エピソード391『お別れの挨拶』


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エピソード391『お別れの挨拶』

登場人物

三河夏和流【みかわ・かわる】
冗談と駄洒落を愛する高校生。
湊川観楠【みなとがわ・かなみ】
ベーカリー楠の店長。
湊川かなみ【みなとがわ・かなみ】
観楠の子供。とてもかわいい。
日阪朝【ひざか・はじめ】
観楠の友人。ツッコミの達人。
豊秋竜胆【とよあき・りんどう】
強烈なぱんちを持つ女子大生。
紫擾時雨【しじょう・しぐれ】
竜胆の友達。ぼけ担当。
水島緑【みずしま・みどり】
フルボーグの看板娘弐号。
岩沙琢磨呂【いわさ・たくまろ】
やまとなやつ。

ある日のベーカリー

今日は、結構みんな集まっている。そんな中、まじめな顔の三河夏和流がやってきた。

夏和流
「店長さん。今まで、お世話になりました」
一同
「?」
観楠
「どうしたの、あらたまって」
夏和流
「実は、引っ越しをすることになりまして、その挨拶にう かがったんです」
観楠
「え……。そんな、急に……」
夏和流
「はい。それで、とりあえずもう行かなくてはなりません から、みなさんにもお会いしたくて。(他の人に目を移し)日阪さん。お教えいただいたつっこみの心得、絶対に忘れません」
「……おう」
夏和流
「紫擾さんに豊秋さん。どつき漫才のやり方、これからも 有効に役立たせてもらいます」
時雨
「まあ役に立てて、よきにはからえ」
竜胆
「もっとまともな挨拶せんかぁ(ぱーんち)」
時雨
「うう、相変わらず鋭い攻撃、ではさらばだ(ばた)」
夏和流
「水島さんも、いつも麦茶を運んでくださってありがとう ございました。これからも、看板娘弐号としてがんばってください」
「は……はい」
夏和流
「琢磨呂先輩にもいっぱいお世話になりました」
琢磨呂
「気にすんじゃねえよ。元気でな」
夏和流
「それと……。店長さん。いつもいつもおいしいパンをあ りがとうございました。これからもおいしいパンを作ってください」
観楠
「うん。夏和流くんも元気で」
夏和流
「かなみちゃんにもよろしく。あのこれ、かなみちゃんへ プレゼントです(ぬいぐるみを渡す)」
観楠
「あ、ありがとう(嬉し目の幅涙)きちんと渡すよ」
夏和流
「ここにいないその他のみなさんにも、よろしくお伝えく ださい」
観楠
「うん。わかったよ」
夏和流
「それでは。皆さん、今まで本当にお世話になりました」
「元気でな」
時雨
「さらばだ、また会おう」
竜胆
「ばいばい」
「さようなら」
琢磨呂
「死ぬなよ」
観楠
「また、遊びに来てね」
夏和流
「失礼します(店をでる)」

翌日のベーカリー

そして、翌日……。今日もけっこうそろっていたのだが。

夏和流
「ちわーす」
観楠
「か、夏和流くん?! 引っ越したんじゃあ……」
夏和流
「ええ、おかげさまですべて荷物は運べました。今、一段 落入れたところです」
観楠
「じゃ……なんで……」
夏和流
「引っ越し場所は、ここから歩いて五分で着きますから、 お昼でも買おうと思って」
一同
「……歩いて五分?!」
夏和流
「ええ、そういうわけですからパンを……って、ちょっと ……みなさん?」
一同
「まぎらわしいこと、すんなぁぁぁぁぁ!」

そのときの常連達による、「最大何発? 連続コンボ大会」は、夏和流にのべ253発入ったところで終了した。



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