エピソード119『紫擾君の憂鬱』


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エピソード119『紫擾君の憂鬱』

登場人物

豊秋竜胆(とよあき・りんどう)
  ちょっとお茶目な転生戦死、っていやもとい転生戦士
紫擾時雨(しじょう・しぐれ)
  ちょっとお馬鹿な暗黒魔導師

某月某日深夜:あきりん宅

トルルゥー、トルルゥー、トルルゥー、トルルゥー

竜胆
「(ふにゃぁ、あう、電話かぁ、うーん、面倒くさいって 感じ)」
這いながら何とか電話を掴む。「はい」
時雨
「おーい、あきりん、あきりん」
竜胆
「なんだ、時雨か。何、チョコレートのお礼なら物でして」
時雨
「あぁ、その度はお世話でしたって、違うんだよ、違うの」
竜胆
「時雨って落ち着きがないって感じ(笑)」
時雨
「いや、笑い事じゃないんだけど」
竜胆
「じゃ、なんなのよ、私はいま95にはまってて忙しいの よ。用なら今度の例会ででもいいじゃない」
時雨
「だめなの、実はだね、うちのパソコンが飛んでしまった んだ」
竜胆
「また、へんな実験してたんでしょう? あんた、訳わか んないから」
時雨
「うぅ、確かに変な実験はしていたがそれとは関係ないと 思うな」
竜胆
「なにしてたのよ」
時雨
「うむ、実はここに朝竹憲著の高等魔術実践マニュアルと いうものがあってだな、そこに載ってる下位デーモン召還というのをやってたんだ」
竜胆
「お馬鹿」
時雨
「ってゆうけどな、実験自体は成功してるんだぞ。トラッ シュっていうかわいいやつなんだぞ」
竜胆
「時雨、」
時雨
「何、」
竜胆
「お馬鹿」
時雨
「むにぃ、」
竜胆
「まぁ、それはおいといて、なんでパソコンが飛ぶのよ、 羽でもつけたの?」
時雨
「違わい、ハードが消えてしまったんだい」
竜胆
「ああ、そうなの。そうならそうとさっさと言えばいいの に」
時雨
「で、困ってるんだ。僕はバックアップはとらない人だか ら」
竜胆
「そうなの、別にいいわよ。明日でも家きてもってったら」
時雨
「うむ、おねがいするです」
竜胆
「それにしても、時雨、」
時雨
「なんどすか」
竜胆
「お馬鹿」
時雨
「てけたけ、ちょんとって」



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