時は午後。
所はベーカリー楠 ← 通称『パパ亭』。
- 琢磨呂
- 「パパさん、ダージリン TEA 一つ!」
- 観楠
- 「ぱ……パパってね〜、琢磨呂君ッ!」
- 琢磨呂
- 「……でも呼ばれてイヤじゃない、でしょ?(笑)」
- 観楠
- 「ううっ……」
数分後
- 観楠
- 「はいはい、パパ特製紅茶ですっ」
- 琢磨呂
- 「ひ……開き直った(笑)」
- 観楠
- 「なんとでも言いなさいっ……ての(^^;」
- 琢磨呂
- 「こころなしかてんちょー、顔が引きつってるように……」
- 観楠
- 「気のせいですっ!」
数分後
- 観楠
- 「ところで、それ結構痛そうだねー、首筋の所……えーっ
と、誰にやられたんだっけ……」
- 琢磨呂
- 「三彦の奴に……至近距離で。ま、キスマークとでもいっ
ときゃ、何とかなるって」
観楠 :「そう言えば、そう見えるねぇ〜(肘で 琢磨呂を小突く)」
からんころん……この音は別の登場人物が登場する音……ではなく、ベーカリーのドアに付けられた鈴が鳴った音。すなわち新しい客、言い換えればやっぱり新しい登場人物。今日のゲストは……北緒麗衣子さんです(爆)
- 麗衣子
- 「こんにちわーっ」
- 観楠
- 「あ、 麗衣子ちゃん、いらっしゃい!」
- 麗衣子
- 「ふーっ、疲れたぁ。あ、アップルパイ一つ御願いします」
- 観楠
- 「はいはい(厨房へ消える。……決してテレポートしたので
はない、歩いて消えたのだ。念のため)」
二人だけになったカウンターで。
- 麗衣子
- 「先輩……」
- 琢磨呂
- 「麗衣子……」
- 麗衣子
- 「あ・の・ね! なに見つめ合ってンのよ。怒ってるのよ、
あたしは!」
- 琢磨呂
- 「お、おい! 登場していきなりなんで怒られなきゃなら
んのだ」
- 麗衣子
- 「(キスマークを指して)これは、何! あたしは昨日先輩
と一緒に居なかったわよ!」
見る見る 麗衣子の表情が『鬼姑』モードへと変化してゆく。
脚注・決して麗衣子は阿修羅マンのように3つの顔を持っていて切り替えている訳ではない。念のため。
- 麗衣子
- 「あたしが……あたしがいない間に……サバゲに行く!
なんてウソついて……グスッ……そんなことしてたのねっ!!」
- 琢磨呂
- 「ま〜ーーーーーーーー待て、待つんだジョー……じゃな
かった 麗衣子ッ!」
- 麗衣子
- 「な、なによっ(涙で腫れた目)! 何を弁解しようって言
うの!」
- 琢磨呂
- 「……キスされた事はされたけどな、」
- 麗衣子
- 「(ウソ……ウソだっていってくれるって、信じてたのにッ)」
- 琢磨呂
- 「……秒間11回もキス出来る人間が居るか?」
- 麗衣子
- 「?」
- 琢磨呂
- 「初速80m/sで、秒間11回キス出来るバケモンにやられたキ
スマークなんだよ、これは」
観楠、厨房から戻る
- 麗衣子
- 「なによ、そんな言い訳通じるとでも思って……」
- 観楠
- 「麗衣子ちゃん、もうちょっと 琢磨呂君を信じてあげな
さいって(笑)」
- 麗衣子
- 「信じれるもんですか、あたしがいない間に……」
- 観楠
- 「それは、琢磨呂君が昨日『マイクロウージー』で至近距
離弾を10発ぐらい食らった痕だよ」
- 麗衣子
- 「ええっ!?」
- 観楠
- 「すぐ横でアンブッシュしてた僕が言うんだから間違いな
いって」
- 琢磨呂
- 「……(むすっとした顔で)言ったろ、秒間11発だって」
- 麗衣子
- 「……」
- 琢磨呂
- 「まだ疑うか(^^;」
- 麗衣子
- 「ご……ごめんなさい……(うつむく)」
- 琢磨呂
- 「まだハリセン食らってないからな、謝られるには忍びな
いぞ(麗衣子の頭を撫でる)」
- 麗衣子
- 「みゅぅ……」
- 観楠
- (らぶらぶっ! って感じやね、ははは)
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