エピソード81『鍋』


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エピソード81『鍋』

剽夜
「あきりん、そっちの白菜を取ってくれ」
竜胆
「はい。なんか手伝う事ある?」
剽夜
「この狭さでは、手伝って欲しくても手伝えないだろう」
竜胆
「そーね(^^;)。じゃ、できるのをゆっくり待つとするわ。
ビィ? あんたも食べる?」
ビィ
「あぎゃ?(鍋をのぞきこむ)」
竜胆
「まだ何も入ってないわよ(^^;)」
ビィ
「あぎゃ、あぎゃ!(汗)」
竜胆
「だ、大丈夫?(ふきふき) こんな、湯気がもーもーと出 てるのに、顔を近づけるからよ……」
剽夜
「飼い主に似て、どじだな……」
竜胆
「なんか言った?」
剽夜
「何も言ってないぞ」
竜胆
「ビィ。おとなしく待ってなさい。もーすぐ、お肉が食べ られるんだから……うう、お肉(T_T)」
ビィ
「あぎゃ? あぎゃ!」
剽夜
「……あきりん、どーかしたのか?」
ビィ
「(たたたた)あぎゃ、あぎゃ!(汗)」
剽夜
「どーした、ビィ」
ビィ
「あぎゃ、あぎゃ、あぎゃ(汗)」
剽夜
「……わからん。あきりん?」
竜胆
(鼻をかんでる)
ビィ
「あぎゃぎゃぎゃ! あぎゃ、あぎゃ……」
剽夜
「あきりん……泣く事はないだろう(^^;)」
竜胆
「泣いてなんか、ないもん……」
剽夜
「あきりん」
竜胆
「なに?」
剽夜
「もーちょっとの辛抱だから」
竜胆
「(赤面)だから、絶対に、泣いてなんかないんだったら!」
剽夜
「無理しなくていいぞ? じゃ、白菜切ってくるから」
竜胆
「もー!」
ビィ
「あぎゃー!(真似)」
竜胆
「……」
ビィ
「あぎゃ!(得意げ)」
竜胆
「ビィ? あんたね……」
ビィ
「あぎゃっ(飛んで逃げる)」
竜胆
「待たんかこらぁ!(どたばた)」
ビィ
「ぎゃーす☆」
竜胆
「むぅぅぅ。ここで鍋を転がす訳には行かない(^^;)」
ビィ
「あぎゃぁ?」
竜胆
「……今は見逃す(ちっ)」
剽夜
「できたぞ。さあ、食べるか」
竜胆
「わーい☆」
ビィ
「あぎゃ……(^^;)」
剽夜
「どーしたのだ、こいつは」
竜胆
「さあ? なんでもないよ☆」
ビィ
「あぎゃ……(^^;)」
剽夜
「……やはり、変だな。普段のビィなら、あきりんをおちょ くって得意げになっているはずだが……妙に、あきりんに対して怯えているような印象を受けるぞ」
竜胆
「はえ?」
剽夜
「返事は口から食べ物がなくなってからにしなさい」
竜胆
「うん(ぱくぱく)」
剽夜
「……そうか、わかったぞ」
竜胆
「なに?(ぱくぱく)」
剽夜
「あきりんが私に対する態度と、ビィに対する態度があま りに違うからだ。そのギャップが激しいから、ビィは違和感を覚えているのだ……なるほど」
ビィ
「あぎゃぁ」
剽夜
「あきりんは、ビィにとっては恐い主人だからな。それが こうもおとなしくなっては、ビィも怯えるというものだ」
竜胆
「なるほどねえ(ぱくぱく)」
剽夜
「と、一通り能書きたれたところで。私も食べるか……肉 がないぞ。さすが、あきりんだ。肉だけ食うか」
ビィ
「あぎゃ? あぎゃ、あぎゃ(ゆさゆさ)」
竜胆
「もー。いいじゃない、たまのお肉なんだから、好きに食 べさせてよ……えーい、ゆするなぁ」
ビィ
「あぎゃ、あぎゃ!(ゆさゆさ)」
竜胆
「更ちゃん、ビィがうるさいから、お肉入れて」
剽夜
「まったく、あきりんときたら(ふぅ)。肉に飢えてるん だからな」
竜胆
「飢えてるって、そりゃないよ(^^;)」



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