エピソード345『盆踊り』


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エピソード345『盆踊り』

(吹利駅前公園・夜)

観楠
「さーて。かなみちゃん、何処から周ろうか?」
かなみ
「おみせやさん!」
観楠
「……といってもいろいろあるよ?」
ミか
「片っ端から全っ部まわろーよ」
観楠
「でも、何処も同じようなもんだと思うけど……ほら、ひ よこつりとタコヤキとくじ引き……。
くじ引きが一回300円!?(汗)」
店主
「これが最近の相場だよ。空クジは無し!」
かなみ
「父様、かなみやるっ!」
ミか
「ミかもっ!!」
観楠
「あーはいはい(苦笑) んじゃ、2回分」
店主
「毎度。んじゃ、これひいて。一枚だけだよ」
かなみ
「えーと……(ごそごそ) んー……これっ!」
ミか
「手が届かないよぉ」
観楠
「代わりに取ろうか?」
ミか
「うん」
かなみ
「あ、かなみがとったげる! はい、ミかのはこれっ!!」
店主
「んじゃ見せて……えーと、大きいお嬢ちゃんのはこれ。 で、小さい方はこれね。またどーぞー(笑)」
かなみ
「(ミかの景品と見比べてる) ミかのほうがおっきい!」
観楠
「でも、クジひいたのはかなみちゃんだし……」
かなみ
「や! かなみ、おおきいほうがいいのっ! ミか、かな みのトンカチとかえっこしよっ」
ミか
「えーっ。ミかも大きいのがいいのにぃ」
観楠
「こら。わがまま言っちゃいけません。小さいのと大きい ので順番で遊びなさい」
かなみ
「ぶーっ!」
観楠
「さて……祭りといえばやはり屋台の食い物だよなぁ。タ コヤキ、イカ焼き、焼きトウモロコシにおでん!」
ミか
「パパ、わたアメがいいよ」
観楠
「そういうのもあったか。かなみちゃんは何が食べたい?」
かなみ
「んーと……」
「おーい、かなみぃ」
かなみ
「あ、のぞむちゃん!」
「おそいじゃないか、みんなでまってたんだぞ」
観楠
「あれ、今日そんな約束してたのか?」
「あ、かなみの父ちゃん。こんばんわっ」
観楠
「はい、こんばんわ。で、みんなで待ってたって、子供た ちだけで?」
「うん、やくそくしてたんだ。かなみ、いこっ」
観楠
「おいおい、子供たちだけで大丈夫か?(汗)」
「しんぱいないって」
かなみ
「父様。かなみ、のぞむちゃんたちといくっ!」
観楠
「あぁ……まぁ構わないけど……気をつけるんだよ」
かなみ
「うん」
観楠
「それと、これおこづかい。無駄遣いしちゃだめだよ?」
かなみ
「うん」
観楠
「僕らはもう少ししたら帰るから、何かあったらすぐ家に 電話しなさい。これテレカだから、落としちゃだめだよ」
かなみ
「うんっ!」
観楠
「じゃ、行っといで。望、危ない事しちゃ駄目だぞ」
「わかってるって(笑) さ、いこーぜっ」
観楠
「……」
ミか
「パパ、心配?」
観楠
「そりゃ……まぁ。やっぱ父親より友達の方が良いよなぁ」
ミか
「パパにはミかがいるじゃん」
観楠
「そか(苦笑) 気ぃ使ってくれてありが……」
ビィ
「あんぎゃぁ〜〜」
ミか
「ビィちゃん! 
ビィ
「あぎゃあぎゃあぎゃあぎゃぎゃぁっ!」
観楠
「な、なに?(汗) 怒ってんのかお前?(汗)」
ビィ
「あぎゃあぎゃあぎゃあぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃぁーす!!」
ミか
「えーと、『俺のミかにべたべた触るな』……だって」
観楠
「(がっくし) あのなぁ。誰もお前の彼女なんか取りゃし ねーってばよ(汗)」
ビィ
「あぎゃっ!! あぎゃぎゃぎゃぎゃぎゃあんぎゃっ!!」
観楠
「わかった、お前の言いたい事はよぉーくわかった。ミか、 ビィの相手してやって。先に帰ってるから」
ミか
「いいの?」
観楠
「いーよいーよ、楽しんどいで(笑)」
ミか
「それじゃ、行ってくるね」
ビィ
「あぎゃぁ」
観楠
「……い、いきなり一人になってしまった(汗) ……仕方 が無い。適当に見てまわって、帰ろう」
美々
「あー、パパさんですやん(笑)」
「こ、こんばんわ……」
観楠
「お、美々ちゃんに緑ちゃんか。浴衣が似合ってるね(笑)」
美々
「ありがとーございます(笑) お一人ですか?」
観楠
「まぁ一人になってしまったと言うか(苦笑)」
「大方、娘が友達にさらわれたんやろ」
観楠
「……朝もいたのか(汗)」
「保護者や」
桐子
「今晩は(笑)」
観楠
「あ、どうも。なんだ奥さんも一緒かよ(笑)」
「まだ結婚してへんちゅーねん」
美々
「してもしてへんでもおんなじ様なもんやけど(笑)」
桐子
「美々っ(笑)」
観楠
「ま、そんときゃ盛大に祝ってやるからよ(笑)」
美々
「で、パパさんはこれから?」
観楠
「先に帰ってようかと思ってね(苦笑) あ、かなみちゃん 達見かけたら、遅くならないようにって言っといてくれると有り難いんだけど(笑)」
美々
「わっかりましたぁ。んじゃ緑ちゃん、いこか」
「はい」
桐子
「朝君」
「せやな。んじゃな」
観楠
「おう(笑)」
観楠
「いつもあつい2人だねぇ(笑) ぱっぱと式あげるか、籍 入れるくらいすりゃいいのに……なんか事情でもあんのかな? ……ちくしょーめ、てやんでぃ!」
太鼓
「どんどんどっんからこんこどどんどどんっ」



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