エピソード395『クリスマスはコスプレで』


目次


エピソード395『クリスマスはコスプレで』

弾き語り通信倶楽部より

 
  クリスマスパーティーのお伺い
  ============================
  
  一席といっても落語をやるのではなくてパーティーでござい。
  思えば去年のクリスマスにはパーティーなんぞやっておらんかった。
  パーティーといえば登場人物が一同に会す絶好のイベントであり、年に何
  度もできるものではないから是非このクリスマスにやりましょう。
  で、パーティーはイブにいかが? 25日は個別に楽しめるようにする方
  が良いし。
  パーティーにはライブ・漫才・演劇・一発芸・落語一席などさながら学芸
  会のようなことをしたいなと思っておりまして、皆様何ぞ出し物を用意し
  ておいてくださいな。
  場所は何かの不都合がなければベーカリー楠。ね、店長。
  
  要項
   クリスマスパーティー

  12月24日(火) 19:00〜22
00
   ベーカリー楠にて
  
  Guitar Man Nagase - 長瀬 -

System Owner ==========================================================================================================================================
 > 一席といっても落語をやるのではなくてパーティーでござい。
 
 は〜い、みどりでーすっ。
 多分参加できますぅ。
 
  みどり
 ==========================================================================================================================================
 長瀬さんにお話が
 
 > で、パーティーはイブにいかが? 25日は個別に楽しめるようにする方
 > が良いし。
 
 おぉ〜、いいですねぇ。是非参加させてください。
 
 > パーティーにはライブ・漫才・演劇・一発芸・落語一席などさながら学芸
 > 会のようなことをしたいなと思っておりまして、皆様何ぞ出し物を用意し
 > ておいてくださいな。
 
 ふっふっふ、ではとっておきをお見せしますよ。
 期待してください。

RIVER==========================================================================================================================================
 > で、パーティーはイブにいかが? 25日は個別に楽しめるようにする方
 > が良いし。
 
  ふつーは逆じゃないのかな?(笑)
  あー……と、24日の夜は、その……(モゴモゴ)
  できたら25日の方がいいでーす(苦笑)
 
 > 場所は何かの不都合がなければベーカリー楠。ね、店長。
 
  はいはい(笑)
  店終わってからで良ければ、場所開けますよ(笑)
 
 >  クリスマスパーティー

>  12月24日(火) 19:00〜22
00
 >  ベーカリー楠にて
 > Guitar Man Nagase - 長瀬 -
 > System Owner
 
  クリスマス、といえばやはりプレゼントですよね?
  サンタさんからのは別枠として、みんなでプレゼント交換
  やりませんか?(笑)
  誰になにがあたるかわからない、ヤミナベ方式でやると結構
  面白いですよ。
 

HG0052 店長==========================================================================================================================================
 
 >> 場所は何かの不都合がなければベーカリー楠。ね、店長。
 > 店終わってからで良ければ、場所開けますよ(笑)
 
  物理的に大丈夫なのかね?(;^^)
  なんかこのままだと山ほど来そうな気配があるんだが……。

> サンタさんからのは別枠として、みんなでプレゼント交換
 > やりませんか?(笑)
 
  ごみやげ(有事ネットのオフで行われる、自分には不要だがある意味で価値
 はあるものを交換するイベント)方式ですな。
  前略で後略なものを持っていきましょう。(謎)
 
  ft==========================================================================================================================================
 店長さんにお話が
 
 > あー……と、24日の夜は、その……(モゴモゴ)
 > できたら25日の方がいいでーす(苦笑)
 
 うーん、まあ忙しい時期ですからね。
 

時間は、PM7
00からでいいんですか?
 
 > クリスマス、といえばやはりプレゼントですよね?
 > サンタさんからのは別枠として、みんなでプレゼント交換
 > やりませんか?(笑)
 > 誰になにがあたるかわからない、ヤミナベ方式でやると結構
 > 面白いですよ。
 
 プレゼントですか。隠し芸やコスプレとか色々と忙しいくなりますね(笑)

RIVER==========================================================================================================================================
 
 > できたら25日の方がいいでーす(苦笑)
 
  私はどちらにしてもなんやかんやのパーティで忙しい。せめて顔ぐらいは
 出そうと思っているのだが。一応の参加、ということだろうか。
 
  正正
 ==========================================================================================================================================
 
 > 誰になにがあたるかわからない、ヤミナベ方式でやると結構
 > 面白いですよ。
 
 何でもいいのかな(にやり)。
 音楽ならして止まった瞬間に一斉に手近なプレゼントをとる、という奴かな。
 (なんだか争奪戦になりそうだぞ)
 
 フラナ
 ==========================================================================================================================================
 フラナさんにお話が
 
 >> 誰になにがあたるかわからない、ヤミナベ方式でやると結構
 >> 面白いですよ。
 >何でもいいのかな(にやり)。
 >音楽ならして止まった瞬間に一斉に手近なプレゼントをとる、という奴かな。
 >(なんだか争奪戦になりそうだぞ)
 
 プレゼント争奪戦かぁ。
 なかなか燃えるシチュエーションですね(笑)
 「果たして、××さんのプレゼントをもらうのは誰か?!」
 なんちゃって(笑)

RIVER==========================================================================================================================================
 >> 店終わってからで良ければ、場所開けますよ(笑)
 > 物理的に大丈夫なのかね?(;^^)
 > なんかこのままだと山ほど来そうな気配があるんだが……。
 
  えーと……何人ぐらいになるんでしょうかねぇ?
 
  私と、かなみちゃん。
  幹事のすぱる君とみどりちゃん、神夜君とワーレン君もくるかな?
  竜胆ちゃんはOKだよね?
  RIVER君と秋人君。
  で、ftさんと……
 
  う、10人以上ですか(汗)
  とりあえず、参加表明してくださいね>皆様
 
 >> サンタさんからのは別枠として、みんなでプレゼント交換
 > 前略で後略なものを持っていきましょう。(謎)
 > ft
 
  で、24と25のどちらにやるんでしょうか?>すぱる君
  決まらないと、店の予定がきめられませーん(笑)
 
  HG0052 店長
 =====================================================================
 =====================================================================
 店長さんにお話が
 
 > とりあえず、参加表明してくださいね>皆様
 
 はいはーい、僕も確かに行けまーす。
 秋人も行きまーす。

RIVER=====================================================================
 =====================================================================
 
 》>> 場所は何かの不都合がなければベーカリー楠。ね、店長。
 》> 店終わってからで良ければ、場所開けますよ(笑)
 》 物理的に大丈夫なのかね?(;^^)
 》 なんかこのままだと山ほど来そうな気配があるんだが……。
 
 ふふふ・・・・風邪で倒れてたけど、復活じゃあああああ!
 
 ところでft氏よ。当然の事ながら私は出撃するぞ。随伴者×1でな。
 
 随伴者×1 が何か美味しいものでも持ってきてくれるかも知れんぞ >ALL

》 ごみやげ(有事ネットのオフで行われる、自分には不要だがある意味で価値
 》はあるものを交換するイベント)方式ですな。
 エのごみやげは、みんなあんまり欲しくないと思うぞ。
 一応持っていくけど・・・。
 
 =<<★>>= ワーレン大尉=====================================================================
 =====================================================================
 > 》 なんかこのままだと山ほど来そうな気配があるんだが……。
 
 はーい!私も行きます!
 
 > 随伴者×1 が何か美味しいものでも持ってきてくれるかも知れんぞ >ALL
 > warren@mbox.kyoto-inet.or.jp =<<★>>= ウォーレン大尉
 
 あっ、その日は半休とって、料理に専念します!というわけで、厨房一部借
 りたいのですが……>店長様。メニューは以下の通り
 
 1.ローストチキン
 2.クリスマスシチュー
 (ホワイトシチューにトマトソースとグリーンソースをあしらったもの。)
 3.サラダ各種
 4.カクテル類(オリジナルもあります)
 5.オムライス
 6.サンドイッチ
 7.フルーツポンチ
 8.フランペアイスクリーム
 (ピーチ&ビターチョコレートアイスクリームをハーフハーフにして、固めに
 したメレンゲをコートし、赤のラズベリーソースと緑のミントソースを下敷き
 に、ミントの葉を添えて食べる直前にフランペ(リキュールをかけて燃やす)
 するやつ。明かりを落とすと幻想的)
 9.プリン
 
 って、何人くるんだろう?材料の予測が……。
 
  いたくよき(滝郁代)=====================================================================
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 》あっ、その日は半休とって、料理に専念します!というわけで、厨房一部借
 》りたいのですが……>店長様。メニューは以下の通り
 うおー、飯じゃ飯じゃ!
 食うでええええええ!
 
 いたくよき、わしは4人分は食うぞ!
 =<<★>>= ワーレン大尉=====================================================================
 ベーカリー楠
 ------------
 
  数日前に竜胆が巻き起こしたコスプレ旋風は止まる所を知らず、観楠をも汚
 染し始めた。
  このままベーカリー楠のクリスマスパーティーはコスプレパーティーになっ
 てしまうのかっ……多分なるんだろうな(笑)

観楠
「しかし……コスプレかぁ……」
 
  と、何気なく店内を見回すと、トレイを拭いている緑に目がとまった。
  
観楠
「うーん。緑ちゃんもコスプレしてみたら?緑ちゃんは背が
高いから、マチュアとかバイスなんか良いんじゃないかな(笑)」
竜胆
「店長さん。マチュアもバイスもオロチ一族ですが(^^; しかも性格はSで年増ですよ(笑)」
「え、あ……あの歩き方はちょっと……(^^; 格好も恥ずかしいですし……」
観楠
「うーん……緑ちゃんなら……」
「なんでしょう?」
観楠
「いや。緑ちゃん背高いし、歩き方真似しなくても格好
いいんじゃないかなぁ(笑)」
「はぁ……(汗)」
観楠
「ついでに、人に見られたら度胸つくかもね(笑)」
「みられるんですかぁ!?」
観楠
「……人に見せないでどーすんの」
「だ、だって……その、は、恥ずかしい……です(この間、一人でやってみた時だって恥ずかしかったのに……(*1))」
観楠
「大丈夫だって(苦笑) んじゃ、店の人間全員でコスプ
レしよう、よし決定(笑)」
「え、え、え?(汗)」
観楠
「KOFよりも……そーだな、わくわく7でいこう(笑)
緑ちゃんはティセで決定」
「はぁ……店長さんは?」
観楠
「とーぜん、まるるんだよ(笑)」
琢磨呂
「元々俺はロサンジェルス市警のコスプレみたいなもんだし……」
夏和流
「じゃあ、僕は『真闇戦士ダーキオン』やります」
観楠
「……あれを? 結構手間かかるんじゃない?」
夏和流
「んー……。まあなんとか。演劇部の関係で手伝ってもら
えるかも知れませんし」
観楠
「期待しているよ(笑)」
夏和流
「みのるはどうする? 何が似合うだろ?」
みのる
「……何故俺がそんなことにつきあわねばならん」
夏和流
「ここにいるから(笑)」
「コスプレかぁ……面白そう(にこにこ)」
観楠
「は? いや、尊さんまで……やるんですか?」
「だって面白そうですもの(くすくす) あたしも混ぜて下さい」
観楠
「はぁ……」
「ん〜、何がいいかな……VF3の葵がいいかな……サラも捨てがたいわね……あ、モリガンも捨て難いなぁ(思案中)」
観楠
「あの……尊……さん?(汗)」
「(ぱっと観楠の方を振り向いて)観楠さん」
観楠
「は、はい?」
「何がいいと思います?(にこにこ)」
観楠
「いや、なにって……(汗) も、モリガンなんか良いかなぁ」
「モリガン……ふむ(思案中)」
観楠
「(しまった! よりにもよって一番『妖しい』奴を言っ
ちゃった(汗))」
「きめたっ! あたしモリガンやります(笑)」
「え?(汗) 尊さん……モリガン……やるんですか?」
「任せてっ! こういうイベントはね、参加して目立った
者の勝ちなのよ、緑ちゃん(緑ちゃんに軽くウインク)」
「はぁ……」
観楠
「(ほっ……良かった……どうやら選択は正しかったか)
ほら緑ちゃん、尊さんもやるって(笑)」
「え、ええ。でも(汗)」
夏和流
「尊さんはモリガンですか……その、パーティーの時……
写真取っても良いですか?」
「え? 写真?(ちょっと赤面)う〜ん……いいわよ、
でも可愛く撮ってね(笑顔)」
琢磨呂
「待ったぁ! その役目、この俺が承ろう」
観楠
「琢磨呂君が?(苦笑)」
琢磨呂
「な、何だよてんちょー!その複雑な顔は(苦笑) 俺
だってちゃんと撮らなきゃいけねぇ時は、わきまえてるさ。
第一、会場は夜の店内だろ? 撮影の条件としてはかなり
悪いはずだ。ま、俺位の腕がなきゃ良い絵は撮れねえぜ」
観楠
「まぁ、確かに琢磨呂君の腕は認めるけどね(苦笑)
じゃぁ尊さんだけでなく、みんなの写真撮影をお願いする
よ。その外の各自は自由に撮ればいい」
琢磨呂
「よしっ!さすがてんちょー話が早えぇ。と言うわけで、
姐さん。一つよろしく頼むぜ」
「よろしく、名カメラマンさん(笑)」
夏和流
「琢磨呂先輩、僕にカメラテクニックを伝授して下さい」
琢磨呂
「ふっ(煙草をふかす真似) 俺のコーチは厳しいぜ?」
夏和流
「がんばりますっ」
観楠
「琢磨呂君もコスプレするの?」
琢磨呂
「ん、まな。当日を楽しみにしててくれ」

*1 EP『コスプレゲーセン』 シーン「余波」参照

「しかし、ここまでコスプレできたら、やっぱりクリスマス パーティーは皆でコスプレパーティーしません?」
観楠
「一番カンタンなのはやっぱり軍装パーティかな?
      
 2、3着持ってる人間が複数いるしねぇ(笑)」
夏和流
「えぇ〜、真闇戦士ダーキオン〜(ぶ〜)」
みのる
「ダーキオンだと?」
夏和流
「そう、ダーキオン」
みのる
(剣でざっくり)
夏和流
「はわぁ、血の水芸でござい(意識もーろー)」
みのる
「……ダーキオンをふざけるなよ」
夏和流
「……はぇ?(汗)」
みのる
「ヘルメットとフェイスガードの兼ね合いが重要だ、ここ
をふざけるなよ」
夏和流
「……(汗)」
みのる
「ガントレットとナックルガードは連動だ、ここをふざけ
るな」
夏和流
「はぁ(汗)」
みのる
「レガースは形が命だ、ふざけるなよ」
夏和流
(みのる……ファンだったのか)

富良名宅にてコスプレの打ち合わせをするの図

本宮
「コスプレねぇ、まぁおまえはいつもの事だけどな」
佐古田
「スナフキン…」
フラナ
「でも、スナフキンじゃないけどね、姉ちゃんが衣装作ってくれたから」
佐古田
「スナフキン…」
本宮
「何の衣装?」
フラナ
「リムルル」
本宮    
「ぶっ(あやうく飲みかけの紅茶を吹き出しそうになる)」
フラナ
「うわっと、なんだよもとみー」
本宮
「な、なんで…リムルル」
フラナ    
「だって、姉ちゃんが似合うからっていうから…」
本宮    
「似合うって言ったってなぁ」
フラナ   
「ちょっと着てみる?ちょっとまってて」
佐古田
「スナフキンンンン…」
本宮
「わかったわかった佐古田、無視して悪かった、もうしゃべるな」

がさがさとギザギザ模様のあの衣装を着込むフラナ。
 小柄な体、愛敬のある幼顔、きちんととかした髪にヘアバンドよろしく布をまきつ
 けて…。
 なかなか似合っている、しいてあげれば髪が黒ければいいな、といった感じ。

フラナ    
「どぉ、もとみー、佐古田、変かな?」
本宮・佐古田
「……(かわいいかもしんない)」
本宮    
「しかし…普通弟にリムルルやらすか…瑞希さんって一体…」
フラナ   
「瑞希姉ちゃんだからね」
本宮    
「説得力あるなぁ」
佐古田
「瑞希さん…スナフキンでいいのに」
夕暮れの放送室、忍び寄る人影三つフラナ、本宮、佐古田である。

フラナ
「抜き足、差し足、忍び足」
本宮
「しかし…なんつーカッコしてんだ、フラナ」
黒づくめにほっかむり姿のフラナ、そのまんまであるちなみに本宮は制服、佐古田はいつものスナフキンスタイル

フラナ
「だって盗みに入るときの基本スタイルだって
瑞希姉ちゃんが作ってくれたから」
本宮
「瑞希さん…好きだなぁ…しかし…めちゃくちゃめだつぞそれ」
佐古田
「盗みの味、それは蜜の味…」
本宮
「あのな…盗むんじゃない、あくまで借りるんだ」
フラナ
「よく言う言い訳だよねぇ」
佐古田
「言い訳…それは…」
本宮
「ほら、さわぐな」
フラナ
「ぶー」
がさがさとアンプやマイクを物色する三人

本宮
「ほら、しっかりもてよ」
佐古田
「ああ、僕の腕は壊れそうだ」
本宮
「重いから二人で持てよ」
フラナ
「ぎゅう、重いー」
本宮
「落とすなよ、壊したらヤバイぞ」
盗みに没頭する三人、背後に人の気配がするが誰も気づかない

本宮
「よし、これで全部だな」
フラナ
「よぉし、もとみー佐古田ずらかるぜ」
本宮
「おまえなぁ…ま、いいけど…佐古田行くぞ」
琢麿呂
「ふっおまえたち甘いなっ」
器材の影から琢麿呂登場

本宮
「なっ…なにぃ」
フラナ
「琢麿呂せんぱぁい、やっほー」
琢麿呂
「おまえたちそんなすきだらけの捜索、発見してくださいと
いってるようなものだぞ」
本宮
「せ……先輩、俺達をどうする気ですか…」
フラナ
「ふんじばって、先生につき出す」
佐古田
「ああ、風よ星よ、停学確実の僕をなぐさめておくれ…」
本宮
「…先輩、勘弁してくださいぃ」
琢麿呂
「ふっ言ってみただけだ、健闘を祈るぞ、ではっ」
身をひるがえし去っていく琢麿呂、後に残された三人

フラナ
「ぼーぜん」
本宮
「なんだったんだ今のは…」
佐古田
「ああ、スナフキン、きみは僕を見捨てるのかい」
本宮
「どうした、佐古田」
次の瞬間、懐中電灯のライトが三人を照らす。

用務員
「こら、そこで何をしている」
フラナ
「うっやべぇみつかったぜアニキぃ」
本宮
「……………まずい」
用務員
「おまえたち…なんちゅうカッコだ」
スナフキンの佐古田と泥棒ルックのフラナを見てのセリフである。はっきし言って弁解の余地なしである。

本宮
「あの、俺達は…決して…」
フラナ
「お願い、見逃してなんでもするからぁ」
本宮
「こら、ちょっとまて」
用務員
「ほほぅなんでもするか」
フラナ
「もうなんでも、体をはって」
本宮
「フラナァァ」
佐古田
「ああ、かわいい子牛…売られていくよ…」
用務員
「おまいたち、確か、よくライブをやってたな」
フラナ
「うんやってるよ」
用務員
「おまえたちギターはなかなかの腕前だなぁ」
本宮
「そりゃどーも、それで…」
用務員
「俺の好きな浪曲オンパレードを俺がいいと言うまで弾いて
もらおう」
フラナ
「お安いご用だい、まっかせといて」
本宮
「…いいと言うまで……わかった、もうやけだ弾きまくります」
佐古田
「僕の手よ…朝まで無事でいられるだろうか…」
本宮
「まさか朝までは…やんないだろう」
フラナ
「ほんじゃ一曲、いくよっ」
甘かった…用務員のおじさんにすっかり気に入られ、一晩中アンコールの連続、三人朝までギターの弾きっぱなし大会になってしまった。翌日、なぞのギター弾きのうわさが学院に流れるのであった。12月24日・クリスマスイブ

ベーカリー楠にて

夏和流
「ちやーす」
みのる
「こんにちは」
観楠
「夏和流君にみのる君。遅かったじゃない」
夏和流
「ちょっと衣装の直しをしていたら手間取っちゃって。
……ところで店長さんのその格好、なんですか?」
観楠
「え? まるるんだよ」
夏和流
「みゅー。しらないです」
観楠
「そ、そう(残念) 夏和流君達も、早く着替えたら?」
夏和流
「いや、僕は実はこのコートの下に……じゃーん」
観楠
「ああ、ダーキオンの変身前の衣装だね」
夏和流
「そして、後で変身します(笑)」
観楠
「みのる君は?」
みのる
「ダーキオンの新キャラクターです」
観楠
「二人とも、とってもうまくできてるよ(笑)」
夏和流
「そうですか? ありがとうございます(笑顔)」
「こんにちは〜遅くなりました〜」
観楠
「いらっしゃ……」

観楠、夏和流の視線の先は店のドアの前に立つ尊。全身真っ黒のふぁふぁの服を着込み、ごていねいに黒の帽子まで被っている。
 さらに、その肩からは大きく膨れたスポーツバックが下げられている。

観楠
「尊さん……その大荷物……何ですか?(汗)」
夏和流
「その格好……ひょっとして……メーテル?」
「ビンゴ! こっちの荷物は衣装とか色々入ってるんです」
夏和流
「残念、モリガンじゃ無いんですか……(がっくり)」
「(くすくす)大丈夫、さすがにあの格好で外を歩く訳に
いかないから、こっちで着替えるようにしただけです」
観楠
「え? じゃぁ……(汗)」
「後で着替えますから、奥をちょっと貸して下さいね
(にっこり)」
観楠
「はぁ……(まさか本当に用意してくると思わなかったなぁ ^^;)」
「ところで観楠さん、緑ちゃんは?」
観楠
「さっき奥の整理をお願いしたから……もう終わる頃かな?
緑ちゃ〜ん、ちょっと〜」
「はーい。あ、尊さん、夏和流さんこんにちは(ぺこり)」
「こんにちは、緑ちゃん……って。やだ、緑ちゃんまだスッピ
ンじゃない」
「え?」
「ちょっとこっちに来て、ここに座って」
「はぁ」

なんだか分らない内に、言われた通り尊と向かい合うように椅子に座る緑。
 ごそごそと尊が足元のバックを漁ると大き目の箱が取り出された。

「あの、何を……するんですか?」
「んー?いーから、いーから(くすくす)」

ぱかっと開けられた箱の中には各種取り揃えられた化粧品。

「パーティーなんだからちょっとくらいおめかししなくちゃね。
はい。まずは、化粧水と乳液でお肌を整える」
「え、あの……これ、お化粧なんか(慌)」

いきなり化粧品の瓶を渡されて慌てる緑。女の子が化粧する所なんか見た事無い(多分)観楠と夏和流は、興味深々の面持ちで眺めている。

「四の五の言わずに黙って座る(笑)。はい、目をつぶってぇ、
ちょっち、動かないでねぇ……」

尊がコットンに染み込ました化粧水と乳液で手早く緑の顔を拭う。顔を撫で回すコットンの感触がくすぐったいのか、緑は首をすくめる。

「くすぐったいですぅ」
「我慢我慢(笑)お次は……ファンデーションっと、は
い、次は……」
「まだ……ですかぁ」
「まだまだ(笑) えーっと頬紅をちょいちょい……アイ
ラインでここを……こうして、カーラーで睫をくるっとカー
ルして」
「尊さん、顔がくすぐったいですぅ」
「はい、はい、これで最後よ、我慢してね。ピンクのルー
ジュをちょいちょいっと……ほい出来上がり」
「ふぅ、やっと終わりましたぁ」
夏和流
「終わったんですか? いやぁ初めてじっくり見せて貰い
ましたけど、女の人って大変なんですねぇ(しみじみ)」
「お化粧なんてした事無いから、なんだか顔が変な感じで
すぅ」

と、今まで観楠たちに背を向けていた緑が振り返った。

観楠
「へぇ……」
夏和流
「うぁ……」
みのる
「ふむ……」
「え、どうしたん、ですか? あたしの顔、変ですか?」
「どぉ? 緑ちゃんは元が良いけど、さらに奇麗になった
でしょ」

尊の言葉に声も無くうなずく男性陣。
 目元を彩るアイラインや、薄いピンクの唇。
 いつもとちょっとだけ違って、とっても奇麗になった緑がそこにいた。

「やだ、なんだか、とっても……恥ずかしい……です(大照)」
観楠
「いや、恥ずかしがる事なんか無いよ、こりゃあみんなの
反応が楽しみだ(笑) ねえ、夏和流君。夏和流君?」
夏和流
「(ほわわ〜ん)」
観楠
「だめだ、見とれちゃってるよ(笑)」

=======================

観楠
「さて。それじゃ、みんなそろったところで乾杯しよう」
 =======================
夏和流
「それでは、一番、三河夏和流やりますっ」
一同
「おおお〜(ぱちぱち)」
夏和流
「ちょっとはずれた昔話を……。
『昔々、ある所になんでも終わらせる不思議な力を持った
姉妹がいたそうな。お姉妹(おしまい)』」
一同
「……は?」
夏和流
(うけなかったか……)
コウゾウ文雄
「寒いな」



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