桜の花も散り、一年生たちはだんだん学校になれていき、二年は先輩としての自覚を持ちはじめ、三年生は受験への生活をかみしめる。
ここにも、年月の流れを感じている高校三年生が一人いた。
- 夏和流
- 「はぁ……(ため息)」
- みのる
- (静かに宿題を片づけている)
- 夏和流
- 「はぁぁぁ……(ため息)」
- みのる
- (静かに宿題を片づけている)
- 夏和流
- 「はぁぁぁぁぁぁ……(ため息)」
- みのる
- (静かに宿題を片づけている)
- 夏和流
- 「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ……(ため息)」
- みのる
- 「(顔を上げ)静かにしろ」
- 夏和流
- 「……悩んでいる友達の相談にのってよ」
- みのる
- 「断る(きっぱり)」
- 夏和流
- (恨めしげに見つめる)
- みのる
- (静かに宿題を片づけている)
- 夏和流
- (恨めしげに見つめる)
- みのる
- 「(静かに宿題を……片付け終わる) それで?」
- 夏和流
- 「……(ため息)。昔は、よかったって思うんだ……」
- みのる
- 「(手元の教科書を見ながら) それで?」
- 夏和流
- 「だって、昔は平和だったよ……」
- みのる
- 「……」
- 夏和流
- 「昔は……」
昔は、こうだった……。
- 夏和流
- (ボケる)
- みのる
- (剣で夏和流を刺す)
でも、今は……
- 夏和流
- (ボケる)
- みのる
- (剣を用意する)
- 琢磨呂
- (銃を突きつける)
- 尊
- (漣丸を出す)
- 豊中
- (手製スタンガンを取り出す)
- 十
- (呪符を出す)
- 瑞希
- (拳に息を吹きかける)
- 直紀
- (水のボトルを出す)
- 火虎左衛門
- (手に炎を宿す)
- 一同
- 「黙ってろ!!(ざくぱんすぱびりごきざばぼわぁ)」
- 夏和流
- 「な! これって、絶対変だよ! 何か狂ってる!! 僕ばっ
かり、しかも全然悪いコトしてないのに、どーしてこうなるのさ! 絶対僕は悪くないはずだっ」
- 観楠
- 「……あの、夏和流くん?」
- 夏和流
- 「なんですか、店長さん!」
- 観楠
- 「みのる君、帰ったけれど……」
- 夏和流
- 「……」
- 観楠
- 「……」
- 夏和流
- 「みんな嫌いだぁぁぁぁ!! ぐれてやるぅぅぅぅぅ!! !」
「一週間ほど口聞くのをやめる」、そう夏和流は誓った。
……2日後のベーカリー楠。
誓いもどこへやら、ギャグを言いたいという誘惑に負け、元気に突っ込まれる夏和流の姿がそこにあった(笑)
- みのる
- 「お前が黙っていた方が、世の中が幸福になる」
- 夏和流
- 「ふっ! 僕は悟ったのさっ! これからの僕がギャグを
言わなくなるのは、死ぬときだけだぁ!」
- みのる
- 「ならば、死ね(ざっくり)」
学習能力、限りなく0に近い男であった(笑)
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