春。午後二時前。瑞鶴にて。
- 花澄
- 「……はふ。(眠いなあ……)」
学校が始まると、やはり昼間の客は少なくなる。
- 花澄
- 「(天気いいし、あったかいし、昨日夜更かしして『図書
館の死体』読んじゃったし)……眠い……」
ぱっこん。
- 花澄
- 「お兄……店長、何も急に叩かなくても」
- 店長
- 「いくら暇だからって、レジの前で寝る奴があるか」
- 花澄
- 「まだ寝てないです(上目遣い)」
- 店長
- 「『まだ』だから、予防しといたんだ」
- 花澄
- 「で、歯医者さんは二時半から?」
- 店長
- 「うん。ただ少し早めに来いって言うから、いってくる」
- 花澄
- 「はい、行ってらっしゃい」
- 店長
- 「……寝るなよ」
- 花澄
- 「はいはい」
とは、いえ。
- 花澄
- 「……はふ。(駄目だ、眠気の波がくる……)」
どんぶらこ、と押し寄せる眠気の波に、完全に負けている花澄である。
- 花澄
- 「ええと……(中空に向かって) 店長が帰ってくるか、泥
棒が来るか、15分経つかしたら起こしてね」
こてん。(だからレジの前で寝るなと……)
しかし、眠気に負けていた花澄は、『お客さんが来たら』という一項を見事に抜かしていたのである。(来ない、と信じていた節もある)……が。
- 琢磨呂
- 「おやじさん、航空ファン入荷した……あれ」
- 花澄
- 「くー……(熟睡)」
- 琢磨呂
- 「……熟睡してるな(呆)」
連絡先 / ディレクトリルートに戻る / TRPGと創作のTRPGと創作“語り部”総本部