エピソード277『緑がベーカリーでバイトする?』


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エピソード277『緑がベーカリーでバイトする?』

観楠
「あ、緑ちゃん。もしよかったら、ベーカリーでバイトし ません? いや、素子ちゃんこれなくなってから人手が足りなくて……」
「え、えっとぉ……ど、どうしよぅ。 時間はありますか ら……出来るんですけど。私って無愛想だから……」
竜胆
「えーっと。あたしの経験から察するに。愛想なんて後か ら追加がきく飲み屋のりょーりみたいなもんで……あれ?」
観楠
「な、何が言いたいの?」
竜胆
「ですから……バイトしてるうちに慣れてきて愛想もだん だんよくなったりしちゃうんだってことです」
「……そ、そういう……ものなんですか……?」
竜胆
「そーそー。さぶろー君の話じゃ、モコちゃんも最初は人 見知りするよーな初々しーところがあったって話だし。そりゃ、今でも初々しーは初々しーけど」
三郎
「ぐわははははは。あまり知られていないようだが」
観楠
「?」
三郎
「浅井は人見知りするタチなのなのだ。本屋でレジに本を 持って行けず30分くらいうろうろするようなやつなのだっ」
「……(あ、私と同じかも)」
観楠
「……そうはみえないけど……」
三郎
「そら、かなりマシになっとるんですわ。わてら見習うて どんどん図々しくなっていきおる。けけけ。
 なにも客相手に落語やれっていってる訳じゃないんだし、 金額と『ありがとうございました』が言えたらそれでええんとちゃう? 浅井にできたんやし」
観楠
「三郎君、あのね(苦笑) ま、もしよかったらでいいから 考えてみてくれないかなぁ(笑)」
「はぁ、私……やってみます。 失敗するかもしれないけ ど……頑張ってみます。よろしくお願いしますね、店長さんっ」
「こんなとこでバイトしとったら観楠にくわれるで」
観楠
「む、むちゃくちゃ言うなぁ!(汗)」
「証拠はあがってる(にやり)」
三郎
「浅井ですな(笑)」
「悪いことはいわんから、やめとき(笑)」
観楠
「俺は色魔かよ、おい(汗)」
「種馬やろ」
観楠
「ちがうっ、断じて違うっ(目の幅涙)」
慎也
「そーんな事したら、許しませんよぉー」
観楠
「し、慎也君までそんなこと言う……(汗)」
「しっかり見張っとかんと、知らんうちにあの子孕まされ んで(笑)」
観楠
「ばっ、ばかたれっ!(大汗)」
「え、えっと……じゃぁ。やってみます……よろしくお願いし ます店長さん」
慎也
「えーい。ここで勉強やるしかないやん。(^^; 観楠さん、 隅っこ使わしてもらえません?」
竜胆
「出来るの? やれる自信あるの? 周りでぎゃーぎゃー 言ってても、ホントにやれる自信あるの?(ねーねー)」
慎也
「そ、そう言われると……(汗)」
竜胆
「まあ一応気ぃ使うけどぉ……あたしってば理性が吹っ飛 ぶと見境ないタイプだからぁ……」
慎也
「う、うちの合方さえいなければ大丈夫……のはず」
竜胆
「そーいや勉強に集中してるみたいねぇ。ホントにいいの かな〜? ん〜?」
観楠
「面白がってちゃだめだって(汗)」
美樹
「そうですね。この時期は、まだまだ間に合う時期ですか らねぇ。あ。取石君、問題集とか、あります? まだうちの大学の受験レヴェルぐらいの問題なら充分解けると思いますから、わたしがここにいるときなら、いくらでもご相談に乗りますよ……コーヒー代もって頂ければ」
観楠
「そりゃま、使ってくれるのは構わないけど……勉強でき る環境かどうかは保証できないよ?(苦笑)」
慎也
「いや、顕はとーぶん来ないだろうし、岩沙もまじめに勉 強するゆーてたから……」
観楠
「でも、三郎君はしょっちゅう来るよ」
慎也
「ん……まぁ、それくらいなら大丈夫……かと」
「あ、あのし、慎也さん……」
慎也
「や、おひさし(笑) ここでバイトするって?」
「はい……」
観楠
「(邪魔物は退散だな)」
竜胆
「でも、お仕事になりませんよぅ。お互いのためにもなら なと思います。ここはてんちょーらしくびしっと☆」
観楠
「びしっとって……何を?(笑)」
竜胆
「年長者らしくずばっと☆」
観楠
「怪傑ズバット」
竜胆
「……?」
慎也
「?」
「……くすくす」
観楠
「(やった! ウケたっ!)」



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