夏休みとはいえ、運動部にはどこも練習がある。逆にいつもより多く。部にとっては夏休みが勝負なのだ。
サッカー部のグラウンドでは。
- 夏和流
- 「うぎ……気持ち悪ぅ……」
- 先輩I
- 「もーちょっと頑張れよー」
- 夏和流
- 「は、はい……うびゅ」
- みのる
- 「……つばを吐けば少しは楽になるぞ」
- 夏和流
- 「いや……それはやめて……(うぷっ)……おく。グラウン
ドで……(はぅ)……は嫌だ」
- みのる
- 「全く……根性があるんだかないんだか、わからない奴だ
な」
そして、五分後。やっと休憩にはいる。
- 夏和流
- 「み、水……(ぐびぐび)」
- 先輩H
- 「三河、最近うまくなったな」
- 夏和流
- 「(ぐびっ) え……そうですか?」
- 先輩H
- 「ああ。来年はキャプテンかもな(笑)」
- 夏和流
- 「そんなぁ(笑) それは……織田信長の樹ですよ、先輩」
- 先輩H
- 「?」
- 夏和流
- 「織田の樹、織田の杉、おだてすぎ……」
その時、ボールが飛んできた。
- 夏和流
- 「(顔に直撃)はうっ」
- みのる
- 「すまん。足元が狂った」
- 夏和流
- 「うー……とか言って、狙ったんだろう……」
- みのる
- 「おまえのくだらんしゃれのせいだ。不可抗力だ」
- 夏和流
- 「やっぱり狙ったんだ……ぱた」
- みのる
- 「倒れたか。これで少し静かに……」
- 先輩I
- 「おーし、再開すっぞ」
- 夏和流
- 「うぃーす」
- みのる
- 「……本当にしぶとい奴だ」
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