話中)とまあ、そう言うわけだ。もちろんお前は出撃
だろ? OK! じゃ、詳しい事はまた今度な。じゃ。 (がちゃ)」
- 慎也
- 「(銃を整備しながら) うふふふふふ。今回はコイツを使
おう。う〜ん、久々の戦闘だけに腕がなる」
- 摩人耶
- 「(慎也の部屋の扉を開ける) 兄ちゃん、CD貸してぇ〜」
- 慎也
- 「おう、かまへんよ。持ってき」
- 摩人耶
- 「何や兄ちゃん、戦争にでもいくん?」
- 慎也
- 「まあ、そんなとこやね。(笑)」
- 摩人耶
- 「面白そうやね。それ」
- 慎也
- 「そういやお前、陸自の女性自衛官とか見て『かっこいい』
とか言ってたもんな。んじゃあ、お前もやるか? って言っても装備全然なかったな。銃やったら貸せるけど」
- 摩人耶
- 「そのへんは心配ないって(笑) 迷彩ならあるもん」
- 慎也
- 「な、何でお前が持ってるんや? (汗)」
- 摩人耶
- 「何でって、兄ちゃんくれたやん。自分新しいの買ったか
らとか言って2000円で売ってたとか言う迷彩服」
- 慎也
- 「あ、そういやそうやったね(汗) んじゃあ装備はそろっ
たな。あ、そだ。試しにこれ撃って見るか?」
- 摩人耶
- 「うん。(にこっ) あ、結構重いんやね、これ。え? こ
こ引けばいいの? タタタタタタタタタンッ(窓の外に撃つ)あ、これ面白いわ。タタタタタタタタタンッ (また窓の外に撃つ) 兄ちゃんもッと弾ないの?」
- 慎也
- 「あ、お前全部撃っちゃたのか? あの弾高い奴なんだぞ
うるうる)」
- 摩人耶
- 「まあまあまあ、気にしない気にしない。じゃ、兄ちゃん
この銃借りてくね。うーん、部屋に帰って撃ち直そう (嬉しそうに部屋へ帰ってく)」
- 慎也
- 「おいっ! 摩人耶、それ俺が使う銃だぞ。あ、行っちまっ
た(うるるる) あ〜あ、仕方ない。今からコイツ修理するか……(とほほ)」
当日……
- 琢磨呂
- 「慎也、あっちで少しでも動いたら撃てよ。弾数に気をつ
けろ!」
- 慎也
- 「ちょっと待てよ、こっちの弾はあと……どわわわっ!」
- 琢磨呂
- 「(クソッ! こっちが出る前に先手を打たれたか……ま
ずいな)おい、慎也!」
- 慎也
- 「うーん……」
- 琢磨呂
- 「とにかく、そこでセミオートでいいから敵の頭を押さえ
てろ。突っ込む!」
- 慎也
- 「おい、琢磨呂、そりゃちょっと無茶じゃねぇか?」
- 琢磨呂
- 「しゃぁないだろう。あそこで三彦が足留め食らってるん
だ。あのままじゃアイツがやられる」
- 慎也
- 「そ、そうか……分かったよ」
- 琢磨呂
- 「よぉし! 1、2の3で飛び出すぞ!」
- 慎也
- 「OK!」
- 琢磨呂
- 「(ちっくしょう…… さっきむこうから撃ったのは素子か?
P90独特の音だったが。 素人のくせになかなかやりおるわい!) 1、2の……3っ!」
- 慎也
- 「てぇい! てぇい! (なんとか、サブ彦を守らないと)」
……3秒経過
- 慎也
- 「琢磨呂、大丈夫かなぁ〜? あの辺の草むらでなんか動
いたよーな気がするんだけど……まっ、言われたとおり撃っておこう」
……さらに2秒経過
- 琢磨呂
- 「うおおおお! (クソッ! 思ったより激しく撃ってき
やがる! 一時、あそこの草むらに退却だ)……っと、??」
- 素子
- 「富んで火に入る……てぇい!」
- 琢磨呂
- 「うぉっ! こ、こんな所に……」(ぱしっ)
- 慎也
- 「あーっ! あんな所に素子が居た? それじゃぁあのP90
の音は? ま、まさか!」
- 琢磨呂
- 「うーん……素人にやられると……」
- 素子
- 「そんな素人素人言わないで! 死体はさっさと死体置場
に行きなさいよ」
サバゲ会場、安全地帯にて
- 観楠
- 「(ふわぁぁぁぁ、ぁ)暇だな……いきなりやられたんだも
んなぁ」
- かなみ
- 「父様、みんなどこいったの?」
- 観楠
- 「うーんと……多分そこの林の中とか、あっちの方とかで
走り回ってるんじゃないかな?」
- かなみ
- 「父様はいかないの?」
- 観楠
- 「え? あ、あのね(汗)……実はさっき負けちゃって……
苦笑)」
- かなみ
- 「まけたらどーなるの?」
- 観楠
- 「ここにいて、みんなが終わるのを待ってるんだよ」
- かなみ
- 「いつ終わるのっ?」
- 観楠
- 「いつだろうねぇ……まだまだじゃないのかなぁ(欠伸)」
- かなみ
- 「……つまんなぁい!」
- 観楠
- (げ!)
- かなみ
- 「素子姉様も、摩人耶姉様も、顕兄様も涼兄様も慎兄様も
三彦ちゃんも三郎ちゃんもいないの、や!」
- 観楠
- 「そりゃ……しょうがないよ。みんなまだ頑張ってるんだ
から」
- かなみ
- 「や! つまんないのっ!」
- 観楠
- 「困ったな……あ、じゃぁ一緒にお散歩しよ? (笑顔)あっ
ちの方へ行ってみよっか」
- かなみ
- 「うー……素子姉様のトコがいいの」
- 観楠
- 「だ、だめだめ! あそこは今、 入っちゃいけないんだ
よ(焦)」
- かなみ
- 「どーしてっ!?」
- 観楠
- 「ど〜してって……かなみちゃんはまだ小さいから……」
- かなみ
- 「かなみ、ちいさくないもん! ミかよりおおきいもん!!」
- 観楠
- 「(そりゃないよ)……あそこへ入ると、かなみちゃん怪我
するかもよ? じゃなくて、ホントに怪我するよ? 痛いのいやだよね?」
- かなみ
- 「うー……」
- 観楠
- 「もうすぐしたら誰か帰ってくるだろうし、それにもう少
しでお昼だからね?」
- かなみ
- 「……」
- 観楠
- 「ね? もう少し待ってようよ。あ、ほら。あっちの方に
川があるから、お魚さんいるか見に行こうよ?(焦り笑顔)」
- かなみ
- 「……」
- 観楠
- 「よし! 川まで肩車してあげる(笑顔)」
- かなみ
- 「……」
- 観楠
- ( だ…… ダメかな…… もぉ誰でも良いから帰ってきてく
れ〜! 一番ありがたいのは素子ちゃんだ!)」
- かなみ
- 「(にっこり)うん、行く!」
- 観楠
- 「ほ、ほんとに?」
- かなみ
- 「行くの。お魚さん、見に行くのっ! (笑顔)それで、父
様に肩車してもらうのっ」
- 観楠
- (はぁぁぁぁ〜……)
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