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エピソード55 『名前』*========================

「(カランコロン)おるかぁ〜」
観楠
「おう、久々やな。奥さんは?」
「まだ入院中……お茶おくれ」
観楠
「たまにゃぁきっちり精算してけよな……まぁ、あとでも   らうからいいけど。で、いつ?」
「なにが?」
観楠
「なにってお前。そりゃ……ほれ、もうすぐなんやろ?」
「ん……あぁ、あれな(笑) 予定日はもうすぐや……な   んやねん、にやにやして」
観楠
「ふふん(笑) いやぁ〜……お前もとうとう『父親』   かぁ(笑) ふっふっふっふっふ……うわはははははは   ははは!(大笑)」
「な、なんで笑う?(笑)」
観楠
「いや、まさかお前が子供作るとはなぁって」
「なにかわからんコトあったら訊くで」
観楠
「おぅ、まかせろ!……って、なに言わせんだ(汗)」
「いや、弾き通最初の『おやじ』で『子育ての経験有り』   やから全部わかるやろ」
観楠
「んなわけねーだろ! それはそうとして、名前は?」
「名前なぁ……それで悩んでんねん」
観楠
「候補は? いくつか考えたんやろ?」
「俺とあいつの字使おかと思てんけど……朝子ってなんか   なぁて」
観楠
「なるほど」
「で、俺が悩んでたらあいつ、とんでもないこと言い出し   て(悩)」
観楠
「名前やろ? 奥さん、そんな突飛な名前考えたんか?」
「突飛や無いけどな……」
観楠
「ゆーてみ」
「右京。日阪 右京(うきょう)にしよ、て」
観楠
「……うきょうねぇ。どっちでも使えるな、さすが桐子さ   ん(笑) でも、なにか引っかかるな……はて、右京?   ……あ!?」
「な? あいつまだ根に持ってるねん、『うきょぴー』(苦笑)」
観楠
「それ、だいぶたつで……(笑) お前あん時ちゃんと説   明せんかったもんなぁ……う、『うきょぴー』(大笑)」
「笑てる場合やない。このままやとホンマにそーなる」
観楠
「日阪『うきょぴー』、あっはははははははははは(爆笑)」
「か、勘弁してくれ……(悩)」



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