- 寧
- 「観楠さん、あのね、パンの作り方教えて欲しいの」
- 観楠
- 「いいですよ。でもどうしたの?」
- 寧
- 「影跳に食べさせてあげようかと思って(^^)」
- 観楠
- 「へぇ優しいところもあるんだね」
- 寧
- 「どういう意味ですか? それは」
- 観楠
- (汗)
- 寧
- 「素子ちゃんに『観楠おじちゃんに苛められちゃったー』
とか『かなみちゃんの代わりに変な事されちゃったー』って泣きついてやるぅ」
- 観楠
- 「それだけは勘弁(目の幅涙)」
- 寧
- 「冗談ですよ(^^)影跳に作ってあげる理由は、あんまり苛
めるのも何だから、何か優しいことをして何かあるなと悩んでる所を見る為ですよ(^^)」
- 観楠
- 「はぁー別にいいですけどね(影跳君可哀想に)。
とりあえず材料はこれとこれとこれですね。そして水を足してこねるんですが、こねた奴がここに」
と言って塊を取り出す
- 寧
- 「をぉう、まるで三分クッキング(笑)」
- 観楠
- 「餅つき機なんかが在ると楽ですが無ければ手でこねて下
さい。そして発酵させます。発酵させている間にお茶でも入れますね」
- 寧
- 「ありがとう」
しばらく雑談をする
- 観楠
- 「パンの味付けが塩だって事を知らない人が結構居るんで
すよ」
- 寧
- 「へぇ、そうなんだ。私は昔、何かで聞いたことがあるよ
うな気がするけど」
- 観楠
- 「そういや寧ちゃんって……」
- 寧
- 「それ以上は言わない方が身のためですわよ(鬼のような
笑い)」
- 観楠
- (滝のような汗)
- 寧
- 「あっ、もうそろそろいいんじゃありませんか? パン」
- 観楠
- 「そ、そうですね(汗)」
再び厨房に。
- 観楠
- 「そしてこれを小さく丸めて型に何個かづつ入れていくん
です。まな板か何かでやると楽ですよ。後はこれをもう一回発酵させて焼くだけです(^^)」
- 寧
- 「ありがとう。家で作ってみるね(^^)」
- 寧
- 「影跳ぉ、餅つき機知らない?」
- 影跳
- 「ハァー、姉ちゃん、姉ちゃんが俺が買ってきた餅つき機
を『もちはちゃんとつかないと駄目なのっ』とか言って壊したんじゃないか」
- 寧
- 「そ、そんな事もあったっけ(^_^;」
- 影跳
- 「で、何の悪戯に使う気だったの?」
- 寧
- (ギロッ)
- 影跳
- 「て、天気が良いね(遠い目)」
- 寧
- 「(ボカ) パンを作ろうと思ったのよ。というわけでしば
らく台所に入らないように(^^)」
台所
- 寧
- 「これとこれを混ぜて、後はこねるんだけね。んしょんしょ。
これはなかなかしんどいなぁ。影跳、影跳」
- 影跳
- 「何? 姉ちゃん」
- 寧
- 「これからあなたは餅つき機よ」
- 影跳
- 「ハァ?」
- 寧
- 「餅つき機よ、さぁあれをこねるのよ」
- 影跳
- 「コネコネはいやぁ」
- 寧
- 「つべこべ言わずにさっさとやる」
- 影跳
- 「しくしく」
しばらくして。
- 影跳
- 「こんなもんでいいんじゃないの?」
- 寧
- 「そうね、そんなもんで良いわ」
- 影跳
- 「感覚がないと錯覚するほど手がだるい(;_;)」
- 寧
- 「(聞く耳を持たずに) 後は私がやるから影跳はでていっ
て」
またまたしばらくして
- 寧
- 「影跳できたよー(^^)」
- 影跳
- 「おお、ちゃんと食パンに見える」
- 寧
- 「どういう意味よ、それは……。まぁいいわ、今日は機嫌
が良いから許してあげる」
- 影跳
- 「明日は雪か」
- 寧
- 「(ボカ) 調子に乗るんじゃない」
- 影跳
- 「ごめんなさひ」
- 寧
- 「そんなことより早く食べてみてよ。影跳のためにわざわ
ざ作ったんだから(^^)」
- 影跳
- 「えっ俺のため?(毒でも入ってるんじゃないか?(^_^;)」
- 寧
- にこにこ(^^)
- 影跳
- (何か期待した目でこっち見てるし(;_;))
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