エピソード507『よくある昼休みの事情』


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エピソード507『よくある昼休みの事情』

昼休み、食事後何するでもなくパソコンをいじっている瑞希、三本柱。その、背後から……

浦島
「さ〜んちゃ〜ん(ぬぅ)」
三本柱
「うわっと、なんですか浦島さん」
浦島
「げぇむをしよう……」
瑞希
「ゲーム、ぷよぷよ?」
浦島
「海戦ゲームだ……」
三本柱
「そんなのありましたっけ(汗)」
浦島
「昨日、仕事の合間に作った(キッパリ)」
瑞希
「作ったぁ、自分で?」
浦島
「五時間足らずで完成した逸品だ」
三本柱
「……浦島さん……来週、納品じゃないですか……」
瑞希
「よくそんなヒマあったわね……」
浦島
「極限状態で、無用な事に関する集中力は無限大だ……」
三本柱
「つまりは、逃避ですね……」
瑞希
「うつろな目が怖い……」
浦島
「遠く遠くの世界が見えるぞお」

そんなこんなで早速海戦ゲーム始動。
 ちゃんとゲームとして動いている。
 しかし、同じ端末を使っているため。
 手の内見えまくりである……まるでゲームにならない

浦島
「Aの4」
三本柱
「あたり、……Cの3」
浦島
「あたりだ」
瑞希
「なんかさ……意味無いんじゃない……手の内見えまくっ てんだけど」
浦島
「……わずか五時間でここまで動くものを作っただけで、 凄いと思わんか」
三本柱
「……もうこれぐらいにしておきませんか、浦島さん」
瑞希
「貴重な休み時間なんだから……」
浦島
「くそぉ、いつか社内LANを通してすべての端末で対戦で きる海戦ゲーム作ってやるぞっ」
瑞希
「画用紙に桝目書いて遊んだほうが早いんじゃないかなぁ」
三本柱
「それ言っちゃだめですよ、瑞希さん」
浦島
「ぐぐぐ、見ていろよぉ」

拳を握り、吠える浦島。
 こうして貴重な昼休みは浪費された……



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