- 出雲大輔(いずも・だいすけ)
- 人気の少女漫画家
- 北原亜紀(きたはら・あき)
- 出雲大輔の担当
- 正正正(しょうせい・ただし)
- 若き天才棋士
- 湊川観楠(みなどがわ・かなみ)
- ベーカリ楠(パン屋)の店長
- 湊川かなみ(みなどがわ・かなみ)
- 店長(観楠)の子供
ある晴れた日曜の午後。
昼時というのに、ベーカリー楠は毎度のことながら暇であった……
ところで、よく潰れないなと思わない?(苦笑)
- 観楠
- 「ふわぁぁぁ(欠伸)なんでこんなにお客さん少ないん
だろうねぇ……」
突然呼び鈴が鳴る。
- 正
- 「おう、パン屋ではないか。今日もまた暇なのか」
- 観楠
- 「あ、正さん……私も不思議で仕方ないですよ。場所的に
は悪くない筈なんですけどねぇ……。で、何の用ですか?」
- 正
- 「ああ、ちょっと聞きたい事があってだな。亜紀さんの事
は知っているか?」
- 観楠
- 「へ? 亜紀さんって大輔さんの担当の、亜紀さんです
か……?」
- 正
- 「まぁ、その大輔とかいう奴の担当かどうかは知らんが、
編集社に勤めている亜紀さんだ」
- 観楠
- 「はい、大輔さんがここに逃げた時に来ますから顔ぐらい
は知っていますけど」
- 正
- 「顔だけ……なのか?」
- 観楠
- 「え?」
- 正
- 「だから、趣味とか嫌いな物とかを知っていないのか?」
- 観楠
- 「さ、さぁ……言葉すらあまり交わしたことがないですし
さすがにそこまではちょっと……」
ちなみに、正確に言えばベーカリーの人間は信用すらされていないのである。大輔を悪徳に引きずり込む原因とみなされている模様。
- 正
- 「知っている人はいないのか? 亜紀さんの趣味とかを」
- 観楠
- 「大輔さんなら知っているかもしれない……けどなんでそ
んな事聞くんですか?」
- 正
- 「いや、ある人物に頼まれてだな……(しどろもどろ)」
- 観楠
- 「そうですか、それじゃ今度大輔さんが来たときに聞いて
おきますよ」
- 正
- 「う、うむ……くれぐれも内密にな」
数日後。
お約束で大輔がベーカリー楠店に入ってくる。
- 大輔
- 「こんにちわぁっと。(からんからん)」
- 観楠
- 「(店の掃除をしている)あ、大輔さん、仕事は終わったん
ですか?」
- 大輔
- 「え? ああ、大体ね、大体終わったよ。あと少しだね」
- 観楠
- 「……(大輔さん逃げてきたな……)大輔さん、亜紀さんの
趣味とか知りません?」
- 大輔
- 「え? しゅ、趣味……うーん、思いつかないなぁ」
- 観楠
- 「じゃ、誰か知っていそうな人は知りませんか?」
- 大輔
- 「最近よく亜紀さんと一緒に家に出入りしている新人の娘、
確か亜紀さんの後輩だったような気がしないでもないような気がするけど……なんでそんな事聞くの?」
- 観楠
- 「(内密に、って頼まれたからなぁ。なんと言えばいいんだ
ろうか……)あの……あれですよ。アレ」
- 大輔
- 「何?」
- 観楠
- 「だから、あの……(どうしたらいいんだよぉ)」
- かなみ
- 「かなみ知ってるよ!」
- 観楠
- (か、かなみちゃんっっっ(号泣))
- 大輔
- 「かなみちゃん何を知っているの?」
- かなみ
- 「うん、あのねっ! この前男の人が父様に、大輔兄様に
聞くようにお願いしてたのっ!」
- 観楠
- (駄目だよぉ、かなみちゃんっっっ(号泣))
- 大輔
- 「それ、本当?」
- かなみ
- 「うん! ね、父様! かなみ本当の事言っているよね!」
- 観楠
- (本当の事でも言ってはいけない事もあるんだよぉ、かな
みちゃんっっっっ(号泣))
- 大輔
- 「それ本当なの?」
- 観楠
- 「あ、いや、どーだったかなぁ……最近もの忘れがひどく
て……よく覚えてないなぁ」
- かなみ
- 「かなみ、覚えてるっ! 確か『た・だ・し』とか言う人
だったよ!」
- 観楠
- (それ以上言ってはいけないよ、かなみちゃんっっ(号泣))
- 大輔
- 「ふーん、そうなの。亜紀さんの事知りたがっている男が
いるわけねぇ」
- 観楠
- 「ああ、なんか女の人なら誰でも聞く人だからね、あの人
は。だから気にしなくていいと思うよ(汗)」
- 大輔
- 「ふーん、そうなんだ。今度素子ちゃんに聞いてみよう。
聞かれたかどうか」
- 観楠
- 「ははははははははは(乾いた笑い)」
- 大輔
- 「今度ここに来る時までに亜紀さんの後輩に聞いてきてお
くよ。その亜紀さんの事を知りたがっている男の顔も見たいしね」
- 観楠
- 「ど、どうも……(爆汗)」
#未完。
#設定チェックの反映もまだでなかったかな?
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