エピソード337『不謹慎(苦笑)』


目次


エピソード337『不謹慎(苦笑)』

ミナミ、午後・晴

観楠
「(……竜胆ちゃんって、可愛いよなぁ)」

夏場、昼過ぎともなれば外は何処に行っても暑くてたまらない。
 暑さが苦手な人間にはまことにキツイ季節である。

竜胆
「店長さん、携帯買わないんですか?」
観楠
「んー……あんまり使わないと思うから、いまはいいかなっ て思うんだけど」
竜胆
「はぁ、そーなんですか」
観楠
「ま、ね。それよりも、も少し趣味の方にお金使おうかなっ て」
竜胆
「XCITで何か買ってましたよね、なんですか?」
観楠
「サバゲで使おうかなと思って、その手のアイテムなんだ けど……結構高かったよなぁ」
竜胆
「それ買うなら、先にメモリー買った方が良いじゃないで すか?(笑)」
観楠
「あ……言われてみれば(苦笑) でも、今使ってる分には あんまり不自由しないしネ」

午後になっても暑さはなかなか衰えない。
 アーケードの下を歩いても、熱気は脳を直撃する(笑)

観楠
「(あー……頭が……沸く……)」
竜胆
「あ、ついたついた……てんちょうさん、何処行くんです?」
観楠
「へ? あ、ごめんごめん(苦笑)」
竜胆
「ぼんやりして、大丈夫ですか?」
観楠
「いや、こう暑いと思考止まっちゃって(苦笑) 冬は冬で 寒いから思考が止まるんだけど」
竜胆
「ナンギですねぇ(笑)」
観楠
「あぁ、春が待ち遠しい(笑)」

店の中は冷房が効いているはずだが、観楠はあまりそれを感じなかった。

観楠
「(むぅ……外も中もあんまりかわらな……くもないか)」
竜胆
「店長さん、デカスリートやりましょ」
観楠
「えーと……ハイパーオリンピックみたいなやつだっけ? やったことないんだけどな」
竜胆
「あれより簡単で10倍は面白いですって☆ あ、あたしの アゴ星人は使っちゃだめですよ」
観楠
「あ、アゴ星人って……(笑)」
竜胆
「これです☆ さぁ、はじめるわよっ」

コイン投入、2人共十種競技に興じる。
 しばらく後。

観楠
「うぇぇ……これ、難しいよ(汗)」
竜胆
「なれるまでがそうかも知れませんね……でも慣れたら面 白いです(笑)」
観楠
「なるほど(苦笑) 両替してくるね」

両替機に紙幣を投入しながらふと思う。

観楠
「これってやっぱりデートになるのかなぁ……」

(ずずっ……じゃらららっ、こんっ)

観楠
「女の子とふたりで歩いて食事して、ゲーセンであそんで。
……素子ちゃんとはまだ一度しか……無かった、な」

筐体には竜胆がかじりついている。
 ゲームの結果に一喜一憂する竜胆は、

観楠
「やっぱり可愛い、よなぁ……」

確かに可愛い。
 表現がストレートと言うか素直というか、それ以外にもあるだろうけれど、素子を想うのとは別の意味で、観楠は竜胆に惹かれている、確かに。

竜胆
「おかえりなさーい」
観楠
「(竜胆ちゃんを、好きになった方が良かったかな?)」
竜胆
「はぁ?」
観楠
「え、あ、いやなんでも(汗) ち、調子は、どう?」
竜胆
「あたしも久しぶりだから……ちょっとてこずってます」
観楠
「なるほど(何考えてんだ、全く!) さて、頑張るかな」

2人、再びゲームを始める。
 やがて、すべての競技が終わり帰途につく。

駅構内

竜胆
「うーん、なかなか1万点越えられないぃ」
観楠
「やっぱりあれ、難しいよ(苦笑)」
竜胆
「精進あるのみです☆ さて、帰りましょうか」
観楠
「そーだね。いや今日は良く遊んだ(笑) あ、これ約束の お土産(袋を渡す)」
竜胆
「あ、アレですね?(笑)」
観楠
「そ(笑) 宮崎で獲った例の、アレ(笑)」
竜胆
「(袋を覗く)あ、これってこっちだとなかなか獲れないや つなんですよね。ありがとうございます(にこっ)」
観楠
「そ……よかったよ」
竜胆
「今度から、獲れない時は宮崎で……」
観楠
「人形のために船乗るの?(竜胆ちゃんは……)」
竜胆
「あたし、宮崎って行った事あったかもしれませんが覚え てないんですよね(笑)」
観楠
「シーガイアなら昼夜のイベントは(どう思ってるんだろ?)
ばっちりだよ(笑)」
竜胆
「いいですねぇ……あ、電車が。お先に失礼します☆」
観楠
「じゃ、また今晩 NETでね」
観楠
「なんとも思われてないみたいだな……っておいおい(汗)
いくら暑いからって変だぞお前。まったく……」

帽子を取って汗をぬぐう。

観楠
「こー暑いとろくでもない事考えて、いかんな」



連絡先 / ディレクトリルートに戻る / TRPGと創作のTRPGと創作“語り部”総本部