- 竜胆
- 「さあ、行こうか」
- 剽夜
- 「おう」
彼らは、今日は滋賀県にドライブがてら、友人のパソコンを仕込みに行くのだ。
- 竜胆
- 「なんか、プラスチックが焦げるようなにおいがしない?」
- 剽夜
- 「……あきりん。ハンドブレーキをおろしてないぞ」
- 竜胆
- 「あっ。……いやあ、バイクにはないから(汗)。レイヴレー
サーにもないし(汗)」
- 剽夜
- 「よく見ると、左足でブレーキを踏んでいるし(笑)。もう、
あきりんってやつは」
- 竜胆
- 「……えへ」
- 剽夜
- 「車に乗ってない事がバレバレだな」
- 門番
- 「はい、チケット出して」
- 竜胆
- 「更ちゃんに預けたよね」
- 剽夜
- 「おう。……(探る)ない」
- 竜胆
- 「ええっ。本の間に挟まってない?」
- 剽夜
- 「……(必死)ない……」
- 門番
- 「どこから乗られたか、証明出来るものはありますか」
- 剽夜
- 「吹利からですけど……」
- 門番
- 「すいませんけど、証明書書いて頂きたいんで、免許証持っ
て事務所の方に来て頂けますか?」
- 竜胆
- 「はーい。更ちゃん、捜す努力は怠らないでね」
- 剽夜
- 「おう(捜す)」
- 門番
- 「……(てくてく)」
- 竜胆
- 「……(てくてく)」
- 門番
- 「じゃあ、これに書き込んでくれるかな……」
- 竜胆
- 「はい。んー……」
- 剽夜
- 「あきりん、あったぞ。はい、これです」
- 門番
- 「ありましたか。@@@@円になります」
- 竜胆
- 「よかったあ……はい」
さて、帰途についた二人。名神下りは、京都南から茨木まで、13キロの渋滞だった。
- 竜胆
- 「……ペプシ取って……(ぷしゅ。ぶしゅーっ) わあぁぁ」
- 剽夜
- 「おおっ、大丈夫か?」
- 竜胆
- 「Tシャツはいいとして、おしりにしみて来た(泣)」
- 剽夜
- 「はい、これで拭くがいい」
- 竜胆
- 「情けないよぉ……(泣)」
- 剽夜
- 「ついてないな、あきりん」
名神から近畿自動車道に乗り継ぎ、下りてから。
- 竜胆
- 「……この道、混んでるから、こっちにいこう」
- 剽夜
- 「あきりん、道がわかるのか」
- 竜胆
- 「なんとなく」
- 剽夜
- 「……」
しばらくして。
- 竜胆
- 「ええい、こっちにいっちゃえ(ぐいっ)」
- 剽夜
- 「ホントにそっちであってるのかぁ?」
- 竜胆
- 「たぶん」
- 剽夜
- 「……」
さらにしばらくして。
- 剽夜
- 「おお。我が母校、暁工科大の近くではないか。このまま
いけば、吹利駅につくぞ」
- 竜胆
- 「やったあ(嬉)。やっぱ、あたしって天才?」
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