エピソード327『学校の怪談☆』


目次


エピソード327『学校の怪談☆』

夏ともなれば、この手の話は必ず聞けるわけでして(笑)
 小学生だろうが受験生だろうが、もちろん社会人でもね。

7月中旬・小学校教室

「でね、その時……誰もいないのに声が聞えてきたの」
毅&大樹
「(ごくっ)」
かなみ
「(わくわく)」
智博
「ど、どんなこえがきこえたんだ?」
「そうね……(智博の背中に回り込む)この辺から、ね?」
智博
「げっ(びくっ)」
「なにこわがってんだよ」
智博
「こ、こわがってなんかっ(汗)」
「車には一人しかいないし、周りは家も無い山道。ラジオ も入らないのに……その声がね……」
毅&大樹
「そのこえが?」
「(すぅー)……わっ!!」
智博
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「あはははははははははは(笑)」
「なんだよ、おちがないじゃないか」
「でも、怖かってでしょ?」
かなみ
「ねいちゃんって、おはなしじょうず!(ぱちぱち)」
「かなちゃんは怖くなかったの?」
かなみ
「おもしろかった」
「……あ、そう。他はどうだった?」
「まぁ、こわかったけど……」
智博
「ぁぁぁぁやめてくれぇ、おれがわるかった!(ぶるぶる)」
「智博ほどじゃないな(笑)」
かなみ
「ともひろちゃん、おはなしおわったよ」
智博
「ぅぅぅぅ……え?(汗)……コホン」
「やめてくれぇ〜〜、だったか?(笑)」
大樹
「おれがわるかった、だろ(笑)」
「たかだかかいだんでさけぶなんて……みっともねー」
「智博ってば意外と怖がりなんだ」
智博
「そ、それはっ、だな!(汗)」
かなみ
「ともひろちゃん、こわいはなしきらい?」
智博
「そんなことないっ(汗)」
「……なら、これにさんかだな」
毅&望&大樹
「(茂……いたのか)」
「なにそれ?」
「しょうてんがいしゅさいのなつまつりに、こどもむけき かくとして、じんじゃできもだめしがある」
「今時、そんなことやってるのねぇ……」
かなみ
「かなみはいくの!」
「そーだな、なつはやっぱりあれいかないとな」
「そんな面白いもん?」
かなみ
「あのね、父様たちがおばけやるのっ」
「で、おわったらおかしもらえるんだぜ」
大樹
「そうそう、あれのためにいくんだもんな(笑)」
「ふーん……もっと怖いところ、教えてあげよっか?」
智博
「怖いところ?(汗)」
「そう。みんなも知ってる……」
「ねいの家だな」
「な、なんであたしの家が怖いところなのよっ」
「なにがあるのかまったくわからないというてんで、とい うせんたくけっかだが」
「あんた、しまいにゃ埋めるわよ。そーじゃなくて、学校 よ夜の学校!」
かなみ
「よるのじんじゃもこわいの」
「でも、明かりついてるでしょう? 学校はこわいわよぉ〜 明日から夏休みだし、用務員さんだっていないから、真っ暗で静かで……そうなるとね。学校では……」
「な、なんだよ?」
「昼には見られない不思議で怖い事が起こるの。みんなも 聞いた事無い? 学校の七不思議とか、怖い噂」
「それがよるおこるというわけだな、なるほどきょうみぶ かい」
「ほんとかよぉ〜〜」
「だから、確かめてみない? 別に、嫌ならいいわよ」
智博
「お、おれは、その……」
大樹
「いくか?」
「おもしろそーだな」
「他は?」
「そうだなぁ……いついくんだ?」
「お祭りの日よ」
「なら、おっけーだ」
かなみ
「みんなおまつりいかないの?」
「お祭りの後に学校に行くのよ。大丈夫だって(笑)」
かなみ
「じゃぁかなみもいく」
「智博、あんたはどーする?」
智博
「かなみちゃんがいくのに、おれがいかないわけないだろっ」
「よーし、決まりねっ(さて、影跳におどかし役やらせて…… タマちゃんも呼んどいた方がいいかな)」

事前計画

影跳
「肝だめし? って商店街の奴の事?」
「そうじゃなくて、今度祭りの後に、学校で探検するんだ けど、やっぱり脅かし役がいないとつまんないじゃない」
「ふぅん。でも、七不思議ってどんなのがあるの?」
「知らない(汗)どうしよう」
「定番なのは勝手に鳴るピアノと魔の十三階段、踊る骸骨 後は、トイレの花子さんとか、色々あるけど……」
「さすがたまちゃん、恐い物好き」
「てへ、実はぼくの友達にすっごい恐がりの子がいるんだ で、その子を恐がらせるために憶えたんだけどね」
「ならその子に七不思議吹き込んで案内役にしましょ」
影跳
「でも、そんな子が参加するか?」
「その辺はまかせといて。絶対参加させるから」
「たまちゃん、後、火虎ちゃんも呼べるかな?」
「何で私が呼ぶのよ」
「だって、私、火虎ちゃんの電話番号知らないし、火虎ちゃ
んがいれば、人魂だって出来るでしょ」
「でも、それとこれとは別でしょ」
「たまちゃん、嫌なの? ぴーーーーーーーー(嘘泣き)」
「わ、わかったよ。連絡取っておくよ」

その日の晩

「もしもし。 新堂さんのお宅でしょうか? 獅堂ですけ ど……お久しぶりです。京子いますか」
京子の母
「京ちゃーん、お電話ー」
京子
「母さん、受話器あげたままで、その呼び方しないでって 言ってるでしょ。もしもし」
京子の母
「男の子からなら気を使うけど、男の子からかかってきた こと無いじゃない。べーーーっだ」
「あんたのお母さん相変わらずね(苦笑)」
京子
「いつまで若い気でいるんだか……で、何のようなの?」
「今度、知り合いの子が肝だめしするんだけど、ぼく、そ の日用事があって面倒見てあげられないんだ」
京子
「き、肝だめし? も、もしかして私にその子達の面倒を 見ろというんじゃ……(冷や汗)」
「ビンゴ☆でも、道案内するだけで良いって(^^)」
京子
「えっ、でも……」
「大丈夫、夜の学校をちょっと歩くだけだって、別に脅か し役の人がいるわけでなし、小学生用だって」
京子
「でも、ほら、あたし……」
「あ、そうか京子、恐い話ダメだっけ……そうかそうかだ から嫌がってたのか、まぁしょうがないか。京子、恐がりだもんなぁ。小学生でも喜んでやるのに……。
仕方ないか、じゃあね。弱虫京ちゃん」
京子
「聞き捨てならないわね。誰が弱虫よ誰が……」
「だって、恐いからやりたくないんでしょ」
京子
「誰がやらないって言った? やってやろうじゃない」
「ホント、アリガト、じゃーねー」がちゃん(なんとかなっ たわね……あとは……あいつか)
もしもし。獅堂と申しますが、火虎……」
火虎左衛門
「も、も、もしもし(裏声) な、何の用でしょう(裏声)」
「え、えっとぉ、あのぉ(どぎまぎ、どぎまぎ)」
火虎左衛門
「は、はい」
「こ、今度、肝だめしやるんで、て、手伝って下さい」
火虎左衛門
「た、環さんの呼び出しならいつだって……」
「えっ、違うんです、ぼくじゃなくて寧さんが……(汗)」
火虎左衛門
「え、そうなんですか(ちょっとがっかり) でもおかしい なぁ、寧ちゃんには電話番号教えたはずなのに」
「えっ、そうなんですか。(寧さんのお節介) じゃぁ、伝 えましたよ。(がちゃん)
何であんなにどきどきするのよ。全く。(汗) こんな日はさっさと寝ちゃうに限るわね」

そのころの寧。

「あら、こんな所に、火虎ちゃんの電話番号が……ま、いっ か」

ベーカリーの悪だくみ

「というわけで影跳。脅せ」
影跳
「……気が進まないな〜」
「同上」
「(踏みっ)いいからやれ」
影跳
「く〜っ(泣)」
「……? あ〜ら洗濯板、どーかしたの?」
竜胆
「(影跳の足を踏みつつ)ど、どーもしないわよ(汗)」
「いい年して、肝試しが恐いとか?」
竜胆
「こ、恐くなんてない……ぜ」
「コワイのか〜。そっか〜、いいこと聞いちゃった。これ からはこれでいこう」
竜胆
「恐くないって言ってんでしょ!(むきーっ)」
「なら、肝試し、しに行くのね」
竜胆
「お、おーともよ」
「(引っかかった……)当日、楽しみにしてるわ」
竜胆
「あンの耳年増〜(むきーっ)」
竜胆
「……というわけなの」
剽夜
「アホだなあ、あきりんは。幽霊恐いくせに、そんな挑発 に引っかかって。どーするのだ?」
竜胆
「……一人じゃ恐いから、一緒にきて」
剽夜
「……ふう、まったくあきりんってやつは……(くどくど)」
竜胆
「ごめんなさ〜い(汗)」
「じゃあ、当日のリハーサル行くわよ」
影跳
「って……なんだよそのナイフはぁ……」
「半殺しにして、そのまんま脅かせ」
影跳
「こ、殺される〜(汗) 助けて〜(汗)」

吹利学校初等部・夜

「というわけで、学校に着いたわ」
「……ずいぶんとせつめいてきなせりふだな」
「これだと状況がわかりやすくていーのよ」
「(あたりを見回す) よるのがっこうってさぁ」
大樹
「やっぱり、なんかこわいなぁ」
「だから肝試しには最適なのよ(笑)」
智博
「さっさとやって、かえろうぜ(ぶるっ)」
「なんだ、怖いのか?(笑)」
智博
「こ、これはむしゃぶるいってやつだっ(汗)」
かなみ
「智博ちゃん、智博ちゃん(とんとん)」
智博
「なに?」

かなみ、顔の下からライトを点ける。

かなみ
「うらめしやぁ〜〜」
智博
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(泣)」
「かなみぃ〜〜(苦笑)」
「かなちゃん、やるわね(汗)」
かなみ
「こわかった?」
「べつになんともないけどな……おい、智博」
智博
「うぅぅぅぅ(泣)」
「じょうだんはそれくらいにしておいて、そろそろいこう」
「そうね。じゃぁ、私たちの教室から行ってみよー!」

(教室)

影跳
「まったく……夏休みくらい姉ちゃんのお守りから開放さ れたって罰はあたらないと思うんだけどな……学校で肝試しやらなくたって、他にやる事ないのかよ」
「ま、いーんじゃない?(笑)」
影跳
「気楽に言うなよ(溜息)」
「いろいろ面倒かけられる、てことは逆にものすごく頼り にされてるってことじゃない。そう考えよ(笑)」
影跳
「そういうもんかなぁ……お、来たみたいだ」
「教室に到着ぅ。ここがスタートね」
「で、どういうふうにまわるんだ?」
「えーと、理科室と音楽室は絶対周らなくちゃいけないで しょ? 学校、と言えば最近流行のトイレも外せないし、あと屋上かしら?」
かなみ
「どうして?」
「屋上に上がる階段は、上がるときと降りるときで数が違 うんだって」
「よくあるはなしだ」
「あと、コンピュータ教室と、視聴覚教室も周って……で、 最後にここに戻ってくるの」
「ひとりづついくのか?」
「まさか。もしものことを考えて……」
智博
「みんなでいこう、な?」
「それじゃ全然肝試しじゃないでしょうが。2人一組で周っ てくる事。行った証拠に、このカードをとって来るのを忘れちゃだめよ」
かなみ
「ねいちゃん、それいつおいたの?」
「みんなが帰る前にちょっとね☆」
影跳
「(嘘つき! 今さっき俺がセッティングしてやったんじゃ ないか!)」
「(おさえておさえて)」
影跳
「(くそー。こーなったらもぅ、死ぬほど怖がらせたるっ!)」
「さて、くみわけはどうしようか?」
「てきとーでいいじゃん」
「それもそーね(笑) んじゃ、あたしかなちゃんと☆」
男全員
「ぶー!!」
「なっ、なんでよぉ?(汗)」
「せっかくのきかいなのにっ!」
大樹
「たまにはおんなのことあるいてみたいじゃないかっ!!」
「きかいがあるのに、そういうぶすいなことをいうのは、 かんしんしないな」
「あんたらねぇ……まいいわよ。適当にきめちゃって」

#この続き、無かったんだっけ?



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