エピソード361『マッドサイエンティスト』


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エピソード361『マッドサイエンティスト』

ベーカリー楠、まだお昼前。
 からんころん

観楠
「あ、いらっしゃい」
孝雄
「む、コーヒーを頼む」
観楠
「(水島さんが来るなんて珍しいなぁ)はい、どうぞ」
孝雄
「む、ありがとう(ぶつぶつ)」

なにやら孝雄はテーブルの上に置いた紙の束に目を通してぶつぶつ言ってる様子……。

孝雄
「うー(ぶつぶつ)」
観楠
「(な、なんかいつもとは雰囲気が違うなぁ)」
孝雄
「観楠殿?」
観楠
「え? あ、はいはい」
孝雄
「コーヒーのおかわりを……」
観楠
「あ、すみません(こぽこぽ) どうぞ」

コーヒーを差し出すと孝雄の呟きが聞こえてしまうんだなこれが。

孝雄
「動力は、緑の反対があったから小型ジェットタービンに するとして……後は主武装か……やっぱり20mmバルカン砲ははずせんなぁ(ぶつぶつ)」
観楠
「あの……水島さん?」
孝雄
「ん? なにか?」
観楠
「兵器メーカーにお勤めでしたっけ?」
孝雄
「いんや、私はただの科学者だが……」
観楠
「バルカン砲っていったい……」
孝雄
「ああ、これか。実は言ってはならん事なんだがな(ごにょ ごにょ)」
観楠
「……それって法律に触れるんじゃ」
孝雄
「ふっ、すべては科学のためじゃ」
観楠
「それでさっきから何に悩んでたんですか?」
孝雄
「いやなに、緑にどう言ってこれを着けさせようかなんだ が」
観楠
「緑ちゃんの気持ちが分かったような気がする……」



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