エピソード294『よくある光景、梅雨の日の大学』


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エピソード294『よくある光景、梅雨の日の大学』

東洋法制史という名前の中国史の講義のあと、竜胆は友達と帰途についていた。
 その友達というのは、アウトローで酒とたばこが大好きなナイスガイで、そうだな、仮名中村とでもしておきましょうか。

竜胆
「なんか、ちょっとぼーっとしてたら、話のつながりがわ からなくなってたんだけど(笑)」
仮名中村
「まあ、いつものことや、あの先生はな(ニヤリ)」
竜胆
「そーそー、今度飲みに行く話ぃ、ちゃんと覚えとけよ」
仮名中村
「おぅ、忘れるかぃ(ニヤリ) そっちこそ、ちゃんとハイ ネケン、ボトルで出す店探しとけよ(ニヤリ)」
竜胆
「一応一軒見つけてあるけど……確認はしてない」
仮名中村
「裏は取れてないってわけか(ニヤリ)」
竜胆
「そーいうこと(にやり)」
仮名中村
「それにしても……そや! 今日、何曜日?」
竜胆
「火曜日〜」
仮名中村
「今、二時半……なんか忘れとるよーな気が……」
竜胆
「(テレビの録画)」
仮名中村
「おぅ! 俺、今からゼミや(笑)」
竜胆
「(がくっ)普通、忘れるかぁ?」
仮名中村
「うっかりしとった! ほな、ゼミ行ってくるわ、じゃな」
竜胆
「またね〜」



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