- 紫擾時雨
- FF使い、セリカST202を使用。
- 佐々倉涼
- FD使い、もちろんRX-73SFD使用。
雨が降っていた、突然の雨だった、だがもう止められない。
それが運命だから……
- 時雨
- 「がぁ〜ん、雨だよ雨、それに霧も出てきてるよ」
- 涼
- 「やばいかな、今日は帰った方がいいかもね」
- 時雨
- 「だよなぁ、これではどうしようもない」
- 涼
- 「帰るかぁ」
二人は峠の頂上で話し合っていた。 先日、シルビアS13使いが事故って大変な事になったこともあり、慎重である。
- 時雨
- 「まぁ、適当に降りよう。まだ、この峠はなれてないから
って、私はここからははじめてだからね。この状況はやばすぎる。こうも霧が出ていては先がわからない」
- 涼
- 「だな、無理はよそう。勝負はおわずけだな」
- 時雨
- 「だいたい、その勝負って言うのが納得いかんのだが、な
んでセリカでFDと勝負せなならんのだ」
- 涼
- 「そんなこといっても、仕方ないだろう」
- 時雨
- 「だいたい、MR2で良かったんじゃないか? なんで、そ
う回りから突出したものを使う?」
- 涼
- 「そんなこといったって、あとFTOとMR2とトレノがいるん
だから、1人ぐらいマツダがいてもいいじゃないか」
- 時雨
- 「……、やっぱり納得いかんが今日の所は帰ろう」
- 涼
- 「そうだね、こんどフルメンバーで来よう」
それぞれの車に別れて下り始める。
- 時雨
- 「くっ、結構路面は大変だな。滑る滑る」
それでもコーナーを抜ける気にせず抜けていく。
- 時雨
- 「しかし、さすがはTRDのサスだけはある。よく、張り付
いてくれてる」
路面状況もだいたい把握したので後は、適度に降りていく。
- 時雨
- 「もう金がないからね、事故って板金はさけたいね」
しばらく、そのままくだっていってもうすぐ終わりを告げようとしたとき、
- 時雨
- 「ふぅ、何とか無事でしたねって!!」
下界に降りてきて霧の晴れた視界に迫ったコーナーを抜けようとしたとき、セリカが突然横に滑り出した。
- 時雨
- 「げぇ、何じゃこりゃ!!」
必至でカウンターを当てるも車は向きを変えようともしない、
- 時雨
- 「頼む、止まって、曲がって!!」
数分後
- 涼
- 「おい! 、大丈夫か」
- 時雨
- 「うぅ、いってぇ、なんだ、どうしたんだ」
- 涼
- 「俺が聞きたいよ、おまえ、ブレーキもほとんどかけてな
いし何したんだ?」
- 時雨
- 「それが、突然で……」
車から降りた時雨が見たのはフロントがひしゃげ、粉々になった破片をばらまきながらガードレールに突き刺さっている愛車の姿だった。
- 時雨
- 「げぇ……」
- 涼
- 「……しかし、おまえ……」
そう言いながら涼が指さしたのはカードレールの下 10m以上はあるかという崖だった。
- 涼
- 「よく生きてたな」
- 時雨
- 「……本当に」
とりあえず、涼が警察に連絡にいく。 JAFはその後にしかきてくれないらしい。その後、二人で待っているとき、
- 時雨
- 「しかし、何が起こったんだ」
- 涼
- 「おまえ、なにしたんだ?」
- 時 雨
- 「なにって、左のコーナーだろ、だからここらへんからイ
ンに入ろうとして……」
- 涼
- 「まぁ、おまえはアウトインアウトのラインをとっただろ
うからこの辺から……いてぇ」
突然転ぶ涼、その下には排水路をふさぐ鉄板がひいてあった。
- 涼
- 「これか……」
- 時雨
- 「それ以外は考えにくいな、だいたい、上から下ってこの
カーブの方が緩いし、スピードも遅い、同じ条件だけなら曲がれたはずだ。それに、ステアリング切ったのに車はそのままガードレールにつっこんでいる」
- 涼
- 「多分、この上にのってスリップ、そして、タイヤが跳ね
たな」
- 時雨
- 「……」
- 涼
- 「まぁ、運も悪かったけど、おまえの判断も甘いよ。その
前に見極めないと」
- 時雨
- 「おまえだって、俺が事故ってなかったらつっこんでたろ?」
- 涼
- 「どうかな、しかし、やってたら俺のはアルミだからね、
死んでるかもね、そういえばおまえ怪我は?」
- 時雨
- 「いや、眼鏡は吹っ飛んだ、腕は痛い、肩も痛い、腰もな
んか痛い」
- 涼
- 「とりあえず病院かな」
- 時雨
- 「まぁ、今すぐどうにかなることはないだろう、とりあえ
ずこいつを何とかしてやらないと……」
フロント部分はガードレールを曲げて崖に乗り出している。後ろはほとんど傷無し足回りはどうだか判断しようもない。といいながら、二人が同じところで視線が止まる。そして
- 時雨&涼
- 「なぁ、どうしてエアバック開かへん?」
- 時雨
- 「やっぱり、そう思うよな、納得いかんな」
- 涼
- 「フロント完全大破してるのに……」
- 時雨
- 「意味あらへんやん」
- 涼
- 「やっぱり、エアバックじゃなくてMOMOのステアリングの
ままでもよかったんちゃうか?」
- 時雨
- 「おのれ、トヨタめ〜」
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