エピソード241『バイクいじり』


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エピソード241『バイクいじり』

ぴりりりり。ぴりりりり。(PHSの呼び出し音)

竜胆
「はい?」
めぐみ
「よっ。元気?」
竜胆
「うん、元気よ」
めぐみ
「昼から休講でぇ、暇だから遊びにいくね」
竜胆
「いいけど……あんまりかまってあげられないよ」
めぐみ
「なんで? バイトないんでしょ?」
竜胆
「くればわかるよ」

めぐみが竜胆のマンションにやってくる。
 竜胆はマンションの前でバイクをいじっていた。
 めぐみはそれに気づかない(笑)
 しばらくして、めぐみがマンションから出てくる。
 ちょっと怒ってる(笑)

めぐみ
「もー! 行くって言ってるのに、なんでいないのよ」
竜胆
「めぐみ?」
めぐみ
「あーっ! いたんなら声かけてよ! 部屋まで行っちゃっ たじゃない」
竜胆
「ごめんごめん。ちょっと没頭してたから」
めぐみ
「……なにやってんの?」
竜胆
「プラグ換えてるの」
めぐみ
「そ、そんなにばらばらにして、大丈夫なの? バイク」
竜胆
「ばらばらって……(笑) タンクとサイドカバー外してる だけじゃない(笑)」
めぐみ
「はーっ。ほーっ。で、プラグって何?」
竜胆
「これ。ここに刺さってる白いやつ」
めぐみ
「……で、それを換えるとなんかいいことでもあんの?」
竜胆
「エンジンが……ちゃんとかかるよーになるの……よっと」
めぐみ
「あんた、真っ黒じゃない。手も顔も」
竜胆
「そりゃ黒くもなるわよ。油とか埃とかいっぱいついてる んだから」
めぐみ
「うっわ〜……バイクって大変なのね〜……触んなよ」
竜胆
「うりうり☆」
めぐみ
「やめろって!」
めぐみ
「でも……こーいうのって、バイク屋さんに任せた方がい いんじゃない? そんな、真っ黒になってまで」
竜胆
「ん……自分でやらないとね……大切なバイクなんだし」
めぐみ
「その割には路上に停めてるくせに」
竜胆
「……むか」
めぐみ
「まったく、女の子が休みの日にすることじゃないと思う な」
竜胆
「好きなんだからしょーがないでしょ……っと、 終わっ たぁ。あとはちゃんとかかるかチェックチェック☆」
めぐみ
「……かからないね」
竜胆
「……バッテリーがあがってる……ええーい!  押しが けっ」
めぐみ
「押しかけ?」
竜胆
「そりゃちょっと苦しいよ……うりゃあああああああああ あ」

バイクを押して走りだす竜胆。
 しかしエンジンはうんともすんとも……(^^;)

竜胆
「ぜーっ、ぜーっ(汗)」
めぐみ
「かかんないの?」
竜胆
「見りゃわかるでしょ〜(汗)」
めぐみ
「……真っ黒になって汗かいて、エンジンはかからなくて。 それでも楽しい?」
竜胆
「うん。直った時はうれしいし、直るのを楽しみに待つの も楽しい」
めぐみ
「そーだろーね……ほら、早く風呂入れ、今入れ、すぐ入 れ」
竜胆
「はいはい」



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