- 竜胆
- 「ごめんなさいっ(ふかぶか)……だから、岩沙、あんたが!」
- 琢磨呂
- 「だから、姐さんがよ!」
- 観楠
- 「(ぷっちーん)……竜胆ちゃん、琢磨呂くん……(ゴゴゴゴ)」
- 竜胆
- (はっ、店長さんの殺気が……)
- 琢磨呂
- (や、やべえ。姐さんと言い合ってる場合じゃねえ)
- 竜&琢
- 「ごめんなさいっ。あたし(僕)が悪かったです」
- 竜胆
- 「ごめんなさい、岩沙! (^^;)」
- 琢磨呂
- 「オレの方こそ、だぜ、姐さん! (^^;)」
- 竜&琢
- 「ほら、仲直りっ☆(肩を組む)」
- 観楠
- 「……じゃあ、仲直りしたことだし、二人仲良く後片付け
してくれるかなぁ?」
- 竜&琢
- 「はーい☆」
- 観楠
- 「じゃぁ、琢磨呂君はテーブル起こして、整理してね。竜
胆ちゃんは……トレイの点検をしようか、僕もやるから」
- 素子
- 「店長〜 箒とちりとりもってきましたぁ」
- 観楠
- 「ん。じゃ、割れたグラスよろしく…… 気ぃ付けてね」
- 素子
- 「♪るーるーるーるーる(はきはき)、るるるるるるーる(が
ちゃがちゃ)、るー……‥痛っ!」
- 竜胆
- 「ん、モコちゃん?」
- 素子
- 「え、あ、何でもないです。ちょっと指切っただけです」
- 観楠
- 「指切った? そりゃいけない」
- 三郎
- 「……そりゃ大事な商売道具」
- 素子
- 「あ、大丈夫ですよ。たいしたことありませんから。ほら、
もう血も止まりかけてますし」
- 観楠
- 「えーと、ばんそうこうは……」
- 素子
- 「あ、ほんとにいいですから」
- 観楠
- (手をとる)
- 素子
- (ぼっ!)「ふにゃっ!」
- 観楠
- (くるペタッ)「これでよし。やっぱり僕がやった方が良かっ
たかな」
- 素子
- 「え、あ、う、わ、私の不注意ですから、そんな店長のせ
いみたいに言わないで下さいよぉ。あ、じゃ私ガラス捨てて来ますね」
- 琢磨呂
- 「店長もすみにおけんな……」
- 竜胆
- 「モコちゃん顔まっかっか……なる。そういうことなのね」
- 観楠
- 「ん、なに?」
たしか「素子は店長が好き」ってのは由加梨ちゃんしか知らなかったはずだぁ。
- 琢磨呂
- 「てんちょー、昨日のグラスを破戒した件だが、ちょっと
悪かったかなぁ〜……すまん」
- 観楠
- 「ちょっとじゃない!」
- 素子
- 「BB弾掃除するの、大変だったんだからね」
- 琢磨呂
- 「素子よぉ、そりゃねぇだろう? 銃剣振り回して格闘戦
やらなかっただけマシと思えよ」
- 素子
- 「そんな危険なもの持って入ってこないようにすればいい
じゃない」
- 琢磨呂
- 「……そうは言っても、護身用兵器と言うものはだなぁ……
ナイフコンバットと護身用武器について説教開始する事10分) ハッ! これではまりまり氏ではないか……」
- 素子
- 「ハイハイ……護身とやらの大切さが、よぉ〜っく分かっ
たわよ」
琢磨呂 ;「じゃぁ、この銃剣は何という?」
- 素子
- 「え、こ、これ?」
- 琢磨呂
- 「やっぱ話を聞いてなかったか……(T_T)」
- 琢磨呂
- 「とにかく、てんちょー、ちゃんとグラス持ってきたから、
な」
- 観楠
- 「えっ? 割った分をちゃんと持ってきてくれたのかい?」
- 琢磨呂
- 「ええ、一応責任ってもんがありますから・……」
- 観楠
- 「いやーさすが琢磨呂君だ。目茶苦茶やってるようで、結
構きちっとしてるんだね。どうもありがとう」
- 素子
- 「……いつもの岩沙からじゃ考えられないわね」
- 琢磨呂
- 「オイ……2人とも、フォローになってないぞ」
- 観楠
- 「……そのグラス、やっぱり、いいよ。気持ちだけで十分
だから」
- 琢磨呂
- 「え、ホンとですか?」
- 観楠
- 「学生の君からもらうというのもなんだし。その代わりと
言っちゃぁなんだが、もう喧嘩しないでくれないか? 店の中で」
- 琢磨呂
- 「……そればっかりは姐さんしだいだと思うが……前向き
に善処しましょう」
- 竜胆
- 「岩沙がいらんこと言わなければ、あたしはおとなしいん
だから」
- 素子
- 「……ぷぷっ」
- 竜胆
- 「も、モコちゃん、なんで笑うのよぉ」
- 素子
- 「さあ、なんででしょうね」
- 観楠
- 「まあ、二人とも、喧嘩しなければ、来てくれるのは大歓
迎だから」
- 竜胆
- 「店長さん……(じーん)、店長さん、やっぱりいい人です
ね……(モコちゃん、おいでおいで)」
- 素子
- 「なんですか?」
- 竜胆
- 「(小声)見る目は間違ってなかったね☆」
- 観楠
- 「よろしい! それでは、今日の所はこれにて釈放だ(笑)」
- 琢磨呂
- 「じゃ、これ持ってかえらせてもらいますね。すいません!」
- 素子
- 「じゃぁね」
……1分後。
- 琢磨呂
- 「うおおおおおおお! 嬉しいぞぉぉ〜〜〜! さすがて
んちょー! 『金がなかったから紙コップだけど、気持ちだけ受け取ってください』と言おうと思ってたのに、こんな結末にしてくれるとは……嬉しいぞぉ〜〜」
- 竜胆
- 「あの、コレ……」
- 観楠
- 「え? グラスだ……」
- 竜胆
- 「その、給料日前で、お金ないんで、その、モスバーガー
でもらったグラスなんですけど……」
- 観楠
- 「その、気持ちだけで十分だよ。竜胆ちゃん」
- 竜胆
- 「……(T_T)。店長さん……やっぱり、いい人なんですね
……人の人情が身に染みるぅ(T_T)」
その後ベーカリーにて。
- 素子
- 「なんか、岩沙のかばん、グラスにしてはやけに軽そうじゃ
なかったですか?」
- 観楠
- 「ん? きのせいじゃないかな?」
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