エピソード457『挨拶文の内容は……』


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エピソード457『挨拶文の内容は……』

いつものベーカリー、店内には本宮、夏和流、みのるがくつろいでいる。
  本宮はテーブルに向かい、何やら書きものをしている。

本宮
「うーん……今年度、クラス委員委員長に就任しました、 本宮和久です。クラス委員として各生徒の皆さんが楽しく、充実した学校生活を送っていけるよう、努力していきたいと思います……月並みかなぁ」
夏和流
「もとみーくん、何書いてんの?」
本宮
「あ、こんにちは夏和流先輩。今度の生徒総会で各新任委 員長のスピーチがあるんで、その原稿書いてるんです。なかなか思い付かなくて」
夏和流
「スピーチかぁ、たいへんだね」
本宮
「なんか、ありがちな言い回しになっちゃって……いまい ち……」
夏和流
「内容がないよ〜なーんて」
夏和流
「『ありがち』なほうが、『ありがちぃ(あちがたい)』、 なんちって」
本宮・みのる
「……(ぴき)」

みのるが剣を抜くより一瞬早く本宮がコップを手に動いてた。

夏和流
「ひょえええぇぇぇ(小さくなっていく悲鳴)」

数秒後……夏和流はガラスコップの中に『片付けられて』いた。
 何事もなかったかのように、パンをほおばるみのる。汗を一筋浮かべる観楠。夏和流を『片付けた』コップに本でふたをし溜め息をつく本宮。

本宮
「みのる先輩……」
みのる
「なんだ」
本宮
「しばらく、片付けておいていいですか」
みのる
「一生しまっといていい」
本宮
「……先輩……苦労してますね」
みのる
「まあな」
夏和流
(むぎゅううう)

そして、一同はそれぞれほんの一時の静けさを味わっていた。



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