エピソード111『東ドイツ』


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エピソード111『東ドイツ』

岩沙
「そりゃ……どー考えても、1サイズはでかいぞ」
慎也
「着て見たら?」
三彦
「う、うむ……くっ、これであるから東ドイツ製品は…… せめてサイズ表示ぐらいcmを採用すればいいのに全く……む? うむ、ぴったりではないか」
慎也
「服の上からならね(笑)」
岩沙
「お前そりゃ1サイズどころじゃねーぞ(笑)」
三彦
「くっ……大体この51とかいう意味不明のサイズ表示は何 なのだ!? まあ安くで買い叩いたのであるから文句はいえんが……」
岩沙
「うーむ、見事にだぼだぼ」
慎也
「袖もよく見たら手が出切ってないね(笑)」
三彦
「ふっ……しかしダウンジャケットの上から着用する状況 を想定すれば」
慎也
「ないない(笑)」
岩沙
「どこのバカがシャツをダウンジャケットの上から……」
三彦
「むぅ……む? ぬ? 何か……」
慎也
「どした?」
三彦
「ボタンが変だ」
慎也
「……おまえさん、もしかしてそれ、逆じゃない?」
三彦
「……ボタンが左右逆……」
岩沙
「……ぎゃははははははははははははははははははははは はははは×1024!! それって女物!(爆笑)」
三彦
「ぬぉぉ……だから東ドイツは!!」
慎也
「関係ないって(笑)」
三彦
「たるんどる!!」
慎也
「ないってば(笑)」
三彦
「くっ……図ったな、軍装屋の店主……」
慎也
「で? どーすんの?」
三彦
「バーゲン品でたたっ返しにいくわけにもいかん。しかし 使用するわけにもいかん。ここは……」
慎也
「誰かにあげたら?」
三彦
「……誰にだ(笑)」
岩沙
「姐さん……は、Bがとても足りんな、どははは」
慎也
「……岩沙、後ろにいるんだけど……」
岩沙
「え? 誰が?(振り向く)」
竜胆
「……」
岩沙
「(少なからず驚く。汗が額を流れる。ぴくぴく) は…… はは……はははは……」
竜胆
「い、わ、さ?(恐怖の笑顔)」
岩沙
「あ、はは、はははは、ひひ、ひ」
竜胆
「今すぐ土下座して罪を償えば、許してあげなくもないけ ど?」
岩沙
「……本官は事実をありのまま述べたのみであり、それ以 上の行為は一切行っていないものである。大体に於いて吾人の発言に事実相反する事項が存在するとは考え難いと思う次第である」
慎也
「開き直った……」
岩沙
「この事実は既に先日の強行偵察により証明……はっ」
竜胆
「い〜わ〜さ〜?」
慎也
「墓穴ほった……」
竜胆
「そーいえばあの写真あんたまだ持ってるでしょ」
岩沙
「い、 いや、 既に顧客の手に渡っちまってここには1枚 も……はっ」
竜胆
「……ぴくぴく(充填)」
岩沙
(咄嗟に懐に手を入れる)
素子
「あ、あの?」
慎也
「多分聞こえてないって。伏せといた方が……」
三彦
「うむ、停戦はこのようにして破棄される」
竜胆
(にらみあい)
岩沙
(にらみあい)
竜胆
(にらみあい)
岩沙
(にらみあい)(くっ……動け……)
竜胆
(……今発動させると向こうのほうが疾い……)
岩沙
(くそ……第一弾を防がれると勝ち目は無い……)
竜胆
(にらみあい)
岩沙
「……ぬぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ! 先手必 勝ぉぉぉぉぉ!!(抜く)」
SE
からんころん
美樹
「どうしたのかね、おふた方」
竜胆
「(ドアを振り向く)のわぁぁぁぁ」
岩沙
「うぉぉぉ、……あ、美樹さんか……良かった……」
美樹
「え? ……なにがよかったのかな?」
竜胆
「びっくりしましたよ……いきなり気配なく入って来て竜 王様みたいな事言うんですもん……」
岩沙
「うむ。ヤバかったな……」
美樹
「あの……その文雄さんもいっしょなんですけど」
岩沙&竜胆
「え゛?」
文雄
「ふぉっふぉっふぉっ……」



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