エピソード385『観楠の手は早い?』


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エピソード385『観楠の手は早い?』

登場人物

水島緑(みずしま・みどり)
ベーカリー楠のバイトをしている少女。
湊川観楠(みなとがわ・かなみ)
立場の低いベーカリー楠の店長
三河夏和流(みかわ・かわる)
ベーカリー楠の常連客
滝郁代(たき・いくよ)
観楠の悪友
日阪朝(ひざか・はじめ)
観楠の悪友その2
如月尊(きさらぎ・みこと)
最近開店した花屋の店主
狭淵美樹(さぶち・みき)
ベーカリー楠の常連客。いつも本を読んでいる。
西山みのる(にしやま・みのる)
夏和流の相方(笑)
湊川かなみ(みなとがわ・かなみ)
動かぬ証拠(笑)

ある日のベーカリー楠にて

「え、店長って手が早いんじゃぁ……」
観楠
「緑ちゃんまでそんな風に……」
「え、あ、その、あの……(汗)」
観楠
「はぁぁぁぁぁぁ……わしゃなーんもしてないのに」
夏和流
「何もしてなきゃ噂なんか立たないですよ(笑)」
観楠
「俺ってそんなに手が早そうにみえる?」
緑&夏和流
「えぇ、とっても」
観楠
「う、う……何故だ、何故なんだぁ!(目の幅涙)」
美樹
「いわゆる一つの、実績による評価というものですね。店 長のこれまでの努力が報われたというわけで……
あ、コーヒーもう一杯貰えます?」
郁代
「ほら、その証拠が来たよ」

からんからん。という音と共に……

かなみ
「父様ただいまっ!」

緑&夏和流
「……」(疑いの眼差し)
観楠
「だーからちがうって。(汗)」
かなみ
「? 父様、どうしたの?」
郁代
「あ、かなみちゃん。こっちおいで。父様はちょっと忙し いんだって」
かなみ
「うんっ!」

ててて、とかなみ郁代の方へ向かう。

観楠
「そのわけは前にも話した筈でしょ!(大汗)」
かなみ
「父様どうしたの?」
郁代
「子持ちの悲哀を噛み締めてるんやな」
観楠
「こらっ、そこ!  手なことゆーなっ!(目の幅涙)」
夏和流
「でも、もうすでに、ねぇ……」
郁代
「そうそう」
「そうですよ」
観楠
「違うのにぃ(T_T)」
夏和流
「……じゃあ少しそこら辺を研究してみましょうか。店長 さんの手が早いかどうか」

意見募集中。まあ結果は見えているけれど(笑)
 でもまあ、観楠さんを悔い改めさせるためにも、徹底的に議論しようではありませんか(笑)

「(くすっ) 観楠さんも素敵な人だけど、花開こうとして いる恋の蕾を摘んでしまうほど、あたしは野暮じゃないわよ。大体、あたしにちょっかいかけようと思ったら、火傷の一つや二つ覚悟できてもらわなきゃ(くすくす)」
夏和流
「やけどの一つや二つぐらい、なんでもありません。命だ って、(他人のなら)全然かまいません」
美樹
「火傷……火傷は皮膚ガンの元。(腫瘍生物学の教科書を 読んでいる)ま、物理的刺激ならなんでも構わないんですけどね。リスクはさほど大きくありませんし。
あ、店長、コーヒーもう一杯。
ちょっとアメリカン目でお願いします」
夏和流
「……と、言うわけで全然問題なしです」
みのる
「おまえの人格以外はな」
夏和流
「……(T_T)」
「(くすっ) だ・め・よ、女の子と勝利はね、自力で掴み 取ってこそ尊いものなのよ。『他人の』なんて言ってないで、自分を賭ける覚悟が出来たらいらっしゃい」
夏和流
「(三秒沈黙)覚悟しましたぁ」
観楠
「素敵……ですか(照)
とりたてて言う所のない、極々平凡な男ですが……やはり人柄の勝利か(笑) (自分で言っちゃえ)」
夏和流
「手の早さの勝利でしょう(笑)」
郁代
「手の早さの勝利だな(笑) 後はタイミング」
「『手が早い』って事は、行動力があるって事の裏返しで しょ。それも、魅力の一つだと思うけどな、あたし」
観楠
「……どーも誤解があるようですが(汗)
 私の手が早いわけではなく、状況がそーさせると言った
方が適当かと(笑)
 ねぇ? 美樹さん、朝。 : だいたい、そんなに手が早い奴なら店にくる女の子全員 :に手出してますってば(可愛い子ばっかりなんだぞ)
美樹
「状況に流される=誘惑に弱い。白状しましたね? 
いけませんね、心に決めた人がいるというのに手を出しては(笑)」
「ほぉ〜〜(ニヤリ)。夏和流君(笑)」
夏和流
「了解しました、観楠つっこみ隊の隊員として義務を果た します(笑)」

夏和流、何やら怪しげな録音機を取り出す(;^^)

夏和流
「(ぽち)『手出してますってば』(ぽち)なるほど。確かに 録音しました」
観楠
「か、夏和流くん、いつの間に……」
夏和流
「ふっふっふ、最近何があってもいいようにいろいろ持ち 歩いているんです。この録音機もそのひとつ。という訳で、もはや弁解の余地もありませんね(笑)」
観楠
「だ、だからそれは……」
録音機
『店に来る女の子に全員に手出してますってば』
夏和流
「も一回聞きます?」
観楠
「あああ……(目の幅涙)」
美樹
「あ、なるほど、そうだったんですか。
美樹にはテープの音しか聞こえていなかった)
店長、元気なのはいいですけど、女の子、泣かせちゃ駄目ですよ。
と、言うわけでたまには紅茶頂けますか?」
観楠
「ひさぁ〜〜しぶりに店にきて、言うことはそれかい」
「お前が奥手やゆうのはどーしても信じられへん(笑)」
観楠
「……わかった、奥手でないのは認めてといてやろう。そ れと正直な話、気が多い所があるかも知れんがそれはこの辺りで商売してりゃ当然と思わねー? なんか知らんが美人が多いんだぞ!?」
「思わん」
観楠
「……あっさりと、まぁ(汗) でも浮気してるわけじゃな いぞっ」
「浮気しいたいんか?(笑)」
観楠
「違うっ!!」 
夏和流
「わかった、不倫ですねっ」
観楠
「……(ーー#」
夏和流
「隊長……やりすぎたようですが……」
「相手マジにさすんはツッコミとちゃう。その辺わきまえ んとシャレにならへん」
夏和流
「了解しました、隊長っ」



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