エピソード189『世の中まだまだ捨てた物じゃない』


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エピソード189『世の中まだまだ捨てた物じゃない』

吹利駅、影跳が学校に行くために、ならんでいる。

駅員
「まもなく、電車が参ります」

そこへおばちゃんが、一番前にいた影跳の前に割り込んでくる

影跳
(なんや、この女の人。常識のない人やな)

そこでハタと気付く。

影跳
(これがオバタリアンと言う奴か)

電車が入ってきて、扉が開く。当然、脱兎のごとく駆け込み座るおばちゃん。
 影跳はもともと座る気がなかったので吊革をつかむ。
 次の駅で扉が開くと片足が義足の人が乗ってきた。
 すると、さっきの割り込みおばちゃんが、さっと立って席を譲るではないか

影跳
(噂程オバタリアンて悪い人ちゃうやん。やっぱり心底悪 い人なんていないんやな)

と認識を改めるのであった。



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