エピソード308『昼食のパン』


目次


エピソード308『昼食のパン』

ある夏の日の朝。そろそろ学校へ行く生徒の姿が目立つ時間帯に、ベーカリー楠へ訪れる人影があった。
 からんからん……。

観楠
「あれ、夏和流君? こんな朝にどうしたの?」
夏和流
「昼食を買いに。いつもはお弁当なんですけれど、今日は 間に合わなかったので(笑)」
観楠
「ふうん……。それじゃ、どれにする?」
夏和流
「えーと……。 ? 貝にまで手を出し始めたんですか?」
観楠
「うん、それ新作なんだ。買っていく? 新作だから安く しておくよ」
夏和流
「(ぴくっ!) 安いんですか。それじゃあ、頂きます。あ、 いけない、早くしないと。それじゃ」
観楠
「行ってらっしゃい(笑)」

その日の昼休み……。

友人N
「なんだそれ? 変なパンだな」
夏和流
「ん……。つい、安いの一言で買っちゃって」
友人N
「うまいのか?」
夏和流
「これから試食するとこ。(もぐもぐ)」
友人N
「どうだ?」
夏和流
「**** #### %%%% !!」
友人N
「……そういう味か」

でも、家訓にしたがい残さず食べる夏和流くん(笑)



連絡先 / ディレクトリルートに戻る / TRPGと創作のTRPGと創作“語り部”総本部