エピソード290『美樹のアルバイト』


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エピソード290『美樹のアルバイト』

休日、午前九時の美樹の下宿。なぜか仙台から妹の麻樹が遊びに来ている。電話が鳴る。

電話
「おーい、電話だぞっ。おーい」
美樹
「はいもしもし、狭淵ですけど。あ、先生ですかどうなさ いました? ……はぁ、そうなんですか。……あ、それは嬉しいですね。今ちょうど金欠病でして。……はいはい、判りました。では……そうですね。お昼過ぎぐらいまでにでも顔を出すようにします。それでは」
麻樹
「どした?」
美樹
「うむ、バイトの依頼でして」
麻樹
「なにすんだ?」
美樹
「本探し。知り合いの文学部の先生にちょくちょく頼まれ るんだけどね」
麻樹
「ふーん」
美樹
「という訳で、今から、ちと吹利まで出かけてくるので。 あ、その辺に転がっている物については適当に使ってよいですから」
麻樹
「兄貴、電車代はあるのか?」
美樹
「(財布を開けて)そう言えば、ないですな」
麻樹
「かせばいいんだろ」
美樹
「と、言うわけで、麻樹、すまないが五百円ばかり貸して もらえないだろうか」
麻樹
「かまわんが(五百円玉を美樹に手渡す)」
美樹
「ありがたい。バイト代が入ったらすぐ返すから」

飛び出していく美樹。それを見送る麻樹。

麻樹
「全く。いつまでたっても……」



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