エピソード365『頭文字G 終末の時』


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エピソード365『頭文字G 終末の時』

登場人物

紫擾時雨
FF使い、セリカST202を使用。
佐々倉涼
FD使い、もちろんRX-73SFD使用。

本編

雨が降っていた、突然の雨だった、だがもう止められない。
 それが運命だから……

時雨
「がぁ〜ん、雨だよ雨、それに霧も出てきてるよ」
「やばいかな、今日は帰った方がいいかもね」
時雨
「だよなぁ、これではどうしようもない」
「帰るかぁ」

二人は峠の頂上で話し合っていた。 先日、シルビアS13使いが事故って大変な事になったこともあり、慎重である。

時雨
「まぁ、適当に降りよう。まだ、この峠はなれてないから って、私はここからははじめてだからね。この状況はやばすぎる。こうも霧が出ていては先がわからない」
「だな、無理はよそう。勝負はおわずけだな」
時雨
「だいたい、その勝負って言うのが納得いかんのだが、な んでセリカでFDと勝負せなならんのだ」
「そんなこといっても、仕方ないだろう」
時雨
「だいたい、MR2で良かったんじゃないか?  なんで、そ う回りから突出したものを使う?」
「そんなこといったって、あとFTOとMR2とトレノがいるん だから、1人ぐらいマツダがいてもいいじゃないか」
時雨
「……、やっぱり納得いかんが今日の所は帰ろう」
「そうだね、こんどフルメンバーで来よう」

それぞれの車に別れて下り始める。

時雨
「くっ、結構路面は大変だな。滑る滑る」

それでもコーナーを抜ける気にせず抜けていく。

時雨
「しかし、さすがはTRDのサスだけはある。よく、張り付 いてくれてる」

路面状況もだいたい把握したので後は、適度に降りていく。

時雨
「もう金がないからね、事故って板金はさけたいね」

しばらく、そのままくだっていってもうすぐ終わりを告げようとしたとき、

時雨
「ふぅ、何とか無事でしたねって!!」

下界に降りてきて霧の晴れた視界に迫ったコーナーを抜けようとしたとき、セリカが突然横に滑り出した。

時雨
「げぇ、何じゃこりゃ!!」

必至でカウンターを当てるも車は向きを変えようともしない、

時雨
「頼む、止まって、曲がって!!」

数分後

「おい! 、大丈夫か」
時雨
「うぅ、いってぇ、なんだ、どうしたんだ」
「俺が聞きたいよ、おまえ、ブレーキもほとんどかけてな いし何したんだ?」
時雨
「それが、突然で……」

車から降りた時雨が見たのはフロントがひしゃげ、粉々になった破片をばらまきながらガードレールに突き刺さっている愛車の姿だった。

時雨
「げぇ……」
「……しかし、おまえ……」

そう言いながら涼が指さしたのはカードレールの下 10m以上はあるかという崖だった。

「よく生きてたな」
時雨
「……本当に」

とりあえず、涼が警察に連絡にいく。 JAFはその後にしかきてくれないらしい。その後、二人で待っているとき、

時雨
「しかし、何が起こったんだ」
「おまえ、なにしたんだ?」
時 雨
「なにって、左のコーナーだろ、だからここらへんからイ ンに入ろうとして……」
「まぁ、おまえはアウトインアウトのラインをとっただろ うからこの辺から……いてぇ」

突然転ぶ涼、その下には排水路をふさぐ鉄板がひいてあった。

「これか……」
時雨
「それ以外は考えにくいな、だいたい、上から下ってこの カーブの方が緩いし、スピードも遅い、同じ条件だけなら曲がれたはずだ。それに、ステアリング切ったのに車はそのままガードレールにつっこんでいる」
「多分、この上にのってスリップ、そして、タイヤが跳ね たな」
時雨
「……」
「まぁ、運も悪かったけど、おまえの判断も甘いよ。その 前に見極めないと」
時雨
「おまえだって、俺が事故ってなかったらつっこんでたろ?」
「どうかな、しかし、やってたら俺のはアルミだからね、 死んでるかもね、そういえばおまえ怪我は?」
時雨
「いや、眼鏡は吹っ飛んだ、腕は痛い、肩も痛い、腰もな んか痛い」
「とりあえず病院かな」
時雨
「まぁ、今すぐどうにかなることはないだろう、とりあえ ずこいつを何とかしてやらないと……」

フロント部分はガードレールを曲げて崖に乗り出している。後ろはほとんど傷無し足回りはどうだか判断しようもない。といいながら、二人が同じところで視線が止まる。そして

時雨&涼
「なぁ、どうしてエアバック開かへん?」
時雨
「やっぱり、そう思うよな、納得いかんな」
「フロント完全大破してるのに……」
時雨
「意味あらへんやん」
「やっぱり、エアバックじゃなくてMOMOのステアリングの ままでもよかったんちゃうか?」
時雨
「おのれ、トヨタめ〜」



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