〜予告〜
(予告編のテーマ)
- テロップ
- 「あの夏和流君に恋人!?」
- 女の子
- 「ね、あたしとつきあってみない?」
- 夏和流
- 「……はぁ!?(汗)」
- テロップ
- 「今回こそ彼に春は訪れるのだろうか?」
- テロップ
- 「恋の裏には嫉妬と涙!」
- 男
- 「うぉのれぇぇぇぇぇぇぇぇ!!(怒)」
- テロップ
- 「燃え上がる三角関係!(笑)」
- みのる
- 「……なにか違う」
- NA
- 「次回! 狭間さまよえるもの達−吹利奇譚−。
-
- 『君の名は……?』をみんなで読もう!」
- 女の子
- 「女にはヒミツが多いものヨ☆」
〜本編〜
ある日の休日
- みのる
- 「……おぃ」
- 夏和流
- 「なに?」
- みのる
- 「たまの休日だからってんでつきあってやってるんだが
-
- ……俺はなにやってるんだ?」
- 夏和流
- 「僕の手伝い」
- みのる
- 「ほほぅ……」
- 夏和流
- 「もうすぐ新学年だし、そろそろ彼女の一人くらいいて
-
- も良いと思うんだ」
- みのる
- 「……で?」
- 夏和流
- 「やっぱり、待ってるだけで彼女ができるーなんてのは
-
- 漫画だからね。自分から行動しないと(燃)」
- みのる
- 「その結果が……ここで女性に声かけまくってるという
-
- わけか?(怒)」
- 夏和流
- 「出会いが多いなら確率も高くなる!!(燃)」
- みのる
- 「……なら、なんで俺がいる必要があるんだ!?」
- 夏和流
- 「一人だと心細いじゃないかぁ」
- みのる
- 「……わかった、好きにしろ。俺は帰るからな」
- 夏和流
- 「みのるぅ〜〜(汗)」
- 声
- 「いいかげんにしてよっ!!(怒)」
- 夏和流
- 「そんな、怒らなくても……」
- みのる
- 「俺じゃない」
首をめぐらせると、2人連れの男女が言争いながらこちらへやってくる
- 声
- 「あんたなんかキライだって言ってんの!!」
- 声2
- 「だから、ちょっと待てって!」
- みのる
- 「カップルの言い争いか。あんまり見るもんじゃない」
- 夏和流
- 「……あの女の子、同い年くらいかなぁ」
- みのる
- 「こっちに来るな。よけてろ」
- 夏和流
- 「結構可愛いと思わない?」
- 女の子
- 「いい? 金輪際あたしにつきまとわないでよね!」
- 男
- 「ちょっ……待てったら!(汗)」
(どんっ)
- 女の子
- 「きゃっ(驚)」
- 夏和流
- 「うわっ(汗)」
- 女の子
- 「ちょっと、何処見て歩いてんの!」
- 夏和流
- 「ぶ、ぶつかってきたのはそっち……(汗)」
- みのる
- 「だから言ったろうが……」
- 男
- 「おい、大丈夫か?」
- 女の子
- 「うるっさいわねぇ……(夏和流と目が合う)」
- みのる
- 「ほら、行くぞ夏和流」
- 女の子
- 「……ちょっと、何処行くのよ!」
- みのる
- 「なんだ?」
- 女の子
- 「遅いじゃない、ずっと待ってたのよ!?」
- 夏和流
- 「待ってた……って?」
- 女の子
- 「あなたよ。他にいないじゃない」
- 夏和流
- 「他に、といわれましても……(汗)」
- 男
- 「おいお前……なんだよ?」
- 夏和流
- 「何って……(汗)」
- 女の子
- 「あたしの彼氏よ(きっぱり)」
- 夏和流
- 「……だそうです……って、えぇえ!?(動揺)」
- 男
- 「そ、そんな嘘ついてんじゃ……」
- 女の子
- 「あら、ホントよ。ね?にこっ)」
- 男
- 「じゃぁ、そいつの名前言ってみろよっ(怒)」
- 女の子
- 「あんたに言ってもしょうがないでしょ! ねぇ、行き
-
- ましょっ(夏和流の腕を取り歩き出す)」
- みのる
- 「……おい、どうなってるんだ」
- 夏和流
- 「さぁ……僕にはなにがなんだか(汗)」
- 女の子
- 「(小声)いいから、黙って歩く! ねぇ、これから
-
- 何処連れてってくれるの?」
- 夏和流
- 「ど、何処が……」
- 女の子
- 「(小声)話合わせて! とりあえず、いつものところ
-
- いかない?」
- 夏和流
- 「(小声)うん、わかった……。
-
- そーだね、そうしようか(内心汗)」
- 女の子
- 「あそこの紅茶、美味しいのよねぇ」
- 夏和流
- 「そーだね、そうしようか(内心汗)」
夏和流、女の子に引きずられるように去っていく。
- みのる
- 「……なんだったんだ」
- 男
- 「こ、こんな馬鹿な話が……(呆然)」
喫茶店にて
- 女の子
- 「……(紅茶を飲んでいる)」
- 夏和流
- 「……」
- 女の子
- 「……(紅茶をのんでいる)」
- 夏和流
- 「あの……」
- 女の子
- 「あーっ、やっぱりここの紅茶が一番ね(笑)」
- 夏和流
- 「……」
- 女の子
- 「さて、落ち着いた所で……あなた、誰?」
- 夏和流
- 「だ、誰って(汗)」
- 女の子
- 「なんてね、冗談よ冗談(笑)」
- 夏和流
- 「あまり笑えない……」
- 女の子
- 「ごめんね、なんか巻き込んじゃって」
- 夏和流
- 「……あの、聞いていいですか?」
- 女の子
- 「なに?」
- 夏和流
- 「あの男の人は……その」
- 女の子
- 「あぁ、いいのいいのあんなやつ(笑) はっきり言って
-
- メイワクだったのよね……嫌いだって言ってんのにしつ
-
- こくつきまとうんだもの」
- 夏和流
- 「はぁ……」
- 女の子
- 「……ねぇ、あなた名前は?」
- 夏和流
- 「あ、か、夏和流。三河夏和流」
- 女の子
- 「カワル、変わった名前ねー……どんな字書くの?」
- 夏和流
- 「夏、和やかに流れる」
- 女の子
- 「ふぅん……それでカワル君か(微笑)」
- 夏和流
- 「(この子、笑うとかわいいな……)」
- 女の子
- 「……唐突だけど」
- 夏和流
- 「?」
- 女の子
- 「あたしとつきあってくれない?」
- 夏和流
- 「はぁ……で、でもいきなりそんな見ず知らずの人と
-
- つきあうだなんて(汗)」
- 女の子
- 「じゃぁ、いまから知り合えばいいじゃない(笑)」
- 夏和流
- 「そりゃそーだけど(汗)」
- 女の子
- 「ね、年は?」
- 夏和流
- 「16。もーすぐ17」
- 女の子
- 「じゃ、あたしと同年ね(笑) 今度2年でしょ?」
- 夏和流
- 「ということは……」
- 女の子
- 「あたしもよ(笑)」
- 夏和流
- 「学校は?」
- 女の子
- 「西生駒高校よ。三河君は?」
- 夏和流
- 「吹利学校……高等部」
- 女の子
- 「へー……けっこ良いとこじゃない(感心)」
その後しばらく、表面上は普通のカップルと変わらない会話が続き
やがて。
- 女の子
- 「さてと。どう三河君? お互いの情報も交換したし
-
- あたしとつきあってくれるかしら?」
- 夏和流
- 「それは……」
- 女の子
- 「なによ……まだ不満があるの?」
- 夏和流
- 「やっぱりヘンだよ。今日いきなりあって、なりゆき
-
- まかせでつきあおうなんて。お互いを充分しってから
-
- の方が……」
- 女の子
- 「なら、いまからそうすればいいじゃない。おためし
-
- 期間ってやつで。気にいらなければ別れればいいんだ
-
- から」
- 夏和流
- 「それは……そうかも知れないけど!」
- 女の子
- 「じゃ、そういうことで(笑) 今度の休みにまた会っ
-
- もらえる?」
- 夏和流
- 「い、いいけど……」
- 女の子
- 「まだなにか?」
- 夏和流
- 「名前……まだ聞いてない」
- 女の子
- 「あ、そーいえば(笑) はやく言えばいいのに(笑)」
- 夏和流
- 「(なかなか聞けなかったんだい)」
- 女の子
- 「アヤ、スズキアヤ。これでOK?」
- 夏和流
- 「う、うん……」
- アヤ
- 「じゃ、私用があるからこれで……また今度の休みに」
- 夏和流
- 「うん……」
その夜・電話にて
- 夏和流
- 「……とまぁ、そういうわけなんだ」
- みのる
- 『それで、おまえはどうなんだ?』
- 夏和流
- 「どうって言われても……」
- みのる
- 『なにか違う、とか思ったんだろ?』
- 夏和流
- 「うん……」
- みのる
- 『でもまぁ、考え様によっちゃ、お前の目的は達成
-
- されたんじゃないか』
- 夏和流
- 「……それもそーか」
- みのる
- 『いいじゃないか。前向きに考えろ。じゃぁな』
- 夏和流
- 「あ、おぃ、みのるぅ!……切られた(汗)」
しばらく悩む……
- 夏和流
- 「スズキ……アヤさんかぁ……あ、どんな字書くのか
-
- 聞いてなかった」
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