エピソード410『道案内 〜ラビリンス〜』


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エピソード410『道案内 〜ラビリンス〜』

ジリリリリン

花澄
「はい、瑞鶴です」
店員
「もしもし○○書店の者ですが」
花澄
「はい」
店員
「えーお宅でお取り寄せになった本なんですが、業者の手 違いで何冊かうちの方に来てしまってるんですよ、お手数ですが取りに来ていただけませんか」
花澄
「そうですか、すいませんすぐ取りに行きます」

○○書店、歩いてだと30分弱といったところか。

花澄
「えーと、この道でいいのかな、それともこっちかな(う ろうろ)」

あれやこれやと、道を探す花澄。そこへぱたぱたとフラナが歩いてくる。

フラナ
「あれ、お姉さん、どしたの?」
花澄
「え、ええちょっと道がわからなくて」
フラナ
「道? どこに行くの?」
花澄
「○○書店にいこうと思ったんですが」
フラナ
「それなら僕知ってるよ、案内してあげる」
花澄
「そうですか、すいません(元気な子だな)」

そしてもと来た道からどんどん外れていく二人

フラナ
「ここを左!」
花澄
「はい……(右じゃなかったかな)」
フラナ
「で、多分こちらを右」
花澄
「はい……(何か見慣れないところだな)」

……で、これを繰り返して約20分後。

花澄
「あの……ここ、どこでしょう?」
フラナ
「……どこでしょう?」
フラナ
「んーでも何とかなる、こっち!」
花澄
「そうですね(逆方向かな)」
フラナ
「あれぇこっちかなぁ、うん、こっちこっち」
花澄
「そうですね(さっきも通った道だなぁ)」

しばしこの繰り返し……
  結局、30分の所を2時間48分かけてやっと到着した……

フラナ
「お姉さん、ほらここだよ(自信たっぷり)」
花澄
「ほんと、ありがとう(信じてる)」
フラナ
「どうたしまして。僕、富良名裕也。お姉さんは?」
花澄
「私は平塚花澄、どうもありがとう」
フラナ
「うん、じゃ帰り気をつけてね」

ぱたぱたと去っていくフラナ、花澄は帰りも同じ時間同じ道を通り帰路についた。

花澄
「ふぅ、結構遠いなぁ」



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