エピソード263『階下の住人』


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エピソード263『階下の住人』

ベーカリー楠にて……。

郁代
「なー、きーてくれよー」
「なにを?」
郁代
「俺んちのアパートしってるやろ」
「ああ」
郁代
「階下の住人がころころ変わるんやわ」
「それで?」
郁代
「しかも、外国人ばっか。で、なんでか俺が頼りにされる というか、便利屋になってんねん」
「で?」
郁代
「この間ん時は、鍵無くした! ゆーて俺んトコに美人な 嫁さん連れた「斎藤」という名前のたぶん日系ブラジル人が攻めてくるし、TVが映らんゆーて攻めてきた純正ブラジル人とか、あっ、この人はTV貸してくれゆーて来たこともあったな、今度は風呂の使い方教えてくれゆーて、あやしげな日本語はっきりした英語使う一見中国人のご婦人と、どうみても英国若しくは米国系の旦那が英語で攻めてくるし……(ゼーゼー)」
「……? お前英語喋れたっけ?」
郁代
「……発音だけはネイティブなみ……」
「要するにつーじへんかったんやな」
郁代
「あい……」



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