夏ともなれば、この手の話は必ず聞けるわけでして(笑)
小学生だろうが受験生だろうが、もちろん社会人でもね。
- 寧
- 「でね、その時……誰もいないのに声が聞えてきたの」
- 毅&大樹
- 「(ごくっ)」
- かなみ
- 「(わくわく)」
- 智博
- 「ど、どんなこえがきこえたんだ?」
- 寧
- 「そうね……(智博の背中に回り込む)この辺から、ね?」
- 智博
- 「げっ(びくっ)」
- 望
- 「なにこわがってんだよ」
- 智博
- 「こ、こわがってなんかっ(汗)」
- 寧
- 「車には一人しかいないし、周りは家も無い山道。ラジオ
も入らないのに……その声がね……」
- 毅&大樹
- 「そのこえが?」
- 寧
- 「(すぅー)……わっ!!」
- 智博
- 「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
- 寧
- 「あはははははははははは(笑)」
- 望
- 「なんだよ、おちがないじゃないか」
- 寧
- 「でも、怖かってでしょ?」
- かなみ
- 「ねいちゃんって、おはなしじょうず!(ぱちぱち)」
- 寧
- 「かなちゃんは怖くなかったの?」
- かなみ
- 「おもしろかった」
- 寧
- 「……あ、そう。他はどうだった?」
- 望
- 「まぁ、こわかったけど……」
- 智博
- 「ぁぁぁぁやめてくれぇ、おれがわるかった!(ぶるぶる)」
- 望
- 「智博ほどじゃないな(笑)」
- かなみ
- 「ともひろちゃん、おはなしおわったよ」
- 智博
- 「ぅぅぅぅ……え?(汗)……コホン」
- 毅
- 「やめてくれぇ〜〜、だったか?(笑)」
- 大樹
- 「おれがわるかった、だろ(笑)」
- 望
- 「たかだかかいだんでさけぶなんて……みっともねー」
- 寧
- 「智博ってば意外と怖がりなんだ」
- 智博
- 「そ、それはっ、だな!(汗)」
- かなみ
- 「ともひろちゃん、こわいはなしきらい?」
- 智博
- 「そんなことないっ(汗)」
- 茂
- 「……なら、これにさんかだな」
- 毅&望&大樹
- 「(茂……いたのか)」
- 寧
- 「なにそれ?」
- 茂
- 「しょうてんがいしゅさいのなつまつりに、こどもむけき
かくとして、じんじゃできもだめしがある」
- 寧
- 「今時、そんなことやってるのねぇ……」
- かなみ
- 「かなみはいくの!」
- 望
- 「そーだな、なつはやっぱりあれいかないとな」
- 寧
- 「そんな面白いもん?」
- かなみ
- 「あのね、父様たちがおばけやるのっ」
- 毅
- 「で、おわったらおかしもらえるんだぜ」
- 大樹
- 「そうそう、あれのためにいくんだもんな(笑)」
- 寧
- 「ふーん……もっと怖いところ、教えてあげよっか?」
- 智博
- 「怖いところ?(汗)」
- 寧
- 「そう。みんなも知ってる……」
- 茂
- 「ねいの家だな」
- 寧
- 「な、なんであたしの家が怖いところなのよっ」
- 茂
- 「なにがあるのかまったくわからないというてんで、とい
うせんたくけっかだが」
- 寧
- 「あんた、しまいにゃ埋めるわよ。そーじゃなくて、学校
よ夜の学校!」
- かなみ
- 「よるのじんじゃもこわいの」
- 寧
- 「でも、明かりついてるでしょう? 学校はこわいわよぉ〜
明日から夏休みだし、用務員さんだっていないから、真っ暗で静かで……そうなるとね。学校では……」
- 毅
- 「な、なんだよ?」
- 寧
- 「昼には見られない不思議で怖い事が起こるの。みんなも
聞いた事無い? 学校の七不思議とか、怖い噂」
- 茂
- 「それがよるおこるというわけだな、なるほどきょうみぶ
かい」
- 望
- 「ほんとかよぉ〜〜」
- 寧
- 「だから、確かめてみない? 別に、嫌ならいいわよ」
- 智博
- 「お、おれは、その……」
- 大樹
- 「いくか?」
- 毅
- 「おもしろそーだな」
- 寧
- 「他は?」
- 望
- 「そうだなぁ……いついくんだ?」
- 寧
- 「お祭りの日よ」
- 望
- 「なら、おっけーだ」
- かなみ
- 「みんなおまつりいかないの?」
- 寧
- 「お祭りの後に学校に行くのよ。大丈夫だって(笑)」
- かなみ
- 「じゃぁかなみもいく」
- 寧
- 「智博、あんたはどーする?」
- 智博
- 「かなみちゃんがいくのに、おれがいかないわけないだろっ」
- 寧
- 「よーし、決まりねっ(さて、影跳におどかし役やらせて……
タマちゃんも呼んどいた方がいいかな)」
- 影跳
- 「肝だめし? って商店街の奴の事?」
- 寧
- 「そうじゃなくて、今度祭りの後に、学校で探検するんだ
けど、やっぱり脅かし役がいないとつまんないじゃない」
- 環
- 「ふぅん。でも、七不思議ってどんなのがあるの?」
- 寧
- 「知らない(汗)どうしよう」
- 環
- 「定番なのは勝手に鳴るピアノと魔の十三階段、踊る骸骨
後は、トイレの花子さんとか、色々あるけど……」
- 寧
- 「さすがたまちゃん、恐い物好き」
- 環
- 「てへ、実はぼくの友達にすっごい恐がりの子がいるんだ
で、その子を恐がらせるために憶えたんだけどね」
- 寧
- 「ならその子に七不思議吹き込んで案内役にしましょ」
- 影跳
- 「でも、そんな子が参加するか?」
- 環
- 「その辺はまかせといて。絶対参加させるから」
- 寧
- 「たまちゃん、後、火虎ちゃんも呼べるかな?」
- 環
- 「何で私が呼ぶのよ」
- 寧
- 「だって、私、火虎ちゃんの電話番号知らないし、火虎ちゃ
-
- んがいれば、人魂だって出来るでしょ」
- 環
- 「でも、それとこれとは別でしょ」
- 寧
- 「たまちゃん、嫌なの? ぴーーーーーーーー(嘘泣き)」
- 環
- 「わ、わかったよ。連絡取っておくよ」
その日の晩
- 環
- 「もしもし。 新堂さんのお宅でしょうか? 獅堂ですけ
ど……お久しぶりです。京子いますか」
- 京子の母
- 「京ちゃーん、お電話ー」
- 京子
- 「母さん、受話器あげたままで、その呼び方しないでって
言ってるでしょ。もしもし」
- 京子の母
- 「男の子からなら気を使うけど、男の子からかかってきた
こと無いじゃない。べーーーっだ」
- 環
- 「あんたのお母さん相変わらずね(苦笑)」
- 京子
- 「いつまで若い気でいるんだか……で、何のようなの?」
- 環
- 「今度、知り合いの子が肝だめしするんだけど、ぼく、そ
の日用事があって面倒見てあげられないんだ」
- 京子
- 「き、肝だめし? も、もしかして私にその子達の面倒を
見ろというんじゃ……(冷や汗)」
- 環
- 「ビンゴ☆でも、道案内するだけで良いって(^^)」
- 京子
- 「えっ、でも……」
- 環
- 「大丈夫、夜の学校をちょっと歩くだけだって、別に脅か
し役の人がいるわけでなし、小学生用だって」
- 京子
- 「でも、ほら、あたし……」
- 環
- 「あ、そうか京子、恐い話ダメだっけ……そうかそうかだ
から嫌がってたのか、まぁしょうがないか。京子、恐がりだもんなぁ。小学生でも喜んでやるのに……。
仕方ないか、じゃあね。弱虫京ちゃん」
- 京子
- 「聞き捨てならないわね。誰が弱虫よ誰が……」
- 環
- 「だって、恐いからやりたくないんでしょ」
- 京子
- 「誰がやらないって言った? やってやろうじゃない」
- 環
- 「ホント、アリガト、じゃーねー」がちゃん(なんとかなっ
たわね……あとは……あいつか)
もしもし。獅堂と申しますが、火虎……」
- 火虎左衛門
- 「も、も、もしもし(裏声) な、何の用でしょう(裏声)」
- 環
- 「え、えっとぉ、あのぉ(どぎまぎ、どぎまぎ)」
- 火虎左衛門
- 「は、はい」
- 環
- 「こ、今度、肝だめしやるんで、て、手伝って下さい」
- 火虎左衛門
- 「た、環さんの呼び出しならいつだって……」
- 環
- 「えっ、違うんです、ぼくじゃなくて寧さんが……(汗)」
- 火虎左衛門
- 「え、そうなんですか(ちょっとがっかり) でもおかしい
なぁ、寧ちゃんには電話番号教えたはずなのに」
- 環
- 「えっ、そうなんですか。(寧さんのお節介) じゃぁ、伝
えましたよ。(がちゃん)
何であんなにどきどきするのよ。全く。(汗) こんな日はさっさと寝ちゃうに限るわね」
そのころの寧。
- 寧
- 「あら、こんな所に、火虎ちゃんの電話番号が……ま、いっ
か」
- 寧
- 「というわけで影跳。脅せ」
- 影跳
- 「……気が進まないな〜」
- 環
- 「同上」
- 寧
- 「(踏みっ)いいからやれ」
- 影跳
- 「く〜っ(泣)」
- 寧
- 「……? あ〜ら洗濯板、どーかしたの?」
- 竜胆
- 「(影跳の足を踏みつつ)ど、どーもしないわよ(汗)」
- 寧
- 「いい年して、肝試しが恐いとか?」
- 竜胆
- 「こ、恐くなんてない……ぜ」
- 寧
- 「コワイのか〜。そっか〜、いいこと聞いちゃった。これ
からはこれでいこう」
- 竜胆
- 「恐くないって言ってんでしょ!(むきーっ)」
- 寧
- 「なら、肝試し、しに行くのね」
- 竜胆
- 「お、おーともよ」
- 寧
- 「(引っかかった……)当日、楽しみにしてるわ」
- 竜胆
- 「あンの耳年増〜(むきーっ)」
- 竜胆
- 「……というわけなの」
- 剽夜
- 「アホだなあ、あきりんは。幽霊恐いくせに、そんな挑発
に引っかかって。どーするのだ?」
- 竜胆
- 「……一人じゃ恐いから、一緒にきて」
- 剽夜
- 「……ふう、まったくあきりんってやつは……(くどくど)」
- 竜胆
- 「ごめんなさ〜い(汗)」
- 寧
- 「じゃあ、当日のリハーサル行くわよ」
- 影跳
- 「って……なんだよそのナイフはぁ……」
- 寧
- 「半殺しにして、そのまんま脅かせ」
- 影跳
- 「こ、殺される〜(汗) 助けて〜(汗)」
- 寧
- 「というわけで、学校に着いたわ」
- 茂
- 「……ずいぶんとせつめいてきなせりふだな」
- 寧
- 「これだと状況がわかりやすくていーのよ」
- 毅
- 「(あたりを見回す) よるのがっこうってさぁ」
- 大樹
- 「やっぱり、なんかこわいなぁ」
- 寧
- 「だから肝試しには最適なのよ(笑)」
- 智博
- 「さっさとやって、かえろうぜ(ぶるっ)」
- 望
- 「なんだ、怖いのか?(笑)」
- 智博
- 「こ、これはむしゃぶるいってやつだっ(汗)」
- かなみ
- 「智博ちゃん、智博ちゃん(とんとん)」
- 智博
- 「なに?」
かなみ、顔の下からライトを点ける。
- かなみ
- 「うらめしやぁ〜〜」
- 智博
- 「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ(泣)」
- 望
- 「かなみぃ〜〜(苦笑)」
- 寧
- 「かなちゃん、やるわね(汗)」
- かなみ
- 「こわかった?」
- 望
- 「べつになんともないけどな……おい、智博」
- 智博
- 「うぅぅぅぅ(泣)」
- 茂
- 「じょうだんはそれくらいにしておいて、そろそろいこう」
- 寧
- 「そうね。じゃぁ、私たちの教室から行ってみよー!」
(教室)
- 影跳
- 「まったく……夏休みくらい姉ちゃんのお守りから開放さ
れたって罰はあたらないと思うんだけどな……学校で肝試しやらなくたって、他にやる事ないのかよ」
- 環
- 「ま、いーんじゃない?(笑)」
- 影跳
- 「気楽に言うなよ(溜息)」
- 環
- 「いろいろ面倒かけられる、てことは逆にものすごく頼り
にされてるってことじゃない。そう考えよ(笑)」
- 影跳
- 「そういうもんかなぁ……お、来たみたいだ」
- 寧
- 「教室に到着ぅ。ここがスタートね」
- 望
- 「で、どういうふうにまわるんだ?」
- 寧
- 「えーと、理科室と音楽室は絶対周らなくちゃいけないで
しょ? 学校、と言えば最近流行のトイレも外せないし、あと屋上かしら?」
- かなみ
- 「どうして?」
- 寧
- 「屋上に上がる階段は、上がるときと降りるときで数が違
うんだって」
- 茂
- 「よくあるはなしだ」
- 寧
- 「あと、コンピュータ教室と、視聴覚教室も周って……で、
最後にここに戻ってくるの」
- 毅
- 「ひとりづついくのか?」
- 寧
- 「まさか。もしものことを考えて……」
- 智博
- 「みんなでいこう、な?」
- 寧
- 「それじゃ全然肝試しじゃないでしょうが。2人一組で周っ
てくる事。行った証拠に、このカードをとって来るのを忘れちゃだめよ」
- かなみ
- 「ねいちゃん、それいつおいたの?」
- 寧
- 「みんなが帰る前にちょっとね☆」
- 影跳
- 「(嘘つき! 今さっき俺がセッティングしてやったんじゃ
ないか!)」
- 環
- 「(おさえておさえて)」
- 影跳
- 「(くそー。こーなったらもぅ、死ぬほど怖がらせたるっ!)」
- 茂
- 「さて、くみわけはどうしようか?」
- 毅
- 「てきとーでいいじゃん」
- 寧
- 「それもそーね(笑) んじゃ、あたしかなちゃんと☆」
- 男全員
- 「ぶー!!」
- 寧
- 「なっ、なんでよぉ?(汗)」
- 毅
- 「せっかくのきかいなのにっ!」
- 大樹
- 「たまにはおんなのことあるいてみたいじゃないかっ!!」
- 茂
- 「きかいがあるのに、そういうぶすいなことをいうのは、
かんしんしないな」
- 寧
- 「あんたらねぇ……まいいわよ。適当にきめちゃって」
#この続き、無かったんだっけ?
連絡先 / ディレクトリルートに戻る / TRPGと創作のTRPGと創作“語り部”総本部