- 寧
- 「ねぇ、かなちゃん」
- かなみ
- 「なぁに?」
- 寧
- 「かなちゃんのなまえって、どんなの?」
- かなみ
- 「みなとがわかなみっていうの」
- 寧
- 「……そーじゃなくてぇ(汗) かなちゃんの名前どうやっ
て書くの?」
- かなみ
- 「あのね、ひらがなで「かなみ」ってかくの」
- 寧
- 「漢字は?」
- かなみ
- 「んーと……しらない」
- 望
- 「よぉ、なにやってんだ?」
- 寧
- 「あ、あんたの名前、どんな字だっけ?」
- 望
- 「おれのは、えーと……(黒板に書く)こんなやつ」
- 寧
- 「希望の望か……いい字だね」
- 望
- 「そーかぁ?」
- 寧
- 「そー思わない?」
- 毅&大樹
- 「おれのはさぁ!」
- 寧
- 「……どっからわいてきたのよあんたら(汗)」
- 毅
- 「おれのかんじなんか一年じゃおしえてくれないんだぜ!」
- 大樹
- 「おれのは大きなキって書くんだ」
- 茂
- 「……それなら大木にならないか?」
- 大樹
- 「えーと……(汗)」
- 茂
- 「よし、これからは「だいき」でなく「たいぼく」とよぶ
ことにしよう(真顔)」
- 大樹
- 「ち、ちょっとまってくれよぉ(汗)」
- 寧
- 「茂あんた……知っててそういうつっこみはやめなよね」
- 智博
- 「ふん。おれなんか一ばんかくすうが多いんだぞ!」
- 望
- 「で、寧。なまえがなにかあったのか?」
- かなみ
- 「望ちゃん、かなみのかんじ、しらない?」
- 望
- 「?? ??」
- 寧
- 「かなみちゃんって、名前が平仮名だからどんな漢字書く
のかなって思ったんだけど」
- 望
- 「うーん……かなみのとーちゃんなら知ってるんじゃない
か?」
- かなみ
- 「父様?」
- 寧
- 「あ、そか。自分の子供なんだから、名前くらい知ってる
わよねぇ(笑)」
- かなみ
- 「かなみ、学校おわったらおみせいって父様にきいてくる!」
- 寧
- 「あたしも行っていいよね(笑)」
- 茂
- 「……いくのはいいが、きょうはみんなであそぶよていだ
ぞ」
- 寧
- 「あたしとかなちゃんは今日はパス!」
- 毅&大樹
- 「なにぃぃぃぃぃ!!」
- 智博
- 「そ、そんなのありかぁ?」
- 寧
- 「おだまりっ! かなちゃんのこれからの人生にかかわる
大切なことなのに、あんたたちと遊んでる暇なんてあるもんですか。だいたいねぇ……」
- かなみ
- 「みんなでいこっ!」
- 寧
- 「か、かなちゃん(汗)」
- 望
- 「いいのか? しごとちゅうはあそびにいっちゃいけない
んだろ?」
- かなみ
- 「あそびじゃないもん。だからいいの」
- 観楠
- 「……それで、大挙してやってきたというわけかぁ」
- 男共
- 「おじゃましまーす(笑)」
- 寧
- 「おぢちゃんがかなちゃんの名前、漢字で書いてくれない
んだもん」
- 観楠
- 「と、いわれてもねぇ……困ったな(苦笑)」
- かなみ
- 「父様、かなみの字ってどんなの?」
- 観楠
- 「え……と、ね?(汗)」
- かなみ
- 「うん」
- 寧
- 「おぢちゃんの字はどんなの?」
- 観楠
- 「あ、それはみる**と**くすのきだよ」
- 寧
- 「ふーん、それでかなみってよむのね?」
- 観楠
- 「かわってるけどね(笑)」
- 寧
- 「へんなの」
- 観楠
- 「……ま、まぁ、そーだなぁ(汗)」
- かなみ
- 「かなみのはっ?」
- 観楠
- 「ん、かなみちゃんのは……」
- 寧
- 「かなちゃんのは?」
- 観楠
- 「かなみちゃんの名前は平仮名でかなみだよ」
- かなみ
- 「どうして?」
- 観楠
- 「それはね、かなみちゃんが暖かさと優しさのある女の子
に育って欲しいなぁって思ったからだよ」
- かなみ
- 「……?」
- 観楠
- 「漢字で書いちゃうと固くて冷たい名前になっちゃうと思っ
たから……だめかな?」
- かなみ
- 「??」
- 観楠
- 「つまりね。かなみちゃんの名前は、平仮名で書くのが一
番可愛いと思ったから、そうしたんだよ(笑)」
- 寧
- 「ふーん」
- 観楠
- 「これでいいかな?」
- かなみ
- 「うん!」
- 寧
- 「なんだぁ。最初から平仮名だったんだ」
- 観楠
- 「気が済んだ?」
- 寧
- 「じゃぁ、もしもかなちゃんの名前、漢字で書くとしたら
どんなのが良い?」
- 観楠
- 「え、えぇっと……そーだな……ナイショだよ(笑)」
- 夏和流
- 「内緒? ……怪しい。ひょっとして、頭をよぎったのは
昔の彼女の名前とか」
- 観楠
- 「夏和流君……いままでの話、ほんとに聞いてた?」
- 夏和流
- 「あー、まぁ」
- 観楠
- 「かなみちゃんの名前の話で、なんで昔の彼女の名前が絡
んでくるのかな?」
- 夏和流
- 「ネーミングの由来とか」
- 観楠
- 「……僕の名前、しってる?」
- 夏和流
- 「……あぁっ(汗)」
- 夏和流
- 「じゃ、じゃあ、(棒読み)むかしすてたおんなに、『あな
たのこにかなみってつけていい』といわれた、とか……」
- 観楠
- 「麦茶の値段、上げていい?」
- 夏和流
- 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!」
- 観楠
- 「……僕がいったい何をしたって言うんだ……(汗)」
- 夏和流
- 「やだなぁ。奥さんとわかれて、男手一つでかなみちゃん
そだててるじゃないですか(笑)」
- 観楠
- 「……帰っていいよ、三河君」
- 朝
- 「でも、不実やな」
- 観楠
- 「……久しぶりだな、おい(汗)」
- 琢磨呂
- 「寧ちゃんよ、こう書くんだよ「貨無彌」ってな」
- 寧
- 「なにこれ?変な字」
- 夏和流
- 「加並、悲楠、加茄味、仮名未。どれにします?」
- 郁代
- 「華奈美、華楠、霞那爾、神名身、神奈美、伽菜魅、歌菜
弥、香那弥、佳並……あとは「か」、「な」、「み」のバリエーションで……」
- 美々
- 「香奈ビィとか……」
- 観楠
- 「琢磨呂君っ! ウソ教えちゃダメじゃないですか。それ
じゃぁまるでお金がなくって困ってるような名前じゃないですか」
- 琢磨呂
- 「店長……敢えてそういう名前にしてだな、逆境の中を生
き抜く、外人部隊のように逞しい子供に育てようという……」
- 観楠
- 「娘をわざわざ逆境に放り込むような状況は、これっぽっ
ちもないんだけどなぁ……(汗)」
- 琢磨呂
- 「あーもぉ、相変わらず危機管理がたりねーなぁ(呆) い
いか? もし、てんちょーのいないところでかなみちゃんが危険な目に遭ったとする」
- 観楠
- 「うん(汗)」
- 琢磨呂
- 「その時、かなみちゃんは一人でピンチを切り抜けなきゃ
だめだ。そーいう不測の事態に備えて、小さい頃から訓練しておけばだなぁ!」
- 観楠
- 「……だからって、それは名前と関係ないんじゃない?(汗)」
- 琢磨呂
- 「気合だよ、気合! 名前が平仮名だと敵にナメられるか
も知れねーだろ?」
- 観楠
- 「……違う、なにかが違う(大汗)」
- 観楠
- 「かなみちゃんは女の子だってば! 逞しいも逆境も……」
- 琢磨呂
- 「……店長、ソレはセクハラ発言だぜ!?」
- 観楠
- 「うっ……せ、セクハラってそんなオーバーな(汗)」
- 琢磨呂
- 「いーや、今のは女性蔑視の発言だ(びしぃっ)」
- 観楠
- 「そんなつもりで言ったんじゃないって!(汗)」
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