エピソード219『国語の教科書』


目次


エピソード219『国語の教科書』

観楠
「ぼー……っ……」
かなみ
「……は……か。……の……に……。……の……」
三郎
「うまいうまい。じゃあ次は23ページね」
かなみ
「……に、むかって、……」
観楠
「かなみちゃん、それ、何?」
かなみ
「こくごのきょうかしょ、だって」
三郎
「予習ですよ予習」
三彦
「なかなか学習熱心でよろしいですぞ」
観楠
「あ、そう……」
かなみ
「……れでも、おまえは、て……」
観楠
(え?)
かなみ
「……の、へいかに、たいし……」
観楠
(え゛?)
かなみ
「……つさいしん、おくにの、た……」
観楠
「……ちょっとちょっと」
三郎
「何です」
観楠
「それ、何?」
三郎
「この本ですか? 小学1年生用の国語教科書」
観楠
「あ、そう……そうなの。
……って、それ、何か違わない?」
三彦
「小官の物でありますが」
観楠
「……あ〜〜〜〜〜〜っ!! そ、それ、……尋常小学校教 科書!!」
かなみ
「さいた、さいた、さくらがさいた。へいたいさん、へい たいさん、すすめ、すすめ、とて、ちて、た」
三郎
「うまいうまい」



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