エピソード470『夏和流、終わる』


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エピソード470『夏和流、終わる』

大きなため息

桜の花も散り、一年生たちはだんだん学校になれていき、二年は先輩としての自覚を持ちはじめ、三年生は受験への生活をかみしめる。
 ここにも、年月の流れを感じている高校三年生が一人いた。

夏和流
「はぁ……(ため息)」
みのる
(静かに宿題を片づけている)
夏和流
「はぁぁぁ……(ため息)」
みのる
(静かに宿題を片づけている)
夏和流
「はぁぁぁぁぁぁ……(ため息)」
みのる
(静かに宿題を片づけている)
夏和流
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……(ため息)」
みのる
「(顔を上げ)静かにしろ」
夏和流
「……悩んでいる友達の相談にのってよ」
みのる
「断る(きっぱり)」
夏和流
(恨めしげに見つめる)
みのる
(静かに宿題を片づけている)
夏和流
(恨めしげに見つめる)
みのる
「(静かに宿題を……片付け終わる) それで?」
夏和流
「……(ため息)。昔は、よかったって思うんだ……」
みのる
「(手元の教科書を見ながら) それで?」
夏和流
「だって、昔は平和だったよ……」
みのる
「……」
夏和流
「昔は……」

夏和流の心の中のシーン

昔は、こうだった……。

夏和流
(ボケる)
みのる
(剣で夏和流を刺す)

でも、今は……

夏和流
(ボケる)
みのる
(剣を用意する)
琢磨呂
(銃を突きつける)
(漣丸を出す)
豊中
(手製スタンガンを取り出す)
(呪符を出す)
瑞希
(拳に息を吹きかける)
直紀
(水のボトルを出す)
火虎左衛門
(手に炎を宿す)
一同
「黙ってろ!!(ざくぱんすぱびりごきざばぼわぁ)」

そして、夏和流は終わる……わけないらしい(笑)

夏和流
「な! これって、絶対変だよ! 何か狂ってる!! 僕ばっ かり、しかも全然悪いコトしてないのに、どーしてこうなるのさ! 絶対僕は悪くないはずだっ」
観楠
「……あの、夏和流くん?」
夏和流
「なんですか、店長さん!」
観楠
「みのる君、帰ったけれど……」
夏和流
「……」
観楠
「……」
夏和流
「みんな嫌いだぁぁぁぁ!! ぐれてやるぅぅぅぅぅ!! !」

「一週間ほど口聞くのをやめる」、そう夏和流は誓った。
 ……2日後のベーカリー楠。
 誓いもどこへやら、ギャグを言いたいという誘惑に負け、元気に突っ込まれる夏和流の姿がそこにあった(笑)

みのる
「お前が黙っていた方が、世の中が幸福になる」
夏和流
「ふっ! 僕は悟ったのさっ! これからの僕がギャグを 言わなくなるのは、死ぬときだけだぁ!」
みのる
「ならば、死ね(ざっくり)」

学習能力、限りなく0に近い男であった(笑)



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