エピソード278『ミかの誕生日』


目次


エピソード278『ミかの誕生日』

ケーキが欲しい

かなみ
「父様、父様っ!」
観楠
「ん、なにかな?」
かなみ
「あのね、ケーキほしいの」
観楠
「ケーキ?」
かなみ
「おたんじょうびのケーキ、ほしいのっ」
観楠
「誕生日のケーキって、かなみちゃんの?」
かなみ
「かなみのじゃないのっ! ミかのっ!」
観楠
「ミかの?」
かなみ
「大輔兄様がいってたもん! ミか、おたんじょうびなのっ」
観楠
「えーと……」
かなみ
「ケーキほしいのっ! ミかのおたんじょうかいするのっ!」
観楠
「……」
かなみ
「ねぇ、父様っ!」
観楠
「……かなみちゃんは優しいね」
かなみ
「だってミか、かなみのいもうとだもん!」
観楠
「よし(笑顔) じゃ、ケーキ買って帰るからね」
かなみ
「あのね、ミかにはないしょなの」
観楠
「あ、そうなんだ」
かなみ
「びっくりさせてあげるの!(にこっ)」
観楠
「みんなも呼んだ方がいいかな?」
かなみ
「うんっ! あのね、大輔兄様と、朝兄様と……」

場所の討論中

大輔
「で、三次会くらいには、俺のアパートで身内だけのバー ティーかな?(笑)身内ってのは、他の幻獣たちのことデス」
竜胆
「とは言っても、最近ウチに帰ってきてないんです」
大輔
「へ? じゃあどこに?」
竜胆
「たぶん店長さんチだと思います」
大輔
「……じゃあ好都合だな。絶対来るだろーし」

前日、観楠宅を強襲する竜胆

観楠
「はーい……あれ、竜胆ちゃん」
竜胆
「こんばんわ。あの、ビィこっちに来てませんか?」
観楠
「あ、うん。昨日から入り浸ってるけど……なにかやらか した?」
竜胆
「いえ、そーいうのじゃなくって☆」
観楠
「奥でミかと一緒にいるんじゃないかな。どうぞ、あがっ てよ(笑)」
ビィ
「あ、あぎゃっ(汗)」
竜胆
「じゃ、借りていきますね☆」
ビィ
「あぎーっあぎーっ!」
竜胆
「ほーう。飼い主に抱かれてその態度。良い度胸だ……」
ビィ
「あ……あぎっ☆(急にいい子ちゃん)」
竜胆
「わかればよろしい」
竜胆
「(おっほん) 君に、重大な事項を伝える。ちゃんと聞く よーに」
ビィ
「あぎっ」
竜胆
「明日はな……君のお気に入りのミかの誕生日なのだ」
ビィ
「あぎ?」
竜胆
「……誕生日というのは、それはめでたい日なのだ。だか ら、祝ってやらねばならん」
観楠
「ミか、誕生日って知ってる?」
ミか
「たんじょうび?」
観楠
「うん。あのさ……」
かなみ
「父様っ! まだないしょなのっ!!」
観楠
「あ、ああ、そうだった(汗) ミか、今の忘れてくれてい いからね(汗)」
ミか
「??」
ビィ
「あぎっ☆」
竜胆
「明日、一緒に行ってやるから、その時に、プレゼントを 渡すのだぞ」
ビィ
「あぎっあぎぎぎっ(汗)」
竜胆
「ちゃんと買ってある。明日渡さねば意味がないのだ。だ から、今日くらいは本宅で過ごすよーに」
ビィ
「あぎぃぃぃぃぃ(遠吠え)」
竜胆
「やかましい」
ビィ
「(気を取り直して)……ぎぎぃっ」
竜胆
「ん?」
ビィ
「ぎぎゃぎゃぎぃっ?」
竜胆
「そのプレゼントはどこか、って?」
ビィ
「あぎぃ」
竜胆
「心配ない。安全なところに保管してある(某ネルフ司令 モード(^^;)」
ビィ
「あぎゃぎぃ!」
竜胆
「自分が渡すものなら、事前に見ておく権利があるはずだ、 と?(なんと、生意気な……)」
ビィ
「あぎぃ!」
竜胆
「……何故見たがる?(無表情)」
ビィ
「ぎ……(汗)」
竜胆
「……何故だ?(無表情)」
ビィ
「ぎいっ……ぎゃぎゃぎゃぎゃ、ぎゃぎぃぎゃ!」
竜胆
「中身を知らずに渡して、仮にその中身が変なモノだった ら自分が恥をかくことになる、だと?」
ビィ
「あぎっ!」
竜胆
「……ほぅ……?」(右手が霊力で光る)
ビィ
「ぎ、ぎゃぎぃ!?(汗)」
竜胆
「君は、あたしのプレゼントを選ぶセンスを疑っているわ けね? ……ほぅ……(般若の微笑み)」
ビィ
「……ぎっ(汗)」
竜胆
「ビ・ィ・く・ん?(般若の微笑み)」
ビィ
「ぎ、ぎゃぎゃぎゃぎいぎゃぎゃっ、ぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃ ぎぃぎぃっ! あぎゃぎっ、ぎゃぎぃぎゃぎゃ、ぎゃぎゃぎぃぎぃぎぃぎゃぎゃぎぃぎゃっ!!(汗)」
竜胆
「何なに? 『センスを疑っているわけじゃないけど、自 分にもあれこれ渡したいと思っているものがあったから、もっと早くに知らせてくれて、自分でお店に買い物に行きたかった!』って?」
ビィ
「ぎぃっ(プン)」
竜胆
「誕生日のパーティーのことは、ミかに当日まで内緒にし ておきたいらしいのよ、かなみちゃんが(苦笑)」
ビィ
「ぎゃぎゃぎぃ!?」
竜胆
「で、あんたずーっとミかのそばにいたでしょ? だから 話す機会がなかったのよ」
ビィ
「ぎぎぃ、あぎゃぎゃぎぃっ!」
竜胆
「何、『そうじゃなくて、ミかにも自分にも言ってくれて もよかったんじゃないか?』ってか」
ビィ
「あぎぎぃっ!」
竜胆
「いや、いじわるしてるわけじゃないって(苦笑)」
ビィ
「あぎゃぎぃ、ぎゃぎゃぎぃぎっ!?」
竜胆
「んぅ、分からないかなぁ……分からないのかもねぇ」
ビィ
「ぎぃっ(プンッ)」
竜胆
「……いいわ、この機会に教えてあげる(笑)」
ビィ
「ぎぃ?」
竜胆
「あのね、何で内緒にしたいかってーっとねぇ……(笑)」

プレゼントを選ぶビィ

ビィ
「あっぎっぎっぎぎ〜☆(冷蔵庫を開ける)……あぎっ(汗)」

中には酒とヱビスビールくらいしか入ってなかった……あ、ローソン弁当があるよ(笑)

ビィ
「ぎゃぎゃぎゃぎゃあああああああ(じたばた)」
竜胆
「何してんの?」
ビィ
「あぎぎっ(ぽかっ) あぎぎ、ぎゃぎゃっ!」
竜胆
「いったぁ〜……なに? もっと食えるものを入れろって?」
ビィ
「あぎゃっ」
竜胆
「入ってるじゃない。おべんと☆」
ビィ
「……ぎゃっ」
竜胆
「欲しいの? いいけど……あっためないとおいしくない わよ」
ビィ
「あぎぎっ!」
竜胆
「言っとくけど、そんなの持ってったって喜ばれないわよ」
ビィ
「ぎゃぎゃーん(ショック重大)」
ビィ
「あぎゃぎゃ、ぎゃぎゃぎゃぎゃっ!」
竜胆
「え、『今まで嫌な顔されたことない!』って? そりゃ そうよ……あんたがミかに何かをもらって、嫌な顔したりするわけないでしょ? それとおんなじよ(苦笑)」
竜胆
「こーいうものの方がいいのではないのかな?」
ビィ
「……ぎぃっ(チラッ)」
竜胆
「なぬ、『ほんとにこんなのでいいのか?』って? あん た、まーだあたしのセンス疑うわけ?(般若の微笑み)」
ビィ
「あぎぎぃ?(汗)」
竜胆
「あのね……女の子ってーのはねぇ(キラキラ) こういう 物を送られてぇ、
「さぁ開けてみて」
「え、いいの?(喜)」
「ああ、当然だよ(微笑)」
「じゃあ……え、本当にいいの、こんな……(喜)」
「気に入ってくれた?(微笑)」
「勿論……でも……(喜)」
「そう、気に入ってくれてよかった……(微笑)」
「……ねぇ、つけてみてもいい?」
「そうしてくれると、僕も嬉しいな(微笑)」
「じゃ……」
「……どう?(微笑)」
「ああ、とても似合っているよ(微笑)」
「本当?(微笑)」
「僕が嘘をつけるはずがないじゃないか。本当に……綺麗 だよ(微笑)」
竜胆
 なーんて言われる時に、最高にハッピーになれるものな のよっ(笑)」
ビィ
「ぎぎっ?」
竜胆
「そう、ミかも一緒(笑)」
ビィ
「……(まじまじ)」
竜胆
「まぁ、これであんたの恋もバッチグーね(笑)」
ビィ
「ぎぃっ!? ぎゃぎゃぎゃぎぃっ!(汗)」
竜胆
「隠さなくても分かるって……あんたがミかのことを好 き好きだってことぐらい(笑)」

5月28日

大輔
「おめでとう!」



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