エピソード38『追試』


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エピソード38『追試』

美樹の下宿。電話が鳴る。

美樹 
「はい狭淵です」
彼方 
「あ、狭淵さんですか、士堂ですけど」
美樹 
「あぁ、なんかお久しぶり」
彼方 
「生きてたんですか? 最近顔出さないから餓死してるん じゃないかと皆さん心配してましたよ」
美樹 
「あぁ、お陰様でなんとか生きております。そう皆様にお 伝え下され」
彼方 
「まだ試験なんですか?」
美樹 
(唐突に)「追試は続くよ〜〜どこまでも〜〜」
彼方 
「……なんか疲れてません?」
美樹 
「疲れてます」
彼方 
「要するにまだ試験なんですね」
美樹 
「そう。取りあえず明後日が次の試験。その後もまだまだ あるし」
彼方 
「じゃぁ、合宿は無理ですかね」
美樹 
「いつ?」
彼方 
「再来週の日曜日から二泊三日ですけど」
美樹 
「う〜む、完全に無理だな。追試ともろにぶつかっている」
彼方 
「そうですか。それは残念」
美樹 
「用件はそれだけ?」
彼方 
「それだけですが」
美樹 
「あ、しばらくパン屋の方にも顔だせないから、皆さんに 宜しくゆーといてくれない?」
彼方 
「はいはい、判りました。それではそういうことで」
美樹 
「ではまた」

電話は切れた……



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