エピソード103『竜胆の日記』


目次


エピソード103『竜胆の日記』

登場人物

豊秋竜胆(とよあき・りんどう)
時々アレな女子大生
更毬剽夜(さらまり・ひょうや)
時々アレな大学生
ビィ
出雲氏が創造した電波かいじう
湊川観楠(みなとがわ・かなみ)
ベーカリー楠の店長
湊川かなみ(みなとがわ・かなみ)
観楠の愛娘
ミか
出雲氏が創造したお人形

某月某日

自分が嫌でしょーがない時がある。
 給料日前で気が立ってる時もそーだし、第一、自分には不満しかないんじゃないかとか考えてる。
 でも、一番嫌な自分は、更ちゃんに劣等感を覚えてる自分。
 客観的に見て、彼に優ってる部分なんてないんじゃないかって思う。
 せーせきで負けてる。
 自己管理能力で負けてる。
 いざって言う時の気合の入り方で負けてる。
 この前の時(*1)だって、更ちゃんがいなかったらどーなってたかわからない。
 たぶん、あっさりと負けて、今頃肉体は土の下に、魂は修羅に帰ってるだろうし。
 *1:エピソード49『転生戦士』参照のこと
 今の自分は、更ちゃんに寄り掛かってどうにか存在出来てる。
 そんな自分が大嫌いだ。
 そして、それを変えようとしない、自分が一番嫌だ。
 大体、今の自分というのは、本当に自分なんだろーか。
 本当の自分というのは、高校生のあの時(*2)に消滅してしまってるんじゃないだろーか。
 *2:未だ不明。竜胆の過去における大きな事件、「高校生集団脳死事件」と関係があるらしい

某月某日の翌日

どーも昨日はブルー入ってたらしい。
 しょーもないことをつらつらと書いてる。
 ブルー入るとろくなことがない。
 なにかにつけ怒り易くなるし。
 でも、今日はなんか知らないけど結構いい気分なので、ビィのやつと遊んだ。
 ビィのやつは未だにあたしのことを飼い主だと認識していないよーだ。
 どーもしつけがたりないらしい。
 しかし、下手に叩くと手に穴があくし、穴があかないようにすると加減が難しいし。
 しかたないから、あんまり気は進まないけど、ミかちゃんを使わせてもらおうかな。
 かなみちゃんとか店長さんがどー言うか不安不安。
 でも、ウチに帰った時に誰か(ビィは一個の人格だから)いるってゆーのはなんか嬉しい。
 やっぱり、人間は一人じゃ生きてけないんだなぁってつくづく思ったりする。

某月某日の翌々日

今日は更ちゃんがビデオを見に来た。
 相変わらず使徒に萌え萌えらしい。
 しかし、最近の使徒はどーもネオアトランティスが入ってる。
 目ン玉模様は嫌いなのにぃ。
 本日の収穫。
 更ちゃんはへんな髪型が好みらしい。
 どーりで館林萌え萌えとか叫んでるわけ。
 更ちゃんは睡眠時間が少なくて済む人なので、ちょっとだけうらやましい。
 だって、24時間をうまく使えるわけだし。
 でも、睡眠不足はお肌の大敵。
 あたしは気にせず爆睡してる。
 正確には気にしてない振りだな……。
 ううん、わざわざ言い直すあたり、自分に正直でいい傾向☆
 あ、☆がでてきた。
 だんだん気分が回復してきてるな。



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