エピソード381『師走になれば……』


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エピソード381『師走になれば……』

十二月、せんせも走る十二月、何があっても十二月。それがどうした十二月。
 大学のコンピュータ棟、このご時世ではワークステーションは当たり前なのだ。

時雨
「いやぁ、しかし、まいりましたなぁ。今年は大変な年だ ったね」
めぐみ
「まぁ、時雨にとってはね。でもまぁ、今年中に何とかな るんじゃないの?」
時雨
「あい、おいらのアキュウラJAZ80は返ってくるし。PCト ラッシュも回復したのだが……」
めぐみ
「だが?」
時雨
「実はだね……ほうら課題がいっぱい」

開かれたメイルBOXには課題の催促のメイルがいっぱい

めぐみ
「……さぁ、返ろうかな(笑)」
時雨
「め、めぐみぃ〜、いやめぐみさん。たすけてぇ〜」
めぐみ
「え〜い、許せ時雨。わたしにもファジー理論が待ってい るのだ」
時雨
「そんなぁ、せめておーぷんGLだけでも……」
めぐみ
「だめなのぉ〜」

そんなこんなで呆然と構内。

時雨
「おぉ、あそこに見えるはあきりんではないか」
竜胆
「って、それはあたしじゃないのよ」

時雨の後ろから後頭部を踏みつけながら優しく話しかけるあきりん

時雨
「お、おぉう、あきりん。うぉんちゅ」
竜胆
「うぉんちゅ」
時雨
「しかし、あきりん。足長いなぁ〜」
竜胆
「細かいことは気せんでいいのよ」
時雨
「まぁまぁ、私の写真集をわけてあげますから」

と言いながら写真を渡す。

竜胆
「こっこれは……」
時雨
「いやぁ、だってフェラーリであったときカメラの現像に 行くときで2枚ほど残っていたのだから……」
竜胆
「これをまさか……」
時雨
「いやぁ、カラープリント0円だったし、まぁいいかって 20枚ほど……」
竜胆
「しばく」
時雨
「きゃはぁ、いやですのよ」

構内を逃げ回る時雨、追うあきりん。

めぐみ
「ふぅ、『現実逃避もうど』か……」



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