うら暖かき春の昼下がり、琢磨呂と顕は楽しそうに下校していた。ビル街の裏を通り抜けると、摩天楼の吹き抜けが肌に心地好かった。
二人は春の空気を満喫しながら、さながら子供の様に楽しくしゃべっていたのだが……
まるでゴミでも見るかのような目つきで吐き捨てる様に言った琢磨呂を、そのまま行かしてくれるようなバカ共は、こんなビル街の裏には屯っていない。
一概にこういうバカは老けているから年齢は不祥だが、おそらくは高校三年生あたりか、高校卒業したが行き場のない連中だろう。
琢磨呂は持ち前の鋭い眼光で相手を威嚇する。外人部隊とは、ズバリ髪の毛の色のことをからかっているのである。だが相手はバカだから何も分からない……いや、賢くても軍事マニアでもない限り理解不能であろう。
威嚇されたバカはバカなりに、睨み合いでは勝てないと悟ったのか、とつぜん踏み込んでくると、琢磨呂の襟を掴んだ。
”なめとんのか”等とその後に続けようと思ったのであろうが、すかさず琢磨呂は相手の腕を返すと、逆に襟首を物凄い握力で掴むとこう叫んだ。
ビルの影から、不良2登場。
今度は少しは頭が切れそうだ。丸坊主……と言った髪型、髪の色は赤色。その方向に居た顕がすかさず言う。
琢磨呂、突然不良2に向かって言う。
不良&不良2、怒り心頭に達し、物凄い勢いで殴りかかってくる。
琢磨呂&顕、不良共をかわすと、突然二人で叫ぶ。
その後、顕と琢磨呂の『軍法会議パンチ』が炸裂する……。哀れバカ共、共産主義は駆逐された……わきゃないか(笑)