エピソード461『酒井三彦と、美女、美女、美女!?』


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エピソード461『酒井三彦と、美女、美女、美女!?』

三彦
「うむ……今日は入学式である……」
………………三彦は、あたりを見回してため息を吐く。ここで何らかのリアクションが返ってくるのが高校時代であったが、下宿大学生が朝起きて一発目にこのような台詞を呟いても反応してくれるのは真っ白な壁だけだ。

三彦
「わしは人見知りするタイプではないのだが…… やはり知らぬ人のばかりの入学式ともなると気になる」 琢磨呂や涼介が見れば腹を抱えて笑い転げそうなシーンであるが、回りには誰もいない。白井、壁だけが黙って三彦を見守っている。
三彦
(じょりじょり)
三彦
(じょりじょりじょり)
三彦
(じょりじょりじょりじょり)
三彦は、普段ひげを剃らない。

三彦
(寝癖直し中)
三彦
(寝癖直し中×2)
三彦
(ドライヤー攻撃)
三彦は、普段寝癖など気にしない。

三彦
(黙々と食事、ティッシュで丁寧に口の周りを拭く)
三彦は、普段……でも口ぐらいは拭く。だがやはり今日はいつもよりも丁寧のようだ。

三彦
「うむ……よし、出撃っ!」
数十分後、三彦は講堂にいた。

司会者
「ただいまより■■■■大学の入学式を執り行いま す。一同起立!」
三彦
「(周りの席を気合いの入った目線で見回す)うう うむ……おなごばかりではないか……ううむ」
女1
「(酒井を指差して小声で)あの人、恐〜い」
女2
「(小声で)ほんとよねぇ〜」
三彦
「むう……おなごの意見なぞ……」
だが見渡せば、同じクラスの連中が座っている席は、女の子ばかり…………ぽつりぽつりと男がいる程度。

三彦
「前言を撤回する必要が在るようだな。ううううむ ……これに慣れねばならぬのか(頭を抱え込む)」 そう、三彦は女の子が苦手なのである。
三彦
「むうう……こんな時ばかりは岩沙が羨ましく…… ……思えてはならああああああん! 帝国軍人としてそのようなふしだらな……(はっ)」
見渡す限り女性、女性、女性、女性、女性、女性……

三彦
「む……むうう……慣れか。前途多難であるな
またまた頭を抱え込む)」
どれぐらいの時間葛藤しただろうか。もう、これは慣れるしかない、クラスの女性に疎外されれば大学生活が面白くなくなると三彦は考えたようだ。心を決めて頭を上げようとした三彦だが……

美女
「ねーねー、式終わったよー? これからクラスミー ティングでしょ?」
三彦
「お……あ……え……(口ぱくぱく状態)」
美女
「?? 変な人……」
三彦
「(いかぬ、いかぬ、このままではいかぬ! ここで 印象を悪くする訳にはいかん、いかんのだあああああ!) → 突然起立 」
美女
「きゃっ!」
三彦
「驚かせてすまぬ。5日前に自作したカレーを、昨晩 食べたのがいけなかったようだ。腹痛で意識が朦朧としていた」
美女
「なにそれー(笑い)、びっくりさせないでよねー。 自作カレーって、下宿? 
三彦
「そ、そうであるが?」
美女
「ちゃんと栄養バランス考えてご飯作らないと、体壊 しちゃうぞ(めっ! っという表情)」
三彦
「それがしは(1人称が崩れ出す)、きちんと栄養バラ ンスを考えて……」
美女
「……それが、5日間カレーを食べ続けるって事な のぉ?」
三彦
「自分は(さらに崩れる)、5日間食べ続けた等とは…… ……」
美女
「ふーーーん。さっきの台詞とあんたの感じからして、 どーみても5日前にカレーを大量に作っておいて、毎日のように食べてたって感じだけど?」
三彦
「(ず、図星である)」
美女
「黙認って言う言葉があるわよね。沈黙はYesなのよ?  知ってた?」
三彦
「確か知人がそんなことを言っていた覚えが在るな」
美女
「でしょ? あら! ミーティング遅れるわ。108教室、 場所わかる?」
三彦
(話題の転換が、早すぎる! 此れが最近の女性という ものか……)
三彦
「あ、え、うむ、解かる。行くとするか(これから、 どうなるのであろうか……ふ、不安であるぞ)」



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