エピソード317『電話でおてがみ』


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エピソード317『電話でおてがみ』

(観楠のマンション・夜・就寝前)

かなみ
「父様あのね」
観楠
「ん?」
かなみ
「きょうがっこうでね、でんわのおはなしあったの」
観楠
「うん」
かなみ
「でね、おっきいでんわだったらえと、えと……ふ、ふ?」
観楠
「ふ?」
かなみ
「おてがみおくるのっ」
観楠
「手紙ねぇ……FAXのことかな?」
かなみ
「そう、それ!」
観楠
「で、FAXがどうしたのかな?」
かなみ
「ねいちゃんと望ちゃんのとこはあるっていってたの」
観楠
「(なるほど)……心配しなくても、ちゃんとあるよ(笑)」
かなみ
「ほんとっ!?」
ミか
「ミか使った事あるよ」
観楠
「使ったって、誰か送るとこある?」
ミか
「大輔パパのとこっ!」
観楠
「あ、大輔さんのとこ、FAXあったんだ?」
ミか
「ビィちゃんからもきたよ」
かなみ
「えー! みせてみせてっ」
観楠
「……ビィのやつ、FAX使えたなんて……(汗) で、どん なの?」
ミか
「これっ!(ロールを出す)」
観楠
「……こ、これ一本全部?(汗)」
ミか
「うん」
観楠
「うんって、あのなぁ(悩)」
ミか
「ちゃんと新しいのに換えといたよ」
観楠
「あ、そ……(溜息)」
かなみ
「ビィちゃん、なんてかいてるの?」
ミか
「あのねぇ。 『ミかおげんきですかおれはげんきです』 だって」
観楠
「そんなことだけでロール一本も使ったのか?(汗)」
ミか
「だって、ビィちゃんの字おっきいんだもん」
観楠
「大きいっても限度があるだろー(汗) ちょっと見せて」
かなみ
「かなみもみたいっ」

観楠、ビィからのFAXに目を通すが……。

観楠
「なぁ、ミか。これ、さっきの内容……なんだな?」
ミか
「うん」
観楠
「……読めん。まったく読めん!(悩)」
かなみ
「これビィちゃんのかお?」
ミか
「うん。で、これが背中でこっちが手型と足型、これがお 腹」
観楠
「だぁぁっ!! ミか、ビィにあったら、FAXするなって言っ といて」
ミか
「なんで?」
観楠
「ロールが何本あっても足りなくなる(汗)」
かなみ
「父様、かなみもおてがみおくりたい!」
観楠
「送るって、今日はもう遅いから、ね」
かなみ
「や!」
観楠
「早く寝ないとお化けがでるぞぉ?」
かなみ
「う……そんなのいないもん」
観楠
「よる遅くまで起きてる子は連れていかれるかもよ?」
かなみ
「……」
観楠
「FAXは明日使わせてあげるから、今日はもう寝よ?」
かなみ
「ほんと?」
観楠
「ホントだって。さ、お休み」
かなみ
「ん、おやすみなさい」
ミか
「パパ、おやすみなさい」
観楠
「さて。大輔さんとこにメールでも打っとくかな。いきな りだとびっくりするかもしれないしなぁ」



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